政治に言わねば

2015年3月26日 (木)

★ … 丹南倫理法人会で話をしてきました。

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きのうは早朝6時から、丹南倫理法人会で話をしてきました。発想を転換すれば色々なものが見えてくる、そうやって発想を転換させて考えた鯖江の活性化のためのプランについて話しました。いつも話しているアイデアですが、今回は最後に究極の「逆転の発想」として、定数をいまより増やす、というちょっと過激な市議会改革案もおまけしました。なんとか実現出来ないかなあ〜。

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2014年12月27日 (土)

★ … 余所者が考えた鯖江の外貨獲得策 [1] 年金生活者のための「シニア・タウン」を誘致

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余所者が考えた外貨獲得策 [1]

年金生活者のための「シニア・タウン」を誘致

人材流出の危機、ならばシニアマーケット自体を持って来てしまえ!



世の中、「高齢化社会」と呼ばれて久しいのですが、実は5分の1の自治体では、既に高齢者の人口が減り始めています。そうした自治体では、地方の医療・介護マーケットの縮小、街の購買力の低下、地元金融機関の預金減といったことが起きているのですが、医療・介護マーケットの縮小に伴い、働き手がまだ高齢者人口が増える大都市に出て行くという動きが広がっています。とくに将来の子どもを生んでくれる若い女性の流出が目立ってきているのです。


そうなると、生まれてくる赤ちゃんも減る地方は、人口減少のダブルパンチに直撃されることになります。鯖江もそうならないとは限りません。そこでシニアタウンの誘致に全力で取り組んではどうか、という提案をしました。文字通り、東京の大手事業者に高齢者用マンションを鯖江に建ててもらい、運営してもらう。大都市の介護マーケット自体を鯖江に持ってきてしまい、人口の流出を食い止めるだけでなく、新人口の消費需要まで頂戴しようという作戦です。


呼び込むのは、鯖江から2時間圏の名古屋、京都、大阪でサラリーマン生活をおくっていた人たち。ん千万も退職金はないけれど、年金の範囲内で穏やかに暮らしたいという人たちです。1000人規模で5次に渡ってタウンを造成してもらう。地元がやるのは土地の集約だけ。これはかつて市内に大規模なショッピングセンターが進出しようとした時の経験があるので、やれないことはないでしょう。


なんでシニアタウン? 工場誘致じゃないの? と言うなかれ。一昔前は自治体の切り札は工場誘致でしたが、昔と違って経済状況や海外進出などで、急な工場閉鎖は日常茶飯事。工場がなくなることで喪失する雇用の手当に始まり、自治体側がそれに振り回される時代です。となれば、ここは“人間の生活そのもの”を誘致するしかありません。“元気な年寄り”が街に5000人増えれば、雇用の場はもちろん、地元のさまざまな業種に大きな経済効果が見込める上、地元の文化活動にも新しい風が吹きます。また、墓地の販売が進めば、子孫たちの鯖江への来訪も期待できますね。


私は勝手に候補地として、(A)鯖江駅裏〜8号線〜サンドームまでのエリア(B)北鯖江駅〜北陸道の北鯖江パーキングエリアを考えています。(A)なら鯖江地区の、いわゆる本町商店街周辺は駅を通り越して西山公園に散歩に出掛ける人たちで、かつてのにぎわいは自動的に復活するでしょう。鯖江駅を中心としたまさにコンパクトシティです。


(B)は、まだ駅周辺の土地に余裕があること、かつて市内に大規模なショッピングセンターが進出しようとした時に土地の集約に成功している、鯖江で最大幅を持つ道路が駅前まで走ってきているといった点で有利です。こちらは鯖江の副都心としてのコンパクトシティです。


また、(B)の場合、北陸道を管理・運営しているネクスコ中日本と連携し、北鯖江パーキングエリア自体を(B)の中に取り込むような形に出来れば、利便性はぐっと増します。例えば、さまざまな文化活動の拠点となっている文化センターをパーキングエリア内に建設すれば、文化センターへのアクセスが強化され、サービスエリア内の飲食店をイベント来場者たちも利用するようになります。


実はJRの北陸線が並行在来線となった場合、鯖江駅も北鯖江駅も普通列車しか停車しない同格の駅になります。その時、名古屋圏、大阪圏に向かうには、どちらも福井へ出て、新幹線の線路を走るフリーゲージトレインに乗らなければならず、鉄道はいまよりも不便になります。そうなると、乗り換えなしの高速バスの方に人気が集まることも考えられますが、その発着場もパーキングエリア内(=シニアタウン内)に設けることが出来ます。


最大のポイントは、その土地を使って商売してくれる大手事業者を見付けられるかどうか、です。これはもう、市を挙げて探してくる以外になく、いかに鯖江の優位性を訴えられるかに掛かっています。山や川や水に恵まれて環境が良いこと、一人当たりの病院や歯科医院の数が多いこと、大阪や名古屋にも2時間圏であることなどをうまくプレゼンするしか手がありませんが、チャンスがないわけではありません。







2014年12月15日 (月)

★ … 自民党の躍進で皮肉にも遠のく9条の改正!?

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衆議院選挙が終わりました。475議席のうち、「自民党」が291議席を獲得。「公明党」の35議席と合わせると、与党で衆院定数の3分の2を超える326議席を獲得しました。一方の野党は、「日本共産党」が8議席から21議席と倍増、「民主党」は公示前勢力より11増やして73議席、「維新の党」は1減の41議席と横ばいでしたが、「次世代の党」は20から2議席へ激減、「生活の党」も2議席、「社民党」も2議席、「新党改革」は議席を獲得出来ずに終わりました。


与党が憲法改正の発議に必要な3分の2を確保したからには、安倍内閣が憲法改正に乗り出す……改憲論者の私にとって歓迎すべき動きですが、喜んでばかりいられません。というのも、肝心要の第9条の改正が、公明党の考え方に大きく引っ張られる可能性が高いからです。いや、そんなことはない、という人もいるでしょう。<公明党が反対するなら連立を解消して、第9条の改正などで自民党の改憲案に近い維新の党と連立を組み直せば良い>という人もいるでしょう。考え方ですね。確かに維新の党は、1議席減の41議席で、公明党の35議席を上回ります。


しかし……。それはあくまでも数合わせだけの話です。自民党の議員の多くはいまや公明党の選挙協力なしには当選出来ない状況です。つまり、公明党の存在はもう、3分の2を確保するための“頭数”という存在を通り越して、自民党の議員を支える後援会のようなものです。つまり、数合わせのための連立組み替えイコール自民党政権の崩壊を意味します。いまの自民党議員の多くは「絶対に野党にはなりたくない…」という想いが強いですから、公明党という心強い後援会を手放してまで自分たちの憲法改正を実現しようという議員は多くありません。


今回の選挙後、毎日新聞が面白い記事を載せています。衆院選の全候補者を対象に行ったアンケート調査の結果なのですが(当選した475人のうち468人が回答)、それによると、憲法改正に「賛成」と考える当選者は83%(390人)で、改憲の発議に必要な3分の2(317人)を超えています。自民党と維新の党は「賛成」がともに95%と高く、公明党も環境権などを追加する「加憲」を主張しているため76%が「賛成」です。


しかし、こと9条の改正となると、「賛成」が自民党で83%、維新の党で43%ある一方で、公明党では「反対」が70%に上り、「賛成」は9%しかありません。また、集団的自衛権の行使を容認する憲法解釈変更を閣議決定についても、自民党は「賛成」が89%ありますが、維新の党は「賛成」が43%、「反対」38%と拮抗していて、公明党となると「反対」27%、「賛成」18%と賛否が逆転しています。実際、公明党の主張を取り入れたことで、先日の憲法解釈変更もかなり骨抜きにされました。自民党が勝てば勝つだけ公明党の発言も増していくという、なんたる逆説。9条の改正に暗雲が漂い始めました。








2014年5月13日 (火)

★…NHKの番組で身元判明

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Nhk


NHKの番組きっかけで認知症の女性の身元が判明−。認知症による徘徊で保護され、身元不明のまま群馬県の介護施設で7年間介護されてきた女性(67)について、11日夜のNHKスペシャル「行方不明者1万人」が紹介したところ複数の情報が寄せられ、東京都内の男性(68)の妻と確認されました。

