朝鮮半島はきょうも大騒ぎ

2014年7月18日 (金)

★ … 日中、日韓の問題について解説してきました。

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金曜日は繊維関係のあるグループの会合に呼ばれ、「日中、日韓との摩擦」をテーマに話をしてきました。中国については彼らの太平洋戦略について、韓国についてはいわゆる慰安婦問題を利用した日本批判について解説しました。とても真剣に話を聞いて貰えて、たくさんの質問をもらいました。楽しい時間でした。

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2014年5月 1日 (木)

★…また、韓国の情報操作です

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オバマ大統領の米韓共同会見での慰安婦問題をめぐる発言が話題になっています。そこで大統領の発言の中の、日韓関係に触れた部分の原文を見てみました。


Finally, with respect to the historical tensions between South Korea and Japan, I think that any of us who look back on the history of what happened to the comfort women here in South Korea, for example, have to recognize that this was a terrible, egregious violation of human rights.  Those women were violated in ways that, even in the midst of war, was shocking.  And they deserve to be heard; they deserve to be respected; and there should be an accurate and clear account of what happened.

よく見てください、ビックリです。オバマ大統領は「Sex Slaves(セックススレイヴ)=性奴隷」ではなく、「comfort women=慰安婦」という表現を使っているんです。これは何を意味するのか? つまり、米国は、韓国の主張を(強制連行されたという虚構です)認めているわけではないということです。もし日本の強制性を認めているだとしたら、ここは「Sex Slaves」という言葉を使うはずですから。大統領の発言には《ここ韓国で売春婦たちに起きたことは、実に酷い人権侵害だと認めなければならない。彼女たちの人権は戦争中であることを考えても、衝撃的な(shocking)形で性暴力を受けた(violated)》というくだりがありますから、大統領は「売春自体がもう人権侵害なのだよ」という感覚なのでしょう。だから、その人権侵害について日韓で話し合ってくれ、と言っているに過ぎません。なのに韓国はまた話をすり替えて、米国があたかも慰安婦問題について韓国の主張を全面的に認めているような印象付けを行っているわけです。参りますね……。

2014年2月 1日 (土)

★…「ニウスな夜」第34宵で韓国経済を俯瞰しました

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1月29日と30日は、等身大のニュース解説「ニウスな夜」の第34宵でした。今回のお題は「大丈夫? 韓国経済」。1日目に9人、2日目に13人の参加者がありました。自動車や液晶テレビ、スマートフォンはじめとする工業製品、鉄鋼業や造船業の躍進ぶりで一見すると先進国のように見える韓国ですが、よくみると、とても脆弱なシステムの上に成り立っていることが解ります。以下の4つ(1)貿易依存度が高いこと(2)経済に占める財閥系企業の割合が高いこと(3)対外債務の割合が高いこと(4)外国人株主比率が高いことーそれらが韓国経済の特徴と考えればいいでしょう。



このうち、まず(1)ですが、韓国では貿易依存度とは、その国の経済がどれだけ貿易に頼っているかを示した割合のことです。輸出と輸入の金額を足してから、GDPで割った数値で示されるのですが、統計によって多少の前後はあっても、韓国はこれが100%近いのです。わが国が30%弱、輸出で喰っているといわれている中国でも50%程度なので、その比率の高さは歴然です。韓国も日本同様、資源の少ない国なので、資源を輸入して製品にして海外に売るというスタイルに活路を見いださないといけないのは解ります。しかし、韓国製として輸出されている製品の部品を日本から買っているという状況が続く限り、輸入依存度も高止まりを続け、依存度は落ちてきません。そして、依存度が高いと、海外要因によって国内景気が大きく左右されます。海外の景気が悪くなれば物が売れなくなり、その余波を受けて国内経済の振れ幅も大きくなるわけです。


また、(2)なのですが、2011年をみると、韓国十大財閥の売り上げ高は約946兆ウォンで、韓国のGDP(国内総生産)の76.5%にもなります(サムスン21.9%、現代・起亜自グループ12.6%、SK11.7%、続いてLG、GS、現代重工、ロッテ、ハンファ、韓進、斗山)。海外の企業と対抗するため、一産業分野一企業という寡占化を進めてきた結果なのですが、その一方で、韓国の雇用の中でこの十大財閥が担っているのはわずか6.9%しかありません(朝鮮日報2013年04月04日)。つまり、韓国人勤労者の93%は残りの23.5%のGDPで生活しているという歪な状況です。しかも、韓国政府は財閥系の輸出企業の業績改善を後押しするため、ずっとウオン安政策を取っていて、これがまた多くの弊害を生んでいます。


なぜか…。ウォンが安いということは、外国のお金に換えた時は金額が安くなるので、輸出企業には大きな追い風です。しかし、同じ金額の物を外国から買う場合はウオンをたくさん積まないといけませんね。なので、原油、食料、部品…輸入物価が上昇すれば、国民生活は厳しくなるわけです。しかも、ウオンが安いということは、それだけウオンに価値がないということですから(交換する時にたくさん積まなければ行けないということですから)、いったんウオンの信用が崩れると大変です。昨今の欧州債務危機の時もそうでしたが、海外投資家のお金を一斉に逃げ出します。その動きが一斉に出ると歯止めが効かなくなり、経済全体が破綻します。現実に1997年に韓国は通貨破綻、経済破綻となり、IMF(国際通貨基金)の管理下に置かれました。


韓国の輸出がいくら好調で経常収支が黒字といっても、年間で数百億ドルしかありません。一方で、ここ数年の対外純債務は1000億ドルほどで推移しています。これはどういうことか…。そう、韓国経済は(3)対外債務の割合が高いのです。つまり、国内を回っているお金の多くが、海外からの投資資金はということですね。韓国銀行の発表では、2011年の対内証券投資額は4782億ドルにもなります。そうした海外マネーは、経済状況が良い時には流入額が増えますが、逆に経済状況が悪化するとすぐに逃げてしまいます。その影響で、経済活動のアップダウンの幅がどうしても大きくなるわけです。また、海外マネーは収益性を重視しますから、韓国企業は海外の投資家にとって魅力のある投資先になる必要があります。そして、高い収益率を維持のため、どの企業も賃金水準を抑え気味にするという循環が生まれています。


