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2014年12月

2014年12月27日 (土)

★ … 余所者が考えた鯖江の外貨獲得策 [1] 年金生活者のための「シニア・タウン」を誘致

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余所者が考えた外貨獲得策 [1]

年金生活者のための「シニア・タウン」を誘致

人材流出の危機、ならばシニアマーケット自体を持って来てしまえ!



世の中、「高齢化社会」と呼ばれて久しいのですが、実は5分の1の自治体では、既に高齢者の人口が減り始めています。そうした自治体では、地方の医療・介護マーケットの縮小、街の購買力の低下、地元金融機関の預金減といったことが起きているのですが、医療・介護マーケットの縮小に伴い、働き手がまだ高齢者人口が増える大都市に出て行くという動きが広がっています。とくに将来の子どもを生んでくれる若い女性の流出が目立ってきているのです。


そうなると、生まれてくる赤ちゃんも減る地方は、人口減少のダブルパンチに直撃されることになります。鯖江もそうならないとは限りません。そこでシニアタウンの誘致に全力で取り組んではどうか、という提案をしました。文字通り、東京の大手事業者に高齢者用マンションを鯖江に建ててもらい、運営してもらう。大都市の介護マーケット自体を鯖江に持ってきてしまい、人口の流出を食い止めるだけでなく、新人口の消費需要まで頂戴しようという作戦です。


呼び込むのは、鯖江から2時間圏の名古屋、京都、大阪でサラリーマン生活をおくっていた人たち。ん千万も退職金はないけれど、年金の範囲内で穏やかに暮らしたいという人たちです。1000人規模で5次に渡ってタウンを造成してもらう。地元がやるのは土地の集約だけ。これはかつて市内に大規模なショッピングセンターが進出しようとした時の経験があるので、やれないことはないでしょう。


なんでシニアタウン? 工場誘致じゃないの? と言うなかれ。一昔前は自治体の切り札は工場誘致でしたが、昔と違って経済状況や海外進出などで、急な工場閉鎖は日常茶飯事。工場がなくなることで喪失する雇用の手当に始まり、自治体側がそれに振り回される時代です。となれば、ここは“人間の生活そのもの”を誘致するしかありません。“元気な年寄り”が街に5000人増えれば、雇用の場はもちろん、地元のさまざまな業種に大きな経済効果が見込める上、地元の文化活動にも新しい風が吹きます。また、墓地の販売が進めば、子孫たちの鯖江への来訪も期待できますね。


私は勝手に候補地として、(A)鯖江駅裏〜8号線〜サンドームまでのエリア(B)北鯖江駅〜北陸道の北鯖江パーキングエリアを考えています。(A)なら鯖江地区の、いわゆる本町商店街周辺は駅を通り越して西山公園に散歩に出掛ける人たちで、かつてのにぎわいは自動的に復活するでしょう。鯖江駅を中心としたまさにコンパクトシティです。


(B)は、まだ駅周辺の土地に余裕があること、かつて市内に大規模なショッピングセンターが進出しようとした時に土地の集約に成功している、鯖江で最大幅を持つ道路が駅前まで走ってきているといった点で有利です。こちらは鯖江の副都心としてのコンパクトシティです。


また、(B)の場合、北陸道を管理・運営しているネクスコ中日本と連携し、北鯖江パーキングエリア自体を(B)の中に取り込むような形に出来れば、利便性はぐっと増します。例えば、さまざまな文化活動の拠点となっている文化センターをパーキングエリア内に建設すれば、文化センターへのアクセスが強化され、サービスエリア内の飲食店をイベント来場者たちも利用するようになります。


実はJRの北陸線が並行在来線となった場合、鯖江駅も北鯖江駅も普通列車しか停車しない同格の駅になります。その時、名古屋圏、大阪圏に向かうには、どちらも福井へ出て、新幹線の線路を走るフリーゲージトレインに乗らなければならず、鉄道はいまよりも不便になります。そうなると、乗り換えなしの高速バスの方に人気が集まることも考えられますが、その発着場もパーキングエリア内(=シニアタウン内)に設けることが出来ます。