この番組、私も録画で見たのですが、身元判明が遅れたのは、女性が自分の名前をハッキリ思い出せなかったからです。この女性の場合、衣服などの持ち物には名前が書かれていた分、かなり条件は良かったのですが、それでも捜索願などの情報を集約している警察の照会システムは反応しませんでした。そうなると、ちょっとお手上げですね。そして、衣類の所持品の照合も行われまいままに終わって仕舞いました。

しかし、今回の番組で具体的な情報が映像で流された結果、身元判明に繋がりました。ということは、そうした映像情報を集めたサイトを作り、全国的に情報を集約すれば、かなり状況は違ってくるはずです。サイトの構築の費用もたいしたことはなく、保護した方も写真データをアップさせるくらいの手間で済む。しかし、探している人に届けられる情報は急増します。

番組では、地域ぐるみで人命を守ろうとする釧路の取り組みも紹介されていますが、身内だけでなく、相談に乗っている警察や自治体の職員もそのサイトで情報を共有出来るようにすれば、もっと身元の特定が大きく進むでしょう。こういう仕事こそ、政府の出番だと思うのですが……。

2014年1月26日 (日)

★…プルトニウム所有の記事に潜む狙い

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共同通信が配信した以下の記事が、きょう27日の朝刊各紙に載りました。福井新聞では一面トップ(その日最も重要なニュース)でした。

核物質や原子力施設を防護・保全する「核セキュリティー」を重視するオバマ米政権が日本政府に対し、冷戦時代に米国などが研究用として日本に提供した核物質プルトニウムの返還を求めていることが26日、分かった。複数の日米両政府関係者が明らかにした。このプルトニウムは茨城県東海村の高速炉臨界実験装置(FCA)で使う核燃料用の約300キロ。高濃度で軍事利用に適した「兵器級プルトニウム」が大半を占め、単純計算で核兵器40~50発分程度に相当する。日本側では返還に反対する声も強かったが、米国の度重なる要求に折れて昨年から返還の可能性を探る協議が本格化している。

この記事がなぜ、この時期に流れたのか…。普通に考えれば、たまたま情報を手にした記者が複数の関係者に「裏を取って」そのまま書いたという話です。それがきょうはちょっと気になったのです。

まずパッと頭に浮かんだのは、東京都知事選のこの時期にこのニュースを流すことで、細川氏の立候補で争点として浮上しかけた「脱原発」の動きへの牽制です。この記事を最後まで読んでいく中で、読者の頭の中に浮かび上がってくるのは「原発がなくなる→日本はプルトニウムを持てなくなる→将来的な核兵器は不可能になる」という流れです。人間そこに考えが行き当たると、核武装の「可能性」を捨てるわけにもなあ………「脱原発」ちょっと待てよ………となって、細川氏、宇都宮氏への投票を考え直す可能性が出てきますよね。その効果を狙ってこの時期に流されたのか、という考えが頭を過ぎりました。

というのも、日本のプルトニウムの所有とその理由、背景については(潜在的核保有国という立場については)、知っている人はよく解っている話でもあるからです。なので、いま発生した記事としては書くことが出来ません。記者として、その話を改めて書くとなると、それを書くきっかけになる新しい動きが必要ですが、そこに日米で新しい動きが出てきた………。そうなると、それをテコに改めて記事を書くことができるわけです。

しかし、共同通信自身は、どちらかといえば、これまで政府の原発政策に対して厳しい姿勢を取ってきた。そこを考えると、まったく反対の効果を狙って記事を配信した可能性の方が高いですね。それは………、この交渉の存在を明かすことで「米国が日本を信用していない」という印象付けができることでしょう。安倍首相の靖国参拝に対する米国の「失望した」という最初のリアクションの後にこういう記事が続けば、国民の間に「いまの安倍政権大丈夫か?」、「世界は疑いの目で日本を見ている」、「米国は日本の核武装を警戒していて、それをさせないためにプルトニウムを早く引き上げようとしている」、「安倍政権は危ないことをしようとしているのではないか」という空気が生まれるからです。

たった一つの記事からまったく正反対の味方が出来る………。新聞に何気に載っている記事をそういう目で見ると、新聞を読むのがもっと面白くなりますよ。

2014年1月23日 (木)

★…細川さん、どこまで本気ですか?

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東京都知事選挙が告示されました。政府与党が推す舛添要一(ますぞえ・よういち)元・厚生労働大臣、突然の「原発ゼロ発言」で世間を驚かせた小泉純一郎(こいずみ・じゅんいちろう)元首相とも連携する細川護煕(ほそかわ・もりひろ)、そこに右から田母神俊雄(たもがみ・としお)元・航空自衛隊幕僚長、左から宇都宮健児(うつのみや・けんじ))前・日弁連会長という党派性の強い候補者が出馬、さらにIT起業家の家入一真氏まで参戦して過去最高の盛り上がりになりそうです。ところが、細川さん、きのうちょっとやらかしました。核廃棄物の受け入れについて、記者会見で「東京での負担」について言及したのです。この発言が広まるにつれ、「東京の脱原発派」からの票は減るでしょう。

なぜか…。「東京の脱原発派」の中には「脱原発、だけどそんな危険なものは自分たちの近くに持ってこないで」という人たちも多いからです。「脱原発」という一つのテーマでうねりを起こそうとした目論見は破綻しかねませんね。よく考えてみてください、廃棄物の受け入れなんて、核燃料の保管に比べれば、どうということのない話なのです。危ないのは核燃料。廃棄物を東京や大阪が引き取っても、それがストックされている原発の危険性は同じ。稼働していようがいまいが、核燃料プールから水が抜ければお終いという状況は何も変わらないのです。電力消費地の責任を認め、廃棄物の受け入れに触れる……開明的に響きます。しかし、危険性を立地県に押しつけていることには変わりはない。ならば、発言しなくても……。本質が解っていないと本当の「脱原発派」からは問題の理解度を疑われ、雰囲気の「東京の脱原発派」にも逃げられる結果になりかねません。

もちろん、「脱原発」は、最後は廃棄物の最終保管をどうするか、それに尽きます。しかし、話が廃棄物の保管にいきなり飛ぶのではなく、そこまでの課程をどうするか、そっちの方が喫緊の課題です。廃棄物も何も、廃棄物になる前の核燃料は福島はじめ、全国50カ所の原発に散らばっています。現在検討されている乾式、湿式どちらにせよ、それなりに安全に保管される廃棄物よりも、水が抜けたら周りにとんでもない放射能を撒き散らかす核燃料をどうするか、その話の方が先でしょう。50カ所に散らばっているわけですから、テロに遭う可能性も高い。中国や北朝鮮からの核武装攻撃うんぬんの前にそれが暴走すれば、その時点で日本はアウトです。しかし、細川さんの現時点の話からはそれが見えません。宇都宮さんの話からもです。

福島の惨状を見るにつけ、人間にはまだ核を完全にコントロール出来ないことが解ります。シェールガスやメタンハイドレードといった化石燃料がこれからも使えることが解っている中で、埋蔵量に限りがあるウランと原子力発電に頼る必要もありません。ですから、「脱原発」もいいと思います。原発推進派には「それではCO2が…」という人がいますが、米国や中国が入っていない京都議定書なんかで国際的な「CO2」管理が出来るはずもなく、日本だけがそれに縛られて「脱原発」出来ないというのはためにする話でしょう。

実際、電気も足りています。ただし、そのために原油や天然ガスなどの化石燃料を買いまくっていて、膨大な金が海外に出ている。そうした燃料購入コストの上昇がベースにあり、そこに「脱原発」で「お金が出ていくだけの作業」である廃炉作業が加われば、すべての電力会社が持たないでしょう。東京電力はともかく、他の電力会社を潰さないためには、人件費の削減では追いつかず、電気料を上げるしかありません。「脱原発」に賛成の人たちがどのくらいの負担増に我慢出来るか、それも鍵になりますね。なので、「脱原発」を語る時はそういったことから初めてほしいのです。