また、投資マネーは逃げ足が速いので、逃げ始めた時にそれをカバーする外貨準備高があればいいのですが、韓国銀行の発表では2011年の外貨準備は3064億ドルしかありません。なので、いったん動きが出ると危ない。そこで日米中と通貨スワップを結び、いざという時に他の国の通貨の信用でウオンの底が抜けるのを防いでいるわけです。しかし、日韓関係が悪化する中で、その延長の必要なし、と日本に伝えてきました。しかし、韓国経済が破綻して、中間財などを輸出する日本の輸出産業への支払いが滞れば、日本の経済にも影響が出てくるわけです。しかも、経済破綻は政情不安へと繋がり、経済難民が日本をめざすという可能性もあるわけで、韓国の言っていることは極めて無責任なのです。


もう一つ。主要企業で(4)外国人株主比率が高いという特徴も大問題です(2013年8月現在で、サムスン電子47.5%、ヒュンダイ44.%4、SKテレコム45.4%)。なぜか…。稼いだ富が株主配当などの形で海外に流れてしまうからです。とくに酷いのが銀行で、大手7行のうち、国内資本だけで成り立っている銀行は新韓銀行1行だけ、ウリィ銀行は韓国預金保険公社が7割強の株式を握っていますが、国民銀行、ハナ銀行、韓国外韓銀行は実質的に外資系の銀行で、韓美銀行は99.90%を米国のシティグループが握り、第一銀行はスタンダード・チャータード銀行が100%株主です。こうした問題に加えて、日本と肩を並べる少子高齢化問題があり、中国を中心とする新興国の追い上げがあり、北朝鮮問題が覆い被さります。こうやって見てくると、本当に綱渡りの経済であり、国家経営なのだと改めて感じました。










2014年1月10日 (金)

★…「ニウスな夜」第33宵で改めて慰安婦問題を

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米国カリフォルニア州グランデール市にある「慰安婦像」の撤去を求めるホワイトハウスへの誓願に賛同する署名が年明け早々、目標の100,000人を突破しました。署名協力ありがとうございました。これでホワイトハウスは銅像の存廃について見解を出さなくてはいけなくなりました。

韓国は「旧・日本軍が朝鮮半島の女性を強制連行して慰安婦にしていた」というでっち上げの話を世界中に吹聴し、それによって「セックススレイブの国」と我々の名誉が大きく貶められている以上、黙っているわけにはいきません。一方的な主張に反論するのは徒労感も強いのですが、黙っていると世界中にそう思われてしまいます。戦地に赴いて命からがら帰って来たおじいさんたちの名誉の問題ですから、地道に誤解を説いていくしかありません。

そういうこともあり、この8日、9日の「ニウスな夜」第33宵でも、この問題を改めて解説しました。9日の会には地元選出の滝波参議院議員も飛び入り参加があり、率直に意見を交わすことが出来ました。

私は日本軍が駐屯した戦地に慰安所が存在していたこと、慰安所の管理やそこで働く女性の輸送などに軍が関与したことは否定しません。資料も現存しています。しかし、「慰安所を設けていたこと」、それと「女性を強制連行してきて慰安婦にしたこと」はまったく別の話です。慰安所を設けたのは、現地の一般女性に暴行する兵士が出ないようにするための軍の措置で、当時は戦争も売春・買春も合法でしたから、そのことの功罪をいまの価値観で問うても仕方ありません。それに慰安所を設けること自体が悪いとしたら、米軍や韓国軍の方も同罪です。米軍は日本占領時、日本政府に対して正式に慰安婦施設の設置を依頼しています。それを受けて政府は日銀から資金を調達して公設の施設を開設しました。韓国もしかりで、朝鮮戦争、ベトナム戦争を通じてずっと慰安所を設けています。つまり、慰安所という存在はどの国でも必要悪として認めてきたのです。ではなぜ、日本の慰安所だけが国際社会でとりわけクローズアップされ、一方的に非難されるようになったのか……。


この問題は以下のような流れで進んできました。


第1段階 <吉田&朝日新聞による「強制連行ストーリー」が独り歩き>

第2段階 <朝日新聞の印象操作で政治問題化、追い詰められて河野談話へ>

第3段階 <良かれと思った村山談話とアジア女性基金が裏目に>

第4段階 <米国を踏み台にして韓国が慰安婦問題を拡散>


これまでの経緯を掻い摘んで簡単にまとめれば、


(1)日本軍が女性を強制連行して従軍慰安婦に仕立てたというデタラメなことを吹聴する人間が現れ


(2)朝日新聞がその話を検証することなく(あるいはこれ幸いと)彼を良心溢れる英雄のように扱ったことで「強制連行ストーリー」が独り歩き


(3)さらに植村記者の記事など朝日新聞が印象付けをする報道を重ねて「強制連行ストーリー」を補強


(4)その流れに韓国と日本の一部の勢力が相乗りして「強制連行ストーリー」で日本政府を攻撃


(5)話が「売春」というあまり触れたくない問題であったが故に誰も積極的に反論せず、「そういうことがあったらしい」「そういうことがあったに違いない」「そういうことが事実あった」というように「強制連行ストーリー」を漠然と理解


(6)その隙を突いて、韓国側は意図的に慰安婦と女子挺身隊と混同させ、少女たちまで強制連行し慰安婦にしたという話に膨らんだ


(7)それに慌てた日本政府は、強制連行を示す証拠もないのに河野談話を出して政治決着を図ろうとして、逆に「強制連行に国家の関与があった」という言質を与えることになってしまい


(8)さらにお見舞いの手紙と見舞金を払うという解決方法で強制連行のことで収束させようとして、逆に「強制連行に国家の関与があった」ということを補強することになってしまい


(9)韓国はそれを使って国際社会で日本を貶める行動を重ねている
という流れになります。


そうしてみてくると、この問題を大きくした張本人が朝日新聞だったことが解ります。まったく、という話です。しかも、吉田証言がまったくの捏造であったことが明らかになり、国民の間で河野談話が国益を損ねたことへの批判が高まってくると、それまでの「強制連行」の話はどこかにいってしまいます。最近ではこう言っています。