最大のポイントは、その土地を使って商売してくれる大手事業者を見付けられるかどうか、です。これはもう、市を挙げて探してくる以外になく、いかに鯖江の優位性を訴えられるかに掛かっています。山や川や水に恵まれて環境が良いこと、一人当たりの病院や歯科医院の数が多いこと、大阪や名古屋にも2時間圏であることなどをうまくプレゼンするしか手がありませんが、チャンスがないわけではありません。







2014年12月26日 (金)

★ … 「ニウスな夜」第52宵は「余所者による外貨獲得策」でした

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25日、26日は等身大のニュース解説「ニウスな夜」第52宵でした。今回のお題は「“余所者”による鯖江の外貨獲得策」。鯖江商工会議所の「人の集まるまち委員会」でこの8日、諸先輩方20人ほどを前に街の活性化の話をしてきました。その内容をいま一度話しました。身近な話題だからか、どちらに日も16人が参加、過去最高の集まりになりました。


今回、提案したのは4つのアイデアです。(1)シニアタウンの誘致(2)SL列車運行による“福井鉄道の観光地化”(3)コンサート来場者たち“サンドーム人口”の取り込み(4)西山公園を空から眺めて貰うことで入園料収入を獲得する、というものです。どれも簡単にはいかない、それは承知の上。しかし、このまま座して死を待つのも面白くない。ならば、出来るか出来ないか、まずはそれを必死に調べてみても悪くないと思います。さて、皆さんの感想はどうでしょう(それぞれのテーマについて原稿を分けて掲載していきます!)。


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2014年12月20日 (土)

★ … 宮崎中学校で話をしてきました

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きょうは朝いちばんで宮崎中学校へ出掛けました。3学期を締め括る会に招かれ、120人ほどの生徒さんとその父兄の皆さんの前で話をするためです。いつものように政治や経済、音楽や街の活性化の話というわけにもいかず、今回は「色々興味を持つこと」というお題で、主に新聞社時代の昔話と、その中で感じた「いかにアンテナを張ることが大切か」といった内容で話してきました。昨年まで小学校にいた1年生と、間もなく卒業する3年生では考え方もかなり違い、話の受け止め方も違ってくると思いますが、みんな一生懸命に聞いてくれて、最後に望外の“はなまるの拍手”を頂戴して感激しました。しかし、朝っぱら話をするというのは……いやはや、きついです(笑)。


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2014年12月19日 (金)

★ … JR西日本が北陸新幹線のダイヤを発表

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北陸新幹線のダイヤが明らかに……。JR西日本が19日、北陸新幹線の金沢開業に合わせた来年春からの新しいダイヤを発表しました。注目の北陸新幹線、金沢発の列車は、始発が「かがやき500号」で、金沢発6:00、富山6:19、長野7:05、東京8:32着です。最終便は「かがやき518号」で、金沢発21:00、富山21:20、長野22:06、東京23:32着。一方、東京発の始発は「かがやき501号」で、東京発6:16、長野7:41、富山8:26、金沢8:46着。最終便は「かがやき 519号」で、東京発21:04、長野22:29、富山23:15、金沢23:35着となりました。


新幹線の金沢開業に伴い、北陸本線のダイヤも大きく変わります。最大のポイントは、金沢を中心とした体系に再編成されることです。関西、名古屋からの「サンダーバード」、「しらさぎ」もすべて金沢止まりになり、そこから先、富山までは金沢で新幹線に乗り換え、というスタイルに変わるのです。東京や長野に行くのが便利になる分、福井をはじめ、関西や名古屋から富山まで直通列車で行くことができなくなるわけですが、新幹線に乗り換えることで金沢から富山まではわずか20分という早さになります。


JR西日本は、福井から東京に向かう人