加えて、経済的な理由だけではなく、「脱原発」は日本が「潜在的な核保有国=いざとなれば核武装出来る国」でなくなることを意味します。米国の中国政策によって、対中国問題でいずれ米国が日本に譲歩を求めてくるような時代が訪れることが予想される中、それをどう考えるか……。日本のプルトニウム所有は特別に国際的に認められていますが、それもこれも「核燃料サイクル」の完成が前提。実際に完成していませんが、「核燃サイクルはいまだ開発中」と装うことで逃げているのが実情です。「もんじゅ」があれだけ故障続きでも、予算が投じられるのを不思議に思いませんか? それもこれも、「核燃料サイクル」の放棄を正式に表明すれば、プルトニウムなどの所有が国際的に認められなくなるからですね。そして、そこにいわゆる「原発利権」が絡む。その複雑な絡み合いをどう具体的に解すのか……。

細川さん、宇都宮さん、そして舛添さんにも、さらにいえば、安倍首相にも、みんなそこが聞きたいのです。いまのままでは、核燃料が全国各地の原発に散らばっていて、あすまた、「稼働していない原発」を地震が襲い、その核燃料が事故を起こす可能性がある。政府が再稼働をめざすにしても、どれから動かすかばかり考えていないで、その検討に時間を喰っている間に再稼働しない原発から核燃料を抜いて1カ所に集めるという作業も同時に急ぐべきでしょう。ただし、その時、使用済み核燃料を保管する六ヶ所村にある再処理施設のような中間処理施設をどこに作るのか……。六ヶ所村はもう満杯です。廃棄物ではなく、核燃料の受け入れに、細川さんは何というでしょう。この問題もまた沖縄の基地問題と同じようなことになりはしないか……。「脱原発」は叫ぶけれど、「核燃料の地元での保管はまっぴら」という人たちにそれを聞いてみたいのです。




2014年1月19日 (日)

★…聞いて見たい細川氏の《核燃料ゼロ》

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細川護煕(ほそかわ・もりひろ)元首相が14日、都知事選出場を表明しました。同日、桝添要一(ますぞえ・よういち)元・厚生労働大臣も出馬表明、今回の都知事選はかつてない大物同時の激突です。細川元首相は「脱原発」を旗印にした出馬で、突然の「原発ゼロ発言」で世間を驚かせた小泉純一郎(こいずみ・じゅんいちろう)元首相とも連携する上、右が田母神俊雄(たもがみ・としお)元・航空自衛隊幕僚長、左が宇都宮健児(うつのみや・けんじ))前・日弁連会長という、党派性の強い候補者が顔を揃えました。戦後の都知事選でこれだけ選択肢がハッキリ見える選挙は初めて。これまでのような“銀行レース”とは違い、過去最高の盛り上がりになりそうです。

ところがきのう18日、東京青年会議所(JC)主催の公開討論会が中止になりました。準備が整っていないと細川氏が降りたことで他の候補者も辞退してしまったからと説明されていますが、こういうことでは政策論議は一向に深まりませんね。これだけの候補者が揃いながらなんとも残念な状況です。政府は国会閉会中に行う予定だった「エネルギー基本計画の閣議決定」を2月以降に先送りすることを決めましたが、細川氏と小泉氏が「反原発」を叫ぶ以上、原発の是非も争点として確実に浮上するでしょう。しかし、細川氏の「反原発」の姿が見えません。公約の取りまとめも遅れているという話ですが、ひょっとすると、具体的な政策の中身で勝負しようというのではなく、「反原発」というムードだけに乗って23日の告示から2月9日の投票まで選挙期間を一気に渡りきろうという作戦なのかもしれません。

細川氏の「脱原発」、どんな姿なのでしょう。いま叫ばれている《稼働ゼロ》ではなく、その後どうするのか、そこをしっかりと聞きたいものです。「脱原発」の取り敢えずの入口に《稼働ゼロ》があるのは解りますが、それだけでは、我々が置かれている危険度は何も減らないからです。いつも書いているのですが、危ないのは「原発が稼働しているから」ではなく、「核燃料がそこにあるから」。単なる《稼働ゼロ》は《核燃料ゼロ》を意味しませんね、「核燃料がそこに置かれている」状況は何も変わらないというわけです。福井に突き付けられている危険性もそういうことです。なので、細川元首相、小泉元首相ら「脱原発」を叫ぶ人たちにぜひとも《核燃料ゼロ》までの出口戦略を聞かせてもらいたいのです。








2014年1月10日 (金)

★…「ニウスな夜」第33宵で改めて慰安婦問題を

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米国カリフォルニア州グランデール市にある「慰安婦像」の撤去を求めるホワイトハウスへの誓願に賛同する署名が年明け早々、目標の100,000人を突破しました。署名協力ありがとうございました。これでホワイトハウスは銅像の存廃について見解を出さなくてはいけなくなりました。

韓国は「旧・日本軍が朝鮮半島の女性を強制連行して慰安婦にしていた」というでっち上げの話を世界中に吹聴し、それによって「セックススレイブの国」と我々の名誉が大きく貶められている以上、黙っているわけにはいきません。一方的な主張に反論するのは徒労感も強いのですが、黙っていると世界中にそう思われてしまいます。戦地に赴いて命からがら帰って来たおじいさんたちの名誉の問題ですから、地道に誤解を説いていくしかありません。

そういうこともあり、この8日、9日の「ニウスな夜」第33宵でも、この問題を改めて解説しました。9日の会には地元選出の滝波参議院議員も飛び入り参加があり、率直に意見を交わすことが出来ました。

私は日本軍が駐屯した戦地に慰安所が存在していたこと、慰安所の管理やそこで働く女性の輸送などに軍が関与したことは否定しません。資料も現存しています。しかし、「慰安所を設けていたこと」、それと「女性を強制連行してきて慰安婦にしたこと」はまったく別の話です。慰安所を設けたのは、現地の一般女性に暴行する兵士が出ないようにするための軍の措置で、当時は戦争も売春・買春も合法でしたから、そのことの功罪をいまの価値観で問うても仕方ありません。それに慰安所を設けること自体が悪いとしたら、米軍や韓国軍の方も同罪です。米軍は日本占領時、日本政府に対して正式に慰安婦施設の設置を依頼しています。それを受けて政府は日銀から資金を調達して公設の施設を開設しました。韓国もしかりで、朝鮮戦争、ベトナム戦争を通じてずっと慰安所を設けています。つまり、慰安所という存在はどの国でも必要悪として認めてきたのです。ではなぜ、日本の慰安所だけが国際社会でとりわけクローズアップされ、一方的に非難されるようになったのか……。


この問題は以下のような流れで進んできました。


第1段階 <吉田&朝日新聞による「強制連行ストーリー」が独り歩き>

第2段階 <朝日新聞の印象操作で政治問題化、追い詰められて河野談話へ>

第3段階 <良かれと思った村山談話とアジア女性基金が裏目に>

第4段階 <米国を踏み台にして韓国が慰安婦問題を拡散>


これまでの経緯を掻い摘んで簡単にまとめれば、


(1)日本軍が女性を強制連行して従軍慰安婦に仕立てたというデタラメなことを吹聴する人間が現れ


(2)朝日新聞がその話を検証することなく(あるいはこれ幸いと)彼を良心溢れる英雄のように扱ったことで「強制連行ストーリー」が独り歩き


(3)さらに植村記者の記事など朝日新聞が印象付けをする報道を重ねて「強制連行ストーリー」を補強


(4)その流れに韓国と日本の一部の勢力が相乗りして「強制連行ストーリー」で日本政府を攻撃


(5)話が「売春」というあまり触れたくない問題であったが故に誰も積極的に反論せず、「そういうことがあったらしい」「そういうことがあったに違いない」「そういうことが事実あった」というように「強制連行ストーリー」を漠然と理解


(6)その隙を突いて、韓国側は意図的に慰安婦と女子挺身隊と混同させ、少女たちまで強制連行し慰安婦にしたという話に膨らんだ


(7)それに慌てた日本政府は、強制連行を示す証拠もないのに河野談話を出して政治決着を図ろうとして、逆に「強制連行に国家の関与があった」という言質を与えることになってしまい