<「強制 」を 「強制連行」に限定する必要はない。強制性が問われているのは、いかに元慰安婦の「人身の自由」が侵害され、その尊厳が踏みにじられていたかという視点からだ。「よい仕事がある」とだまされて応募した女性が強姦され、本人の意思に反して慰安所で働かされたり、慰安所にとどまることを物理的、心理的に強いられていたりした場合は強制があったといえる>


つまり、「強制」の定義を拡大し、話を女性の人権問題にすり替えようとしているのです。 ところが、彼らが保身を図ろうと(自分たちが間違ったことを隠そうと)した話のすり替えが、日本をさらに悪い立場に追い込んでいます。というのも、女性の人権問題は普遍的な問題で、慰安婦問題は日本と韓国との間に横たわる個別の問題ではなくなってしまうからです。


そういう問題になってしまうと、否定をすればするほど、また、橋本市長の発言のように開き直ると、戦争を反省していないように思われてしまい、ひいては欧米には戦後体制への挑戦と映ってしまいます。そして…。慰安婦問題を日韓の歴史的な問題からさらに枠を広げた人権問題、人道問題にフレームアップさせて日本のイメージダウンを狙っているいまの韓国の戦略にピッタリ嵌まってしまうわけです。


彼らが狙っているのは、自分たちの朝鮮戦争やベトナム戦争時の慰安婦問題を棚に上げて(ベトナム戦争に参加した際には現地に最大3万人の混血児「ライダイハン」を残している)、日本の慰安婦問題をホロコーストに匹敵する非人道的な行為として世界にアピールすることなのです。


これまで日本政府がこの問題を日韓の問題という枠組みでしか見ていなかったこともあり、国際的なステージにこの問題を刷り込み始めた韓国に比べると、日本は出遅れてしまっています。海外では(特に米国では)、韓国の宣伝工作が効を奏して、強制はもうあったことになってしまっている感が強く、発言を聞いても、「その事実があった上で…」、日本が隠蔽しているのかどうか、それが問題だ、という感じで発言している人たちが多いことに驚かされます。







第1段階 <吉田&朝日新聞による「強制連行ストーリー」が独り歩き>


吉田清治という男性が「1943年(昭和18年)夏、わずか一週間で済州島の若い女性200人狩り出し、慰安婦に仕上げた」と証言、それを謝罪する講演会を1980年頃から始め、朝日新聞などで紹介される。また、その内容をまとめた手記『私の戦争犯罪』が83年に出版されて、「強制連行」の話が独り歩きを始める(吉田は96年になって「週刊新潮」のインタビューに証言は捏造だったことを最終的に認め、朝日新聞も97年3月31日の紙面に吉田告白について「真偽は確認できない」との見解を掲載)。

その韓国版が89年に出版され、「強制連行」の話が韓国内でも拡散。出版を受けて「済州新報」の許栄善記者が現地を取材、「250余の家しかないこの村で15人も徴用したとすれば大事件であるが、当時はそんな事実はなかった」という老女の話を元に吉田証言が虚偽であると報道されたが、都合の悪い話は相手にされなかった。

韓国では日本人弁護士も加わって日本政府に対して賠償を求める動きが広まり、90年11月16日に元慰安婦を探すための「韓国挺身隊問題対策協議会」が結成され、ソウルの日本大使館前で毎週水曜にデモを行うように。

91年8月11日付けの朝日新聞が<「女子挺身隊」の名で戦場に連行され、日本軍人相手に売春行為を強いられた朝鮮人従軍慰安婦のうち、一人がソウル市内に生存していることがわかった………>という記事を掲載。「慰安婦の生き証人」の肉声が伝えられたことで国内外に大きな反響を巻き起こし、「強制連行」の印象付けに一役買った。記事を書いた植村隆記者の韓国人妻の母親・梁順任(ヤン・スンニム)は訴訟を起こした「太平洋戦争犠牲者遺族会」の常任理事。夫人もその団体で働いていた。そのルートで金学順(キム・ハクスン)の存在をいち早く掴み、韓国の新聞を出し抜くことができた。とすれば、ソウルの会見前に「売られた」ことを聞いていたはず。金学順(キム・ハクスン)は植村記者にだけ嘘の証言をしたのか? それとも義母の団体が植村さんを騙すために金学順(キム・ハクスン)に偽証させた? にもかかわらず、敢えて<女子挺身隊の名で戦場に連行され>と書いたのであれば、立派なねつ造記事。もっと邪推をすれば、「売られた」という金さんの証言が表に出る前に「軍に連行された」という話にする流れを作った……義母たちの訴訟を有利にするためと疑われても仕方ない。ちなみに義母は昨年、裁判に勝てば賠償金が取れると言って金を集めたかどで逮捕された。

4日後の15日、その女性・金学順(キム・ハクスン)さんがソウルで記者会見すると、生活が苦しくなって母親によって14歳の時に平壌にあるキーセンの検番に売られていったこと、3年間の検番生活を終えて検番の義父に連れられて行かれたのが華北の日本軍300名余りがいる部隊の前だったことが明らかに。

12月6日、金さんら3名の元慰安婦を含む35人の原告が日本政府を相手取って提訴(いわゆる「アジア太平洋戦争韓国人犠牲者補償請求事件」で2004年に最高裁で敗訴確定)。

 

金学順(キム・ハクスン)はソウルでの会見後、来日して日本のメディアにも登場したが、その当時、NHK大阪放送局で終戦記念番組を担当していた池田信夫氏(現在はフリージャーナリスト)は、金さんを取材しないかと売り込んできたのが福島弁護士だったこと、取材でも金さんが「親に売られてキーセンになり、義父に連れられて日本軍の慰安所に行った」と証言、軍票(軍が使っていた通貨ですね)で支払われた給料が終戦で無価値になったので、その損害賠償を求めていたと公表している。提訴の訴状にも「親に40円でキーセンに売られた」と書かれていた。

植村記者の義母・梁順任(ヤン・スンニム)が会長をしていた「太平洋戦争犠牲者遺族会」などの団体幹部39名が2011年5月、詐欺の容疑でソウル市警に摘発された。市警の発表によれば、摘発された団体は慰安婦問題や強制連行問題について活動してきた反日団体で、日本政府から補償金を受け取ってやるといって弁護士費用などの名目で会費15億ウォン(約1億2千万円)をだまし取ったされる。被害者は約3万人。梁順任(ヤン・スンニム)は会員を募集する際、「動員犠牲者でなくても当時を生きた者なら誰でも補償を受け取れる」と勧誘、会員を集めてきた場合には手当を支払うなどしていたとされる。






第2段階 <朝日新聞の印象操作で政治問題化、追い詰められて河野談話へ


年が明けて92年1月11日、朝日新聞が「慰安所への軍関与示す資料/政府見解揺らぐ」という記事を掲載。中央大学の吉見義明教授が防衛研究所で「軍慰安所従業婦等募集に関する件」という資料を発見したという記事だったが、見つかったのは慰安婦を斡旋する業者の管理についての資料で、「国内で業者が人さらい紛いのことをしているが、そんなことがあれば軍の威信に関わる。なのでより業者の選定を厳しくせよ」という命令。その資料を、あたかも「強制連行」の証拠のように報道した。17日からの宮沢首相の韓国訪問が予定されていて、その直前の朝日新聞のこの報道は、韓国世論に火を点けるための、意図的で悪質な印象操作。

翌12日、ジャパン・タイムズが11日夜のテレビ出演で渡辺美智雄外相が語った「なんらかの関与があったということは認めざるをえない」という発言を曲解、「日本の政府責任者が戦時中に日本軍がhundreds of thousands(何十万人)ものアジア人慰安婦への強制売春 (forced prostitution) を初めて認めた」という記事を掲載する。これで「強制連行があった」という認識が海外に拡散

14日、韓国のマスコミが勤労動員された「女子挺身隊」として報道、「国民学校の生徒まで慰安婦にさせた日帝の蛮行」という滅茶苦茶な認識が韓国内に拡散

17日から訪韓した宮沢首相が盧泰愚(ノ・テウ)大統領との首脳会談などで謝罪を繰り返し、真相究明を約束させられる

2月17日、日本弁護士連合会の戸塚悦郎弁護士が国連人権委員会で、「慰安婦問題を人道上の罪」として国連の介入を求める。慰安婦問題が国際的な舞台へ拡散

7月6日、宮沢内閣の加藤紘一官房長官が「朝鮮半島出身のいわゆる従軍慰安婦問題について=第一次調査結果」を発表。政府の直接関与を公式に認めたが、強制連行を立証する資料は発見されなかったとし、「補償に代わる措置」の検討を表明。実際に政府の調査では、単に文書が ないというだけではなく、元慰安婦と自称する女性の(二転三転する)身の上話以外に、 連行した兵士もそれを目撃した人も出なかった。慰安婦の大部分は日本人だったが、 その証言も出てこない。政府の発表に対し、韓国政府が「日帝下軍隊慰安婦実態調査中間報告書」発表し、慰安婦の募集などで、威圧的な雰囲気による方法や事実上の動員があったと指摘して対立した。

8月になると、第一次「挺身隊問題解決のためのアジア連帯会議」がソウルで開催され、韓国、台湾、フィリピン、香港、日本の市民団体などが参加。10月には韓国・仏教人権委員会によって元慰安婦の共同生活施設「ナヌムの家」開設される。12月には韓国・釜山などの元「慰安婦」、元女子勤労挺身隊員10名が山口地裁下関支部に提訴。

年が明けて93年になると、フィリピンで初めて元慰安婦と名乗りを上げたマリア・ロサ・へソンらフィリピン人の元慰安婦、在日の元慰安婦らの提訴が相次ぎ、6月には韓国で「日帝下日本軍慰安婦に対する生活安定支援法」が制定され、8月から元慰安婦に一時的に生活費など支給を開始することが発表された。

8月4日、宮沢内閣の河野洋平官房長官が「慰安婦問題に関する第二次調査報告結果」を公表すると同時に、いわゆる「河野談話」を発表。日本政府が「いわゆる従軍慰安婦として数多の苦痛を経験され、心身にわたり癒しがたい傷を負われたすべての方々に対し心からお詫びと反省の気持ちを申し上げる」ことが表明された。

河野談話は93年7月末、ソウルで1週間ほど行われた元慰安婦16人に対する聞き取り調査をベースに作成された。談話の中に「官憲等か直接これに加担したこともあった」という表現があり、具体的にはイントネシアで起きた「スマラン事件」という個別のケースを指したくだりだったが(実際、文章が配布された時の記者に対するブリーフィングでは説明された)、そのことが文章として明記されなかったことから、慰安婦全体に掛かる修飾語として解釈できる余地が残り、実際に韓国はその後、「軍の関与」のくだりを利用し、「日本政府が強制連行を認めた」と吹聴を始めた。

当時の官房副長官・石原信雄氏は作成の舞台裏について、産経新聞の取材に対して「韓国側は談話に慰安婦募集の強制性を盛り込むよう執拗に働きかけてきた、その一方で『慰安婦の名誉の問題であり、個人補償は要求しない』と非公式に打診してきた。日本側は強制性を認めれば、韓国側も矛を収めるのではないかとの期待感を抱き、強制性を認めることを談話の発表前に韓国側に伝えた」と語っている。つまり、強制を裏付ける文書は出てこなかったけれども、強制があったかのようなニュアンスを盛り込むことで、韓国政府と政治決着しようとしたということ。

一方で石原氏は「もちろん、こういうものをいったん出すと悪用される危険はある。外交関係とはそういうものだから。だけど、あまりにもひどいと思う。韓国はいろんな国際会議で日本政府が政府の意図で韓国女性を強制的に慰安婦にしたと言っているが、全く心外そのもの」と語り、河野談話が「強制連行ストーリー」にお墨付きを与えてしまったことを認めている。