(8)さらにお見舞いの手紙と見舞金を払うという解決方法で強制連行のことで収束させようとして、逆に「強制連行に国家の関与があった」ということを補強することになってしまい


(9)韓国はそれを使って国際社会で日本を貶める行動を重ねている
という流れになります。


そうしてみてくると、この問題を大きくした張本人が朝日新聞だったことが解ります。まったく、という話です。しかも、吉田証言がまったくの捏造であったことが明らかになり、国民の間で河野談話が国益を損ねたことへの批判が高まってくると、それまでの「強制連行」の話はどこかにいってしまいます。最近ではこう言っています。


<「強制 」を 「強制連行」に限定する必要はない。強制性が問われているのは、いかに元慰安婦の「人身の自由」が侵害され、その尊厳が踏みにじられていたかという視点からだ。「よい仕事がある」とだまされて応募した女性が強姦され、本人の意思に反して慰安所で働かされたり、慰安所にとどまることを物理的、心理的に強いられていたりした場合は強制があったといえる>


つまり、「強制」の定義を拡大し、話を女性の人権問題にすり替えようとしているのです。 ところが、彼らが保身を図ろうと(自分たちが間違ったことを隠そうと)した話のすり替えが、日本をさらに悪い立場に追い込んでいます。というのも、女性の人権問題は普遍的な問題で、慰安婦問題は日本と韓国との間に横たわる個別の問題ではなくなってしまうからです。


そういう問題になってしまうと、否定をすればするほど、また、橋本市長の発言のように開き直ると、戦争を反省していないように思われてしまい、ひいては欧米には戦後体制への挑戦と映ってしまいます。そして…。慰安婦問題を日韓の歴史的な問題からさらに枠を広げた人権問題、人道問題にフレームアップさせて日本のイメージダウンを狙っているいまの韓国の戦略にピッタリ嵌まってしまうわけです。


彼らが狙っているのは、自分たちの朝鮮戦争やベトナム戦争時の慰安婦問題を棚に上げて(ベトナム戦争に参加した際には現地に最大3万人の混血児「ライダイハン」を残している)、日本の慰安婦問題をホロコーストに匹敵する非人道的な行為として世界にアピールすることなのです。


これまで日本政府がこの問題を日韓の問題という枠組みでしか見ていなかったこともあり、国際的なステージにこの問題を刷り込み始めた韓国に比べると、日本は出遅れてしまっています。海外では(特に米国では)、韓国の宣伝工作が効を奏して、強制はもうあったことになってしまっている感が強く、発言を聞いても、「その事実があった上で…」、日本が隠蔽しているのかどうか、それが問題だ、という感じで発言している人たちが多いことに驚かされます。







第1段階 <吉田&朝日新聞による「強制連行ストーリー」が独り歩き>


吉田清治という男性が「1943年(昭和18年)夏、わずか一週間で済州島の若い女性200人狩り出し、慰安婦に仕上げた」と証言、それを謝罪する講演会を1980年頃から始め、朝日新聞などで紹介される。また、その内容をまとめた手記『私の戦争犯罪』が83年に出版されて、「強制連行」の話が独り歩きを始める(吉田は96年になって「週刊新潮」のインタビューに証言は捏造だったことを最終的に認め、朝日新聞も97年3月31日の紙面に吉田告白について「真偽は確認できない」との見解を掲載)。

その韓国版が89年に出版され、「強制連行」の話が韓国内でも拡散。出版を受けて「済州新報」の許栄善記者が現地を取材、「250余の家しかないこの村で15人も徴用したとすれば大事件であるが、当時はそんな事実はなかった」という老女の話を元に吉田証言が虚偽であると報道されたが、都合の悪い話は相手にされなかった。

韓国では日本人弁護士も加わって日本政府に対して賠償を求める動きが広まり、90年11月16日に元慰安婦を探すための「韓国挺身隊問題対策協議会」が結成され、ソウルの日本大使館前で毎週水曜にデモを行うように。

91年8月11日付けの朝日新聞が<「女子挺身隊」の名で戦場に連行され、日本軍人相手に売春行為を強いられた朝鮮人従軍慰安婦のうち、一人がソウル市内に生存していることがわかった………>という記事を掲載。「慰安婦の生き証人」の肉声が伝えられたことで国内外に大きな反響を巻き起こし、「強制連行」の印象付けに一役買った。記事を書いた植村隆記者の韓国人妻の母親・梁順任(ヤン・スンニム)は訴訟を起こした「太平洋戦争犠牲者遺族会」の常任理事。夫人もその団体で働いていた。そのルートで金学順(キム・ハクスン)の存在をいち早く掴み、韓国の新聞を出し抜くことができた。とすれば、ソウルの会見前に「売られた」ことを聞いていたはず。金学順(キム・ハクスン)は植村記者にだけ嘘の証言をしたのか? それとも義母の団体が植村さんを騙すために金学順(キム・ハクスン)に偽証させた? にもかかわらず、敢えて<女子挺身隊の名で戦場に連行され>と書いたのであれば、立派なねつ造記事。もっと邪推をすれば、「売られた」という金さんの証言が表に出る前に「軍に連行された」という話にする流れを作った……義母たちの訴訟を有利にするためと疑われても仕方ない。ちなみに義母は昨年、裁判に勝てば賠償金が取れると言って金を集めたかどで逮捕された。

4日後の15日、その女性・金学順(キム・ハクスン)さんがソウルで記者会見すると、生活が苦しくなって母親によって14歳の時に平壌にあるキーセンの検番に売られていったこと、3年間の検番生活を終えて検番の義父に連れられて行かれたのが華北の日本軍300名余りがいる部隊の前だったことが明らかに。

12月6日、金さんら3名の元慰安婦を含む35人の原告が日本政府を相手取って提訴(いわゆる「アジア太平洋戦争韓国人犠牲者補償請求事件」で2004年に最高裁で敗訴確定)。

 

金学順(キム・ハクスン)はソウルでの会見後、来日して日本のメディアにも登場したが、その当時、NHK大阪放送局で終戦記念番組を担当していた池田信夫氏(現在はフリージャーナリスト)は、金さんを取材しないかと売り込んできたのが福島弁護士だったこと、取材でも金さんが「親に売られてキーセンになり、義父に連れられて日本軍の慰安所に行った」と証言、軍票(軍が使っていた通貨ですね)で支払われた給料が終戦で無価値になったので、その損害賠償を求めていたと公表している。提訴の訴状にも「親に40円でキーセンに売られた」と書かれていた。

植村記者の義母・梁順任(ヤン・スンニム)が会長をしていた「太平洋戦争犠牲者遺族会」などの団体幹部39名が2011年5月、詐欺の容疑でソウル市警に摘発された。市警の発表によれば、摘発された団体は慰安婦問題や強制連行問題について活動してきた反日団体で、日本政府から補償金を受け取ってやるといって弁護士費用などの名目で会費15億ウォン(約1億2千万円)をだまし取ったされる。被害者は約3万人。梁順任(ヤン・スンニム)は会員を募集する際、「動員犠牲者でなくても当時を生きた者なら誰でも補償を受け取れる」と勧誘、会員を集めてきた場合には手当を支払うなどしていたとされる。






第2段階 <朝日新聞の印象操作で政治問題化、追い詰められて河野談話へ


年が明けて92年1月11日、朝日新聞が「慰安所への軍関与示す資料/政府見解揺らぐ」という記事を掲載。中央大学の吉見義明教授が防衛研究所で「軍慰安所従業婦等募集に関する件」という資料を発見したという記事だったが、見つかったのは慰安婦を斡旋する業者の管理についての資料で、「国内で業者が人さらい紛いのことをしているが、そんなことがあれば軍の威信に関わる。なのでより業者の選定を厳しくせよ」という命令。その資料を、あたかも「強制連行」の証拠のように報道した。17日からの宮沢首相の韓国訪問が予定されていて、その直前の朝日新聞のこの報道は、韓国世論に火を点けるための、意図的で悪質な印象操作。