第3段階 <良かれと思った村山談話とアジア女性基金が裏目に>

1994年
6月30日に村山内閣が成立。8月31日に村山首相が「平和友好交流計画」に関する談話の中で 、従軍慰安婦について謝罪。

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1995年
1月24日:日本弁護士連合会が「従軍慰安婦問題に関する提言」を政府に提出。立法措置などにより、元慰安婦らに補償するよう求める。

7月19日:政府の主導で財団法人「女性のためのアジア平和国民基金(アジア女性基金)」が発足。事務局運営費は政府負担で、「償い金」を国民から集めるという方式で設立された。約6億円の募金を国内外から集め、(1)韓国・台湾・フィリピン等の元慰安婦だという女性を対象に「償い金」を総理の手紙と共に届ける事業、(2)政府予算による医療・福祉支援事業=(総額約5億1000万円)、(3)内閣総理大臣のお詫びの手紙を届ける事業を行った。フィリピン、韓国、台湾では、元慰安婦とされた285名に(1)を実施。オランダでは(2)と(3)を79名に実施した。インドネシアでは高齢者社会福祉推進事業がインドネシア政府との合意のもとに実施されている。この事業の終了をもって、2007年3月末(平成18年度末)に財団は解散。

8月15日:村山首相がいわゆる「村山談話」を発表。日本が「植民地支配と侵略によって、多くの国々、とりわけアジア諸国の人々に対して多大の損害と苦痛を与えました」と述べ、「痛切な反省の意」と「心からのお詫びの気持ち」を表明した。良かれと思ったこの謝罪とアジア女性基金を通じた補償が、逆説的に政府の関与を印象付けることになった。

1996年
4月19日、スイス・ジュネーヴで開かれた国際連合人権委員会で、女性のクマラスワミ特別質問者が「女性への暴力特別報告」と題する報告書(通称:クマラスワミ報告書)を提出、付属文書で「慰安婦」を「性的奴隷」と規定し、日本の行為を「『人道に対する罪』、奴隷制度を禁じた国際慣習法に違反する」と断定した。報告書の根拠になったのが河野談話

1997年
1月、財団法人「女性のためのアジア平和国民基金(アジア女性基金)」が韓国人元慰安婦への見舞金支給を開始

1998年
4月27日、元慰安婦3人と元挺身隊員7人の計10人の韓国人女性が日本政府に総額5億6400万円の損害賠償と公式謝罪を求めた訴訟(関釜裁判)で初の司法判断。この裁判で河野談話が強制連行の証拠と認定された(最終的には2004年に上告が棄却され、慰安婦側の敗訴が確定)

8月、国連人権委員会差別防止・少数者保護小委員会で、いわゆる「マクドゥーガル報告書」が採択される。報告書はの主な対象は、旧ユーゴスラビアでの戦争とルワンダ虐殺であり、附属文書として日本の慰安婦について取り上げている。附属文書は、日本軍の慰安婦制度に関して国連のクマラスワミ報告書に続くもので、慰安所のことを「レイプセンター」と表現、軍と政府の両方が直接アジア中のレイプセンターの設立に関わり、多くが11〜20歳であり、生き延びたのは25%だったと書いている。本文と附属文書からなり、本文では戦争と武力紛争下の性暴力をいかに裁くべきかが論じられ、附属文書では日本軍の慰安婦について、日本政府に反論する形で慰安婦制度の責任者の処罰と賠償を勧告している。

2000年
12月8日、VAWW・NETジャパン(Violence Against Women in War Network Japan)など、日本とアジアのNGO(非政府組織)が東京で民間の模擬法廷、「女性国際戦犯法廷」を開く

2001年
7月、VAWW・NETジャパンがNHKの「女性国際戦犯法廷」番組編集に不満、提訴

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2002年
2月23日、韓国女性省が慰安婦問題に関して教育に力を入れる方針を発表

2005年
1月12日、朝日新聞が「安倍、中川両氏がVAWW・NETジャパン主宰の『女性戦犯法廷』NHKの番組改編に圧力」と報じる

8月10日、第二次世界大戦終結60周年世界60都市同時集会・デモが、東京、ソウル、マニラ、サンフランシスコなどで開かれ、日本政府に対し、国連勧告に従い、元慰安婦への賠償を訴える。「アムネスティ・インターナショナル」が、「水曜デモ」を機に、慰安婦とその支援者らに賛同することを発表





第4段階 <米国を踏み台にして韓国が慰安婦問題を拡散>
       
2006年
9月13日、米下院国際関係委員会が「慰安婦問題」で日本政府を非難する決議案を議決

10月5日、安倍首相(第一次安倍内閣)が「河野談話」を「私の内閣で変更するものではない」とし、政府として引き継いでいくことを明言

12月6日、ソウル大学の安秉直(アン・ビョンジク)教授がMBC 「ニューススポット」に出演、韓国挺身隊問題対策協議会と共同で3年間に渡って日本軍慰安婦について調査をしたが、強制連行があったとする客観的資料は一つも見つからなかったと発言

2007
1月31日、マイク・ホンダ議員ら6人の民主党下院議員が共同署名で、「下院121号決議=慰安婦問題に関する対日非難決議案」を提出。2月25日には米下院外交委員会アジア太平洋・地球環境小委員会における公聴会で3人の元慰安婦が証言。その日、マイク・ホンダ議員がフジテレビ系「報道2001」に出演、強制連行があったと考える根拠を「被害者の証言」や「アジア女性基金による支援」、「河野談話」、「総理の謝罪」と主張、日本が良かれと思ったことが裏目に出ていたことが改めて浮き彫りに。

3月31日、「アジア女性基金」が解散

4月3日、アメリカ議会調査局の専門家らが「日本軍の『慰安婦』システム」と題する、議員の審議用資料の報告書を作成

4月17日、林博史・関東学院大学教授が外国特派員協会で、「従軍慰安婦」問題に関する新資料7点を発表。戦後の東京裁判でオランダ、フランス、中国の検察団が提出した尋問調書や陳述書が旧日本軍が慰安婦を強制連行し、性行為を強要したことを示していることを指摘

4月26日、安倍首相初の訪米が翌日に迫ったところで、「慰安婦問題ワシントン連合」をはじめとする在米韓国系団体が「慰安婦の真実」と題した全面広告を「ワシントン・ポスト」に掲載。「日本はこの犯罪に全面的な責任を取ったことは一度もない」と非難、慰安婦問題に関して、日本政府の謝罪を求める下院対日決議案の採択を求める。翌27日、訪米した安倍首相がブッシュ大統領との会談と連邦議会における上下両院幹部との会談で、元慰安婦らに対する同情とおわびを表明。これを受けて日系のダニエル・イノウエ上院議員は「残念なのは慰安婦問題をめぐる米国内の動きだ。これまで七人の首相が謝罪をしているのにもかかわらず、こういうことが今後も続くのかと思うと、疑問を感じる」と発言した

6月14日、米下院の外交委員会で「下院121号決議」の採決が近づいてきたことを受け、作曲家のすぎやまこういち氏ら日本人有志が従軍慰安婦に関する意見広告を「ワシントン・ポスト」に掲載して反論。しかし、26日の下院の外交委員会でが可決(賛成39票、反対2票)される。決議では、慰安婦制度を「かつてないほどの残酷さと規模であった20世紀最大の人身売買の1つ」とし、「性奴隷にされた慰安婦とされる女性達への公式な謝罪、歴史的責任、あらゆる異論に対する明確な論破及び将来の世代にわたっての教育をすることを日本政府に要求する」と明記されている。続いて、7月30日には下院本会議ででも可決された。

10月23日、米ニュージャージー州パリセイズ・パーク市(住民の52%が韓国系)の公立図書館に「日本帝国政府軍によって20万人以上の女性が拉致された」などと書かれた記念碑が建てられる。記念碑は市が主導し、「韓国系米国人有権者評議会」の支援で建立されたもの。古屋圭司ら日本の国会議員が抗議したが、市長や副市長は「数字は増減するかもしれないが拉致があったのは事実」と撤回を拒否。翌年2012年6月16日には、米国で二つ目となる慰安婦の碑が米ニューヨーク州ナッソー郡アイゼンハワー・パーク内に建てられる。碑文には「日本軍が性的奴隷(Sexual Slavery)にするため20万人を超える少女を強制動員した」。

2012年
7月9日、韓国最大発行部数を誇る「朝鮮日報」が、<クリントン米国務長官が「慰安婦(comfort women)」という言葉の代わりに「強制的な性的奴隷(enforced sex slaves)」という表現を使うよう部下に指示していたことが8日までに分かった>という李河遠(イ・ハウォン)記者の記事を掲載していい気な話題に。記事では、クリントン長官が米国務省の高官から韓日の歴史問題について報告を受けた席で、「慰安婦という言い方は間違っている。(日本により動員された)彼女たちは『強制的な性奴隷』だった」と述べたとされている。しかし、元記事である米国の「デイリーニュース」にはまったくその表現がなく、ためにする報道だった疑いが強い。

9月5日、韓国最大発行部数を誇る「朝鮮日報」が既に本人が捏造を認めている吉田清治の手記を取り上げ、「この本一冊だけでも日帝の慰安婦強制連行が立証されるのに十分である」として再び強制連行の証拠であると主張。

2013年
5月3日、歴代の駐日米国大使らによってワシントンで行われた日米関係シンポジウムで、シーファー前駐日大使が「河野談話」の見直しについて触れ、「日本の利益を大きく害することになる」と発言。安倍政権の閣僚による靖国神社参拝に関し「戦没者らに敬意を表したいという感情は理解できる」と述べて一定の理解を示したが、従軍慰安婦問題については「正当化できる理由はない」と述べ、いわゆる河野談話の見直しを行った場合には、アメリカやアジアでの日本の国益を大きく損なうと指摘した。

5月13日、大阪市の橋下徹市長が「当時、慰安婦制度が必要だったことは誰でもわかる」、在日米軍に風俗産業をもっと利用して欲しいと発言して波紋が広がる。27日には日本外国特派員協会で会見し、「戦場の性の問題は、旧日本軍だけが抱えた問題ではありません。第二次世界大戦中のアメリカ軍、イギリス軍、フランス軍、 ドイツ軍、旧ソ連軍その他の軍においても、そして朝鮮戦争やベトナム戦争における韓国軍においても、この問題は存在しました」と発言、なぜ日本ばかりがしていたことのように言われなければならないのかと強調した。

7月30日、米カリフォルニア州グレンデール市に韓国以外で初の慰安婦像が設置される。






2013年12月18日 (水)

★…「親日米国人」がホワイトハウスへ請願、慰安婦像撤去の署名集め 

                    https://www.facebook.com/BarStation

 

 米テキサス州在住の動画投稿者トニー・マラーノ氏がカリフォルニア州グランデール市に建てられた慰安婦像の撤去を求め、ホワイトハウスの請願サイト「WE the PEOPLE」への誓願を始めました。請願成立には来年14年1月10日までに10万人の署名が必要で、期間内に一定数の同意が集れば、誓願に対する政府見解が発表されます。18日朝の時点で、4万弱の署名が寄せられています。日本人を貶める韓国による歴史のねつ造が許せない方、署名が出来る周囲の人にぜひお願いしてください。

 → https://petitions.whitehouse.gov/petition/remove-offensive-state-glendale-ca-public-park/3zLr8dZh

 今回の誓願は「市立公園に建てられた『侮辱的な像』を撤去せよ」というもの。誓願を行ったマラーノ氏は 「プロパガンダバスター」を名乗り、インターネットのサイトなどへの投稿で自らの政治的見解を述べてきた人物で、米軍文書に基づいて「慰安婦は売春婦だった」と主張、慰安婦像を「平和への祈願を装っていますが、その銘文を読めばわかるように、その本質は日本国と日本人への憎悪を煽り立てるもの」としています。