翌12日、ジャパン・タイムズが11日夜のテレビ出演で渡辺美智雄外相が語った「なんらかの関与があったということは認めざるをえない」という発言を曲解、「日本の政府責任者が戦時中に日本軍がhundreds of thousands(何十万人)ものアジア人慰安婦への強制売春 (forced prostitution) を初めて認めた」という記事を掲載する。これで「強制連行があった」という認識が海外に拡散

14日、韓国のマスコミが勤労動員された「女子挺身隊」として報道、「国民学校の生徒まで慰安婦にさせた日帝の蛮行」という滅茶苦茶な認識が韓国内に拡散

17日から訪韓した宮沢首相が盧泰愚(ノ・テウ)大統領との首脳会談などで謝罪を繰り返し、真相究明を約束させられる

2月17日、日本弁護士連合会の戸塚悦郎弁護士が国連人権委員会で、「慰安婦問題を人道上の罪」として国連の介入を求める。慰安婦問題が国際的な舞台へ拡散

7月6日、宮沢内閣の加藤紘一官房長官が「朝鮮半島出身のいわゆる従軍慰安婦問題について=第一次調査結果」を発表。政府の直接関与を公式に認めたが、強制連行を立証する資料は発見されなかったとし、「補償に代わる措置」の検討を表明。実際に政府の調査では、単に文書が ないというだけではなく、元慰安婦と自称する女性の(二転三転する)身の上話以外に、 連行した兵士もそれを目撃した人も出なかった。慰安婦の大部分は日本人だったが、 その証言も出てこない。政府の発表に対し、韓国政府が「日帝下軍隊慰安婦実態調査中間報告書」発表し、慰安婦の募集などで、威圧的な雰囲気による方法や事実上の動員があったと指摘して対立した。

8月になると、第一次「挺身隊問題解決のためのアジア連帯会議」がソウルで開催され、韓国、台湾、フィリピン、香港、日本の市民団体などが参加。10月には韓国・仏教人権委員会によって元慰安婦の共同生活施設「ナヌムの家」開設される。12月には韓国・釜山などの元「慰安婦」、元女子勤労挺身隊員10名が山口地裁下関支部に提訴。

年が明けて93年になると、フィリピンで初めて元慰安婦と名乗りを上げたマリア・ロサ・へソンらフィリピン人の元慰安婦、在日の元慰安婦らの提訴が相次ぎ、6月には韓国で「日帝下日本軍慰安婦に対する生活安定支援法」が制定され、8月から元慰安婦に一時的に生活費など支給を開始することが発表された。

8月4日、宮沢内閣の河野洋平官房長官が「慰安婦問題に関する第二次調査報告結果」を公表すると同時に、いわゆる「河野談話」を発表。日本政府が「いわゆる従軍慰安婦として数多の苦痛を経験され、心身にわたり癒しがたい傷を負われたすべての方々に対し心からお詫びと反省の気持ちを申し上げる」ことが表明された。

河野談話は93年7月末、ソウルで1週間ほど行われた元慰安婦16人に対する聞き取り調査をベースに作成された。談話の中に「官憲等か直接これに加担したこともあった」という表現があり、具体的にはイントネシアで起きた「スマラン事件」という個別のケースを指したくだりだったが(実際、文章が配布された時の記者に対するブリーフィングでは説明された)、そのことが文章として明記されなかったことから、慰安婦全体に掛かる修飾語として解釈できる余地が残り、実際に韓国はその後、「軍の関与」のくだりを利用し、「日本政府が強制連行を認めた」と吹聴を始めた。

当時の官房副長官・石原信雄氏は作成の舞台裏について、産経新聞の取材に対して「韓国側は談話に慰安婦募集の強制性を盛り込むよう執拗に働きかけてきた、その一方で『慰安婦の名誉の問題であり、個人補償は要求しない』と非公式に打診してきた。日本側は強制性を認めれば、韓国側も矛を収めるのではないかとの期待感を抱き、強制性を認めることを談話の発表前に韓国側に伝えた」と語っている。つまり、強制を裏付ける文書は出てこなかったけれども、強制があったかのようなニュアンスを盛り込むことで、韓国政府と政治決着しようとしたということ。

一方で石原氏は「もちろん、こういうものをいったん出すと悪用される危険はある。外交関係とはそういうものだから。だけど、あまりにもひどいと思う。韓国はいろんな国際会議で日本政府が政府の意図で韓国女性を強制的に慰安婦にしたと言っているが、全く心外そのもの」と語り、河野談話が「強制連行ストーリー」にお墨付きを与えてしまったことを認めている。





第3段階 <良かれと思った村山談話とアジア女性基金が裏目に>

1994年
6月30日に村山内閣が成立。8月31日に村山首相が「平和友好交流計画」に関する談話の中で 、従軍慰安婦について謝罪。

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1995年
1月24日:日本弁護士連合会が「従軍慰安婦問題に関する提言」を政府に提出。立法措置などにより、元慰安婦らに補償するよう求める。

7月19日:政府の主導で財団法人「女性のためのアジア平和国民基金(アジア女性基金)」が発足。事務局運営費は政府負担で、「償い金」を国民から集めるという方式で設立された。約6億円の募金を国内外から集め、(1)韓国・台湾・フィリピン等の元慰安婦だという女性を対象に「償い金」を総理の手紙と共に届ける事業、(2)政府予算による医療・福祉支援事業=(総額約5億1000万円)、(3)内閣総理大臣のお詫びの手紙を届ける事業を行った。フィリピン、韓国、台湾では、元慰安婦とされた285名に(1)を実施。オランダでは(2)と(3)を79名に実施した。インドネシアでは高齢者社会福祉推進事業がインドネシア政府との合意のもとに実施されている。この事業の終了をもって、2007年3月末(平成18年度末)に財団は解散。

8月15日:村山首相がいわゆる「村山談話」を発表。日本が「植民地支配と侵略によって、多くの国々、とりわけアジア諸国の人々に対して多大の損害と苦痛を与えました」と述べ、「痛切な反省の意」と「心からのお詫びの気持ち」を表明した。良かれと思ったこの謝罪とアジア女性基金を通じた補償が、逆説的に政府の関与を印象付けることになった。

1996年
4月19日、スイス・ジュネーヴで開かれた国際連合人権委員会で、女性のクマラスワミ特別質問者が「女性への暴力特別報告」と題する報告書(通称:クマラスワミ報告書)を提出、付属文書で「慰安婦」を「性的奴隷」と規定し、日本の行為を「『人道に対する罪』、奴隷制度を禁じた国際慣習法に違反する」と断定した。報告書の根拠になったのが河野談話

1997年
1月、財団法人「女性のためのアジア平和国民基金(アジア女性基金)」が韓国人元慰安婦への見舞金支給を開始

1998年
4月27日、元慰安婦3人と元挺身隊員7人の計10人の韓国人女性が日本政府に総額5億6400万円の損害賠償と公式謝罪を求めた訴訟(関釜裁判)で初の司法判断。この裁判で河野談話が強制連行の証拠と認定された(最終的には2004年に上告が棄却され、慰安婦側の敗訴が確定)

8月、国連人権委員会差別防止・少数者保護小委員会で、いわゆる「マクドゥーガル報告書」が採択される。報告書はの主な対象は、旧ユーゴスラビアでの戦争とルワンダ虐殺であり、附属文書として日本の慰安婦について取り上げている。附属文書は、日本軍の慰安婦制度に関して国連のクマラスワミ報告書に続くもので、慰安所のことを「レイプセンター」と表現、軍と政府の両方が直接アジア中のレイプセンターの設立に関わり、多くが11〜20歳であり、生き延びたのは25%だったと書いている。本文と附属文書からなり、本文では戦争と武力紛争下の性暴力をいかに裁くべきかが論じられ、附属文書では日本軍の慰安婦について、日本政府に反論する形で慰安婦制度の責任者の処罰と賠償を勧告している。

2000年
12月8日、VAWW・NETジャパン(Violence Against Women in War Network Japan)など、日本とアジアのNGO(非政府組織)が東京で民間の模擬法廷、「女性国際戦犯法廷」を開く