 グランデール市の慰安婦像は2013年7月、韓国以外で初めて立てられた像です。しかし、9月にデーブ・ウィーバー市長が日本のインターネット放送局の取材に対し、「非常に遺憾に思っている」という発言、設置までの経緯にも疑問符が付きました。その像に12月3日、マラーノ氏が像の顔に紙袋を被せて写真を撮影、氏は韓国から「米国の極右ブロガー」という肩書きを頂戴しています。今回の誓願についても、韓国の大手紙やテレビ局は大々的に報道、「日本の極右民族主義者たちからの支援を受けており、靖国神社を参拝したこともある」と紹介していますが、氏の元に「殺人予告」まで舞い込む騒動に発展しています。






2013年7月11日 (木)

★…きょうのニュース解説 [ 7月10日 ] ソウル高等裁判所が日本企業に韓国人の元徴用工に賠償命令


 「ニウスな夜」でもたびたび話していますが、戦後の日本と韓国は1960年に結ばれた日韓基本条約、それと同時に結ばれたいくつかの協定で国交正常化を果たしました。その時の取り決めが、二国間の基軸になってきたのです。その時結ばれた「日韓請求権並びに経済協力協定」で、日本と韓国の間の、国と国との間の請求権問題(=賠償問題)は決着しています。

 ところがこの10日、韓国・ソウル高等裁判所がとんでもない判決を出しました。先の大戦中に徴用され、日本製鉄(現在の新日鉄住金)で働かされた韓国人の元徴用工4人が同社を相手取って損害賠償を求めていた訴訟で、4人の請求通り合計4億ウォン(約3500万円)の支払いを命じたのです。日本企業に対して、韓国人元徴用工への賠償支払い命令が出るのは初めて。今回の判決は、条約で取り決めた国家間の決着を無視して、問題をまた蒸し返そうという判決です。

 国家間で請求権問題(=賠償問題)が解決しているのですから、菅義偉官房長官は今回の判決に対して、10日の記者会見で「日韓間の財産請求権の問題は解決済みという我が国の立場に相いれない判決であれば容認できない」とコメント。新日鉄住金は判決を受けて「不当な判決であり、誠に遺憾。速やかに上告する」としています。

 「日韓請求権並びに経済協力協定」は簡単に言うと、日韓併合以来の日本と韓国との関係を清算した条約です。この時、日本が韓国に無償3億ドル、有償2億ドルの合計5億ドル、それに民間融資3億ドルの経済協力支援を行うことで(当時の韓国の国家予算は3.5億ドル程度!)、韓国側はその後の請求権を放棄するという形で話が付いているのです。
 
 条約交渉中、日本側は、動員された者の賃金など韓国人への個人補償を日本政府が直接行うことを提案しています。実際、日本政府は敗戦直後の1946年、朝鮮人を徴用していた企業に対して未払いを供託するよう指示を出すなど、朝鮮人に対する補償問題を早く解決しようとしていました。しかし、韓国側は韓国政府が一括して経済協力金を受け取り、韓国政府が個人補償を行うと譲らないため、結局はそれで決着することになりました。

 問題はそこからです。当時の朴正煕(パク・チョンヒ)政権は日本からの資金をダムや高速道路の整備に集中投下。その一方で、個人補償は後回しになりました。当時の韓国からすれば、日本が長い時間をかけて整備してきたインフラは朝鮮戦争で失われ、また一から国造りをしなくてはいけなかったわけですから、それも仕方ないことかもしれません。まずは国家の発展ありきという時代であり、インフラ整備が進んだことで、韓国は「漢江(ハンガン)の奇跡」と呼ばれる経済発展を遂げたのですから。

 しかし、韓国政府は長く、無償3億ドルの中に個人補償分が入っていたことを国民に黙っていました。条約の交渉過程を公表したのが2005年、さらに韓国政府が「日本政府への未払い賃金請求は困難」 という公式見解を出したのは、なんと2009年のことです。ただ、本来は賠償しなければならないことを知っている韓国政府も後ろめたかったのでしょうね。補償を求める裁判が日本で次々に起こされ、それに日本の裁判所が「個人の請求権は行使できなくなった」という判断を下しても異議は唱えませんでしたし、韓国の裁判所でも原告の敗訴が続いてきました。

 ところが、李明博政権になってから、その流れが大きく変わりました。2011年8月に韓国の憲法裁判所が「元従軍慰安婦の賠償請求に関して韓国政府が具体的な措置を講じてこなかったのは違憲」と判断したことを受け、なんと韓国政府は請求権問題について改めて協議するよう(蒸し返すということです)日本に求めてきました。もちろん、受け取った補償金をインフラ整備に流用したことを棚に上げ、日本にさらなら負担を求めてくるとは。韓国政府の厚顔無恥ぶり極まれり、です。

 今回の訴訟の原告のうち二人は1997年12月、新日鉄を相手取って賃金の支払いと違法行為による損害賠償を求める訴訟を大阪地方裁判所に起こしていました。それは一審、二審とも敗訴、2003年10月の最高裁判所の判決で敗訴が確定しています。本来なら補償は韓国政府に求めるものなのだから当然です。また、韓国で起こされた訴訟も、一審、二審ともに「日本の確定判決は韓国でも効力が認められる」として原告敗訴の判決が出ていました。

 ところが、韓国の大法院(日本の最高裁に当たる)が昨年5月、「日本の判決は日本植民地時代の強制動員そのものを違法と見なしている韓国の憲法の中核的な価値と真っ向から対立する。こうした判決をそのまま承認することは、韓国の善良な風俗やその他の社会秩序に反する」として、個人の請求権を初めて認め、二審のソウル高裁の判決を破棄、ソウル高裁に差し戻されました。

 すると、ソウル高裁は一転、「個人の請求権は消滅していない」と判断を変え、今回の判決になりました。ソウル高裁は判決の理由として、協定の交渉過程で日本が示した姿勢を問題視。「植民地支配の不当性を認めず、徴用被害の賠償にも否定的だった」としています。しかも、新日鉄住金が保有する韓国内の財産を、判決確定前に差し押さえが出来る「仮執行宣言」まで付けた判決。未払い賃金があると韓国政府に申告している元徴用工は約3万人いるとされています。
韓国では同じような訴訟が他に5件あって審理が進んでいますが、今回の判決を受けて提訴は今後増えるでしょうし、今回のような判決が続けば、日韓の新たな火種になるでしょう。その意味では影響大です。