2001年
7月、VAWW・NETジャパンがNHKの「女性国際戦犯法廷」番組編集に不満、提訴

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2002年
2月23日、韓国女性省が慰安婦問題に関して教育に力を入れる方針を発表

2005年
1月12日、朝日新聞が「安倍、中川両氏がVAWW・NETジャパン主宰の『女性戦犯法廷』NHKの番組改編に圧力」と報じる

8月10日、第二次世界大戦終結60周年世界60都市同時集会・デモが、東京、ソウル、マニラ、サンフランシスコなどで開かれ、日本政府に対し、国連勧告に従い、元慰安婦への賠償を訴える。「アムネスティ・インターナショナル」が、「水曜デモ」を機に、慰安婦とその支援者らに賛同することを発表





第4段階 <米国を踏み台にして韓国が慰安婦問題を拡散>
       
2006年
9月13日、米下院国際関係委員会が「慰安婦問題」で日本政府を非難する決議案を議決

10月5日、安倍首相(第一次安倍内閣)が「河野談話」を「私の内閣で変更するものではない」とし、政府として引き継いでいくことを明言

12月6日、ソウル大学の安秉直(アン・ビョンジク)教授がMBC 「ニューススポット」に出演、韓国挺身隊問題対策協議会と共同で3年間に渡って日本軍慰安婦について調査をしたが、強制連行があったとする客観的資料は一つも見つからなかったと発言

2007
1月31日、マイク・ホンダ議員ら6人の民主党下院議員が共同署名で、「下院121号決議=慰安婦問題に関する対日非難決議案」を提出。2月25日には米下院外交委員会アジア太平洋・地球環境小委員会における公聴会で3人の元慰安婦が証言。その日、マイク・ホンダ議員がフジテレビ系「報道2001」に出演、強制連行があったと考える根拠を「被害者の証言」や「アジア女性基金による支援」、「河野談話」、「総理の謝罪」と主張、日本が良かれと思ったことが裏目に出ていたことが改めて浮き彫りに。

3月31日、「アジア女性基金」が解散

4月3日、アメリカ議会調査局の専門家らが「日本軍の『慰安婦』システム」と題する、議員の審議用資料の報告書を作成

4月17日、林博史・関東学院大学教授が外国特派員協会で、「従軍慰安婦」問題に関する新資料7点を発表。戦後の東京裁判でオランダ、フランス、中国の検察団が提出した尋問調書や陳述書が旧日本軍が慰安婦を強制連行し、性行為を強要したことを示していることを指摘

4月26日、安倍首相初の訪米が翌日に迫ったところで、「慰安婦問題ワシントン連合」をはじめとする在米韓国系団体が「慰安婦の真実」と題した全面広告を「ワシントン・ポスト」に掲載。「日本はこの犯罪に全面的な責任を取ったことは一度もない」と非難、慰安婦問題に関して、日本政府の謝罪を求める下院対日決議案の採択を求める。翌27日、訪米した安倍首相がブッシュ大統領との会談と連邦議会における上下両院幹部との会談で、元慰安婦らに対する同情とおわびを表明。これを受けて日系のダニエル・イノウエ上院議員は「残念なのは慰安婦問題をめぐる米国内の動きだ。これまで七人の首相が謝罪をしているのにもかかわらず、こういうことが今後も続くのかと思うと、疑問を感じる」と発言した

6月14日、米下院の外交委員会で「下院121号決議」の採決が近づいてきたことを受け、作曲家のすぎやまこういち氏ら日本人有志が従軍慰安婦に関する意見広告を「ワシントン・ポスト」に掲載して反論。しかし、26日の下院の外交委員会でが可決(賛成39票、反対2票)される。決議では、慰安婦制度を「かつてないほどの残酷さと規模であった20世紀最大の人身売買の1つ」とし、「性奴隷にされた慰安婦とされる女性達への公式な謝罪、歴史的責任、あらゆる異論に対する明確な論破及び将来の世代にわたっての教育をすることを日本政府に要求する」と明記されている。続いて、7月30日には下院本会議ででも可決された。

10月23日、米ニュージャージー州パリセイズ・パーク市(住民の52%が韓国系)の公立図書館に「日本帝国政府軍によって20万人以上の女性が拉致された」などと書かれた記念碑が建てられる。記念碑は市が主導し、「韓国系米国人有権者評議会」の支援で建立されたもの。古屋圭司ら日本の国会議員が抗議したが、市長や副市長は「数字は増減するかもしれないが拉致があったのは事実」と撤回を拒否。翌年2012年6月16日には、米国で二つ目となる慰安婦の碑が米ニューヨーク州ナッソー郡アイゼンハワー・パーク内に建てられる。碑文には「日本軍が性的奴隷(Sexual Slavery)にするため20万人を超える少女を強制動員した」。

2012年
7月9日、韓国最大発行部数を誇る「朝鮮日報」が、<クリントン米国務長官が「慰安婦(comfort women)」という言葉の代わりに「強制的な性的奴隷(enforced sex slaves)」という表現を使うよう部下に指示していたことが8日までに分かった>という李河遠(イ・ハウォン)記者の記事を掲載していい気な話題に。記事では、クリントン長官が米国務省の高官から韓日の歴史問題について報告を受けた席で、「慰安婦という言い方は間違っている。(日本により動員された)彼女たちは『強制的な性奴隷』だった」と述べたとされている。しかし、元記事である米国の「デイリーニュース」にはまったくその表現がなく、ためにする報道だった疑いが強い。

9月5日、韓国最大発行部数を誇る「朝鮮日報」が既に本人が捏造を認めている吉田清治の手記を取り上げ、「この本一冊だけでも日帝の慰安婦強制連行が立証されるのに十分である」として再び強制連行の証拠であると主張。

2013年
5月3日、歴代の駐日米国大使らによってワシントンで行われた日米関係シンポジウムで、シーファー前駐日大使が「河野談話」の見直しについて触れ、「日本の利益を大きく害することになる」と発言。安倍政権の閣僚による靖国神社参拝に関し「戦没者らに敬意を表したいという感情は理解できる」と述べて一定の理解を示したが、従軍慰安婦問題については「正当化できる理由はない」と述べ、いわゆる河野談話の見直しを行った場合には、アメリカやアジアでの日本の国益を大きく損なうと指摘した。

5月13日、大阪市の橋下徹市長が「当時、慰安婦制度が必要だったことは誰でもわかる」、在日米軍に風俗産業をもっと利用して欲しいと発言して波紋が広がる。27日には日本外国特派員協会で会見し、「戦場の性の問題は、旧日本軍だけが抱えた問題ではありません。第二次世界大戦中のアメリカ軍、イギリス軍、フランス軍、 ドイツ軍、旧ソ連軍その他の軍においても、そして朝鮮戦争やベトナム戦争における韓国軍においても、この問題は存在しました」と発言、なぜ日本ばかりがしていたことのように言われなければならないのかと強調した。

7月30日、米カリフォルニア州グレンデール市に韓国以外で初の慰安婦像が設置される。






2014年1月 4日 (土)

★…安倍首相の靖国神社参拝

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 安倍首相が昨年末12月26日、靖国神社に参拝しました。首相による参拝は2006年(平成18年)8月の小泉首 相以来、7年4カ月ぶりでした。予想通り、中国、韓国が激しく反発して日本政府に抗議してきましたが、加えて今回は、米国からも非難が寄せられました。 「日本は大切な同盟国だが、日本の指導者が近隣諸国との緊張を悪化させるような行動を取ったことに米国政府は失望している」と、それもいつになく強い調子 です。また、これまで何も言ってこなかったロシアが「遺憾の念」を表明、EU(欧州連合)も「慎重な外交」を求める声明を出すなど、これまでになく波紋を 広げています。

 参拝がなぜ、海外からこれほど批判されるのでしょう……。最大の理由は、先の大戦の戦勝国が日本の戦争責任を問うた東京裁判で「A級戦犯」として裁か れ、処刑された7人が靖国神社に祀られているからです。日本は1952年、サンフランシスコ講和条約を結んで独立を果たしました。条約締結はイコール、東 京裁判の結果を受け入れることを意味します。東京裁判で彼らは、いわゆる「戦争犯罪人」とされました。その7人を靖国は1978年に合祀した。なので、戦 勝国からみれば、そこに参拝するということは、過去の日本軍がやった行為を反省していないのではないか、となるわけです。

 実は戦後、時の首相はかなり自由に参拝していました。いまでは考えられないことですが、昭和天皇による参拝(親拝)も8回あります。ところが…。 1978年に7人が合祀(一緒に祀られること)されて以降、親拝は行われなくなりました。昭和天皇の意志は直接的には明らかになっていませんが、78〜 88年に宮内庁長官を務めた富田朝彦が残した「富田メモ」には、昭和天皇が合祀に不快感を持っていたことを彷彿させる記述があります。

 そう、現在の靖国問題の本質は「A級戦犯」をどう考えるか、ということにあります。彼らはあくまでも戦争指導者という戦犯なのか、あるいは、間違ったこ とをしたが罰も受けたのだから許してやるべきなのか、はたまた、そもそも戦勝国による東京裁判は茶番であり「A級戦犯」として裁かれた彼らも戦争被害者な のか……。そこをどう考えるのかで、先の大戦について解釈は180度変わってくる。だからこそ、戦勝国も敏感にならざるを得ない。合祀後の首相の参拝は 「=東京裁判の否定」という図式で語られることになってしまいました。だから、日本に軍備増強を求める欧米も、このことでは意義を申し立てるわけです。

 一方、今回の安倍首相の参拝は、「だからこその参拝」ともいえます。もちろん、参拝当日に発表された談話「談話を発表し「国のために戦い、尊い命を犠牲 にしたご英霊に対して、哀悼の誠をささげるとともに、尊崇の念を表し、ご英霊安らかなれとご冥福をお祈りした」、「安倍政権の発足したこの日に参拝したの は、ご英霊に政権1年の歩みと、二度と再び戦争の惨禍に人々が苦しむことのない時代をつくるとの決意をお伝えするためだ」に嘘はないでしょう。しかし、一 方で先の大戦に対する思いの表明でもあったはずです。当時は選択肢がなくて講和条約を結んだけれども、本音では受けれたくない。不当で東京裁判を否定した い、ひいては先の大戦を自存自衛のための戦いであったと国家として定義し直したい……参拝はその意思表示でもあるからです。

 もし、「心の問題だけ」なら、毎日出勤途中に車を降り、本殿に一礼してから官邸に向かえば済むことでしょう。その姿は多くの人の琴線を揺らし、その姿に 国民の戦死者への尊崇の念はいまよりずっと強くなるしれません。しかし、実際はそうではなく、首相は首相として、つまり、国家国民の代表である「公人」と して参拝することで東京裁判史観を否定を暗に表現している。欧米もその本音を知っている。だからこそ、安倍首相を「ナショナリスト」、「歴史を美化する修 正主義者」と批判し、「軍国主義の肯定」、「日本の戦前回帰」という論調で語るわけです。

 もう一つ、今回の欧米からの批判には、そうした理念の問題とは別に、現実の政治の問題として、日中、日韓関係が冷え込んでいる中、さらに摩擦を 起こす参拝をなぜ?ということですね。とくに米国。尖閣諸島を巡る日中対立の中で、日米安保条約が尖閣にも適用されると強調して中国をけん制しています が、日中の対立に巻き込まれるのはまっぴらというのが本音で、米中が直接にらみ合う事態に陥るのは勘弁して欲しいわけです。だから、中韓との関係悪化に繋 がる参拝を避けるよう水面下で日本政府に再三働きかけてきました。そういう経緯があるので、裏切られたという想いが強く、それが「失望」という言葉になり ました。

 その意味では、靖国問題はもう純粋な内政問題とは言い切れません。外国からどう受け取られるか、常にそれを意識しないわけにはいかないからです。よっ て、参拝によるリスクも多い。参拝が戦勝国に東京裁判を認めないという姿勢に取られる以上、国際社会での日本の立場を悪くするのは確実です。中国、韓国と の対立が続いているいま、日本の外交は国際社会をどう惹きつけるかということが重要ですが、強引な中国、狭隘な韓国の姿勢に疑問を感じていた国際社会に 「どっちもどっち」という印象を与えるでしょう。慰安婦問題を人権問題という枠組みでナチスの蛮行に比肩する問題に仕立て上げようと狙っている韓国への追 い風にもなるでしょう。

 中韓との首脳会談も遠のく。中国の習主席、韓国の朴大統領にしてみれば、いつ参拝するか解らない安倍首相と会うこと自体が大きな掛け。会談後に参拝され たら、面子は丸つぶれ、国内から激しいバッシングを受けること必至で、怖くておいそれとは会談に応じられないのです。参拝はそんな彼らに格好の言い訳を与 えることになる。内外で「喜んでいるのは国際社会から頑なと思われていた中韓」という論調が目立つのも、そういう理由からです。

 一方、靖国参拝は、国内的には一宗教法人に首相が公人という立場で参拝することイコール、憲法が定める政経分離の原則に反するという見解も根強くありま す。参拝という行為が「個人の心の問題として」であるとしても、公人としての行動は許されないという批判ですね。そういう視点でこの問題を考える必要もあ るのですが、日本のマスコミは外国の反応を探るだけの大騒ぎ。そんな視点に立った報道が少なく、現場の劣化が露わになりました。「靖国は遠くなりにけり」 なのかもしれません。

 そうした国内的な批判、それを上回る海外からの批判覚悟で首相は参拝しました。もちろん、中韓との関係がこれ以上は悪くならない、また、普天間移転問題 を進展させたことで米国もそうは言ってこない、中韓の姿勢に苛立つ国民からの支持が政教分離問題を吹き飛ばすといった読みもあったでしょう。実際、マスコ ミの世論調査では、おおむね半数が首相の姿勢を評価していて、ヤフーの調査では支持がなんと8割を超えました。内閣支持率も上がりました。

 しかし、スカッとするのは一瞬。関係が悪化したツケはこれから回ってくる上、国に殉じた人たちへの慰霊をどうするかという問題は、実も何も解決していま せん。首相の参拝が諸外国の顔色を見ながら行われたり、行われなかったりという状況は異常としか言いようがありません。国を守るために命を捧げた先人に対 して手を合わせない国がどこにあるでしょう。最も追悼されなければならない人への国家による慰霊が後回し…。これでは、彼らに「あなたの死は犬死」と言っ ているに等しいわけです。明治以降、国家による戦争は天皇の名の下で行われてきました。多くの人がそれに命を捧げたわけですから、彼らに本当に報いるため には、天皇の親拝こそ必要でしょう。

 優先されるべきは、コロコロと変わる首相の参拝ではなく、あくまでも天皇の親拝です。では、天皇が堂々と参拝できるようにすれにはどうすればいい か……。選択肢は二つで、一つは合祀した「A級戦犯」の霊魂を外すこと、もう一つは米国のアーリントン国立墓地のような無宗派の、千鳥ケ淵戦没者墓苑のよ うな国立の追悼施設を設けてそこに天皇が参拝する、そのどちらかです。

 しかし、合祀を取り消すことについて靖国神社は、いったん神として祀られた霊魂は分けることはできず、分祀を政府に強要されるのは、“信教の自由への弾 圧”であると主張しています。政治的な本音は東京裁判史観(東京裁判を正しいと考える歴史感)の否定にあるとしても、それはそれで神道の教義に基づいた まっとうな反論であり姿勢で、だからこその「ヤスクニ」でしょう。だから、「ヤスクニ」は自分たちの考えに基づいてこのまま7人をお祀りすれば良いので す。

 なので政府は、新しい戦没者施設の建設を急ぐべきです。硫黄島で収集が続いている遺骨も継続的に千鳥ケ淵戦没者墓苑に納骨されていますから墓苑を拡充し ても良いでしょう。墓苑には宗教的な絡みがないため、各種宗教団体の慰霊行事が一年を通じて行われ、5月の拝礼式、秋季慰霊祭には首相や皇族方も出席して います。実は昨年10月、日米安全保障協議委員会のため来日したケリー国務長官とヘーゲル国防長官が墓苑を訪れ献花しています。米国の閣僚の献花は戦後 初。戦勝国として大きな変化だったわけですが、一方で献花は、日中関係の悪化に繋がる靖国神社参拝を避けて欲しいという米国からのシグナルでし た。