 それにしても…。こんな調子では、条約を結んで請求権うんぬんをそこで取り決めたところで意味をなしませんね。竹島問題、従軍慰安婦問題しかり、韓国の人たちのキャラクターなのでしょうか、人のことを悪くいうことで自分が浮上すると考える、あるいは自分の方が上をいっているという感覚を持つことが出来る、それに満足しているだけなのですね。しかし、それは自らを省みて、自分を向上させることには繋がりませんね。

2013年2月28日 (木)

★…「ニウスな夜」第16夜は「北朝鮮の核」をやりました

 2月末の27日、28日、「ニウスな夜」第16夜をやりました。今回のお題は「今そこにある北朝鮮の核開発」。27日は11人、28日も11人と、過去最高の人が参加してくれました。

 話の内容はタイトル通り、北朝鮮が2月に行った核実験の(都合第3回目の核実験です)まとめから始め、北朝鮮が核開発を止めないわけなどを解説しました。彼らは着実に核開発を進めていること、今回の核実験でいわゆる「水爆型」の核兵器の核兵器の開発に成功したとみられること、それに先立つ弾道ミサイルの発射実験で1万キロを飛ぶことができるミサイルを(アメリカ本土に届くミサイルですね)作ることが出来るようになったこと、それらを説明していきました。

 今、北朝鮮がアメリカを直接攻撃する能力を持った、世間の目はそちらに向いていますが、日本にとっては、アメリカに向かう1発のミサイルではなく、日本を狙っている200発のミサイルの存在の方が喫緊の脅威なのだ、ということも解説しました。そのミサイル群は発射して10分程度で日本に届きます。日本はイージス艦搭載のミサイルと、地上から発射するミサイルという2段構えでそれを打ち落とそうとしていますが、実際やってみれば、打ち漏らしが出ることは防げません。当たる場所によっては(原発などに当たれば)、日本は致命的なダメージを受けます。それが実態です。

 これでは身を守れない。では、ミサイルを打とうとする前に空爆して壊して仕舞えば良いということになりますが、そういうことを実現するために自民党を中心とした勢力が法改正をしたところで、発車前のわずかな時間の中で日本から飛行機が飛んでいって破壊するというのも現実的に難しいのです。

 つまり、彼ら金体制が崩壊する時、自国の滅亡と引き替えにやけくそで「日本を巻き添えにしてやれ」とミサイルを撃った場合、現実的に我々には、振ってくるミサイルを打ち落とすという方法しか残されていないということです。それがはっきりしているのに、現在の日本の2段構えの防衛体制は脆弱としか言いようがありません。この方面の議論を進め、本格的な防衛能力を早く整備すべきです。

 ところでこの日は、終わってからかつてなく、みんなで議論になりました。最初からお酒を飲みながら解説を聞いてもらうようにしたからでしょうか。こういう会をやった方がいいのかもしれませんね。

2013年2月 5日 (火)

★…論客・孫崎享氏との対話


 3日はオペラ、4日はコンサートのミーティング、5日は朝の便で羽田から小松へ戻りました。三国の「おけら牧場」で行われる孫崎享(まごさき・うける)氏の講演を聞くためです。孫崎氏は外務省の元・国際情報局長だった論客。日米関係を軸にしながら、日米安保体制、普天間基地問題や尖閣諸島問題になどについて、他の論客とは違う視点から積極的な発言を続けています。この3年ほどの間に『日本人のための戦略的思考入門――日米同盟を超えて』、『日本の国境問題――尖閣・竹島・北方領土』、『戦後史の正体 1945-2012』、『アメリカに潰された政治家たち』といった著作が立て続けに発表、多くがベストセラーになっています。



 講演会は、「おけら牧場」の主宰者・山崎一之氏が計画したもので、私は地元のコミュニティーFM「たんなんFM」の伊藤努理事長に誘われて出掛けたのですが(写真で私と話をしている眼鏡を掛けた白髪の人物です)、会場に着いてみると、既に50人近い人たちが詰めかけていてちょっとビックリでした。これもヒートアップしている尖閣問題について、世の中の関心が高まっている証拠でしょう。事実、私もこのところ尖閣問題の基礎知識的なことを話す機会が増えています。



 さて、孫崎さんの尖閣問題への視点は冷めていて、ちょっと異色です。「朝まで生テレビ」のような討論番組で他の論客が「日本固有の領土」といった発言を繰り返す中で、「必ずしも海外は尖閣を日本のものと考えていないと考えた方が良い」といった意見を吐いたり、日米安保体制による米軍の軍事的支援に疑問を投げかけたりといった具合です。国益の確保を至上命題とする外交官出身でありながら、そんな氏の姿勢、つまり、日本の国益を一方的に叫ばないところを取り上げ、「売国奴」と罵るような論敵までいます。



 私の古巣の産経新聞も氏に批判的です。氏もそれを感じているらしく、話が進んでいく中でなんと「産経新聞の人とはもう話したくないですね」といった発音が飛び出したのです。ところが……。氏の目の前に私が座っていました。着いた時にそこに案内されたのも伊藤さんたちの企みだったのかもしれませんが、私が「OB」であることを告げたところ会場は大爆笑、氏も大笑いで会の空気が和んだので救われました。その後も、何かとその話になるたび私と孫崎さんがやりとりをすることになりました。

 氏の話はこの日も、これまでの持論の繰り返し。テレビ番組や雑誌でかなり氏の発言を追いかけている私には新味はありませんでしたが、講演を終えて東京に戻る列車に同乗して質問する時間も作れたので、いくつか本音らしきものも聞けたような気がします。アメリカ従属路線からの脱却が氏の本当に言いたいことであること、独自の防衛力整備を推進させようとしていること、そして、武力解決という方法を取らない、一見すると弱腰、軟弱に見えるその姿勢の裏側には、外交力という力を信じているからこそで、そこに外交官としてのプライドを持っているということなのでしょう。面白い一日でした。

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