 新しい慰霊施設については2002年、当時の福田官房長官の私的懇談会が設置を検討すべきという報告書をまとめています。安倍首相は昨年5月の参議院予 算委員会で「参拝が問題になっているから別のものを造ろうというのは間違い」、「靖国神社が慰霊の中心的な施設であるのは、遺族が靖国神社に行けば、魂が 触れ合うことができると思うからだ。国が施設を造っても、そう感じなければ誰も行かない。参拝が問題になっているから別のものを造ろうというのは間違い だ」と述べ、設置に否定的です。しかし、参拝に東京裁判史観の否定の意味合いを込めていることは明かです。つまり、自分の政治的な主張の実現を優先させて いるということです。それが優先されて、親拝が実現出来ないというのでは本末転倒です。

 私はなにも、その新しい慰霊施設が、「A級戦犯」合祀に対する海外からの批判をかわし、国内的には政経分離の原則に反するという批判をスルーできるとい うことだけで建設を求めているのではありません。実は「A級戦犯」7人が気の毒なのです。7人はどんな想いで死を迎えたのでしょう。汚名を着ての無念の死 だったのか。私はそうではないと想うのです。敢えて戦犯として裁かれる辱めを受け、自分が犠牲となることで、日本という国家、国民が許されるのなら本望と いう想いで逝ったと思うのです。しかし、現実はどうでしょう…。自分たちが合祀されたことで、250万人の「英霊」に対する天皇親拝ができなくなってし まったというのでは、心安らかに眠れないでしょう。

 先の戦争は「A級戦犯」だけに罪を被せて済む問題ではありません。精神論を掲げて勝ち目のない戦争に導いた軍部も、戦争を煽ったマスコミも、日本の戦勝 に熱狂した国民の責任もまた大きいはずです。そしてみんな、戦争に負けた途端に知らん顔…。そこに見て取れるのは、空気に合わせて動く、言ってみれば「一 億総無責任体質」です。そして、空気で戦争に突入しました。敗戦後は一転、「終わった戦争のことで」お互いに傷付けられたくないという空気に変わり、その 結果、日本人は先の戦争について自らの手で総括することなく戦後を過ごしてきたのです。

 その結果、戦争があるということを前提にして設立された靖国神社は「ハシゴを外され」、「聖地」は一転して「軍国主義の象徴」として学校で教えられるよ うになりました。東京裁判で「A級戦犯」という烙印を押され、処刑された7人についても、日本人の心の中に「推定有罪」のまま放置されています。そして、 自分たちの物差しを持たないが故、歴史問題で常に海外の顔色を窺うことに汲々とせざるを得なくなりました。

 サンフランシスコ講和条約締によって作られた戦勝国中心の枠組みを本当に壊すのであれば、いま一度、戦勝国との戦争に勝つしかないでしょう。しかし、そ れは不可能ですね。そんな状況にありながら、後世の人間が参拝を通した抗議の姿勢を見せているだけで良いのか……。7人の気持ちに想いを馳せるなら、静か に彼らの慰霊が行われる環境を整えることこそ、さらに天皇親拝への道を開くことこそ、いまを生きる政治家のすべき使命だと思うのです。彼らの死も犬死にし たくない人間は、これからも彼らを祀る「ヤスクニ」にも参拝するでしょう。少なくとも私は。
 






2013年12月19日 (木)

★…きょうのニュース解説 [ 12月17日 ] 新しい防衛大綱を閣議決定

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 政府が17日、「平成26年度以降に係る防衛計画の大綱について=いわゆる、防衛大綱ですね」を閣議決定しました。防衛大綱は中・長期的な安全保障政策の指針です。この前の防衛大綱は民主党政権時代の平成23年度に定められたばかりですから、わずか3年での改訂です。防衛大綱の閣議決定と同時に、大綱に基づいた今後5年間の防衛力整備計画「中期防衛力整備計画(中期防)」も明らかになりました。それに必要な、2014年度から5年間の防衛予算は、民主党政権下の前の大綱を約1兆2千億円上回る、総額約24兆6700億円になりました。

 では、今回の防衛大綱、それを受けた中期防をどうみればいいのでしょう。マスコミの報道は「南西シフト」と伝えていますが、最大のポイントは、防衛の重点を北海道から沖縄などの島嶼部に移すことです。これまでの仮想的・旧ソ連に向いていた防衛体制を見直す、そして、急速に軍事力を増強してきている中国を睨んだ体制に組み替える……1990年初めの米ソ冷戦の終結以来、日本の防衛体制が大きく転換することを意味します。

 その方針の下、いちばん大きく変わるのは、陸上自衛隊です。東部方面隊や中部方面隊など、5方面隊の上に「陸上総隊」を新設、指揮を一元化する組織改編を行います。私に言わせれば、今頃なんだという話ですが、各方面隊が地域ごとに独立した指揮権を持つ、というこれまでの歪な形がようやく是正されることになります。また、海からの上陸作戦能力を持ち、離島などの防衛を専門とする「水陸両用団=仮称」を2015年度にも発足させることになりました。モデルは米海兵隊で、長崎県佐世保市の西部方面普通科連隊700人を核に発足させ、将来的には3千人規模に増員する計画です。 加えて、与那国島に100人規模の「沿岸監視隊」を配置することも明記。定員は3年前の大綱では15万4000人になっていましたが、15万9000人に引き上げました。

 また、戦車は44両を取得しながら旧型を順次退役させることで約740両から300両に大幅に削減し、配備も北海道、九州に集約することになりました。これまで各師団に配備されていた火砲も方面隊直轄となります。戦車は上陸した敵を迎え撃つためにいるのですが、よく考えれば、敵が本土にという状況自体、やばい状況です。大事なのはそんなことになる前に敵を排除すること。戦車への投資を、敵を日本に近づけさせない防御力の整備に振り向ける方が賢明です。陸自ではその予算を(1)機動力の高いヘリコプター「オスプレイ」17機(2)戦車並の武装を持ちながらタイヤで道路を高速で走行出来て空輸も出来る機動戦闘車99両(3)水陸両用の装甲車52両などに振り向けることになりました。

 新しい大綱では、陸海空自衛隊の連携や即応性を重視する「統合機動防衛力の構築」を基本概念にしています。それを受けて、海上自衛隊、航空自衛隊の装備も前倒しでの整備が進みます。空自は5年の間に最新鋭ステルス戦闘機F35Aを28機、新型の早期警戒機を4機、新型の空中給油機を3機、国産の新型哨戒機P1を23機、C2輸送機を10機、さらに初めて高高度を飛ぶ無人偵察機を3機配備します。また、移動式警戒管制レーダーを「南西地域の島しょ部」に整備。那覇基地も増強させ、F15戦闘機、E2C早期警戒機の飛行隊をそれぞれ1個新たに配備します。一方、海上自衛隊の護衛艦を現状の47隻から54隻に増強。そのうち、イージス艦は2隻増やして8隻になります。潜水艦は既定通り16隻から22隻に増強されます。

 こう書いてくると、軍備の大幅増強のようにみえるかもしれませんが、このところの中国の軍事力増強はハイペースで、2013年に中国が建造した軍艦の数は、海自がこの10年間に建造した護衛艦の合計を既に上回るスピード。しかも、複数の空母の建造が進むなど、軍備拡大はむしろこれからが本番といった調子で、とても追いつきません。空自はF15戦闘機に代わる最新鋭ステルス戦闘機F35Aの導入を中期防以後も続け、将来的に100機以上を保有して中国に対する航空優位を維持すると言っていますが、中国は空軍とは別に海軍航空隊を持ち、これまでの増強ペースを見れば、数年のうちに海軍航空隊だけで空自より強力な戦力になります。計画通り進んでも、日本の防衛力は心許ないというのが現実です。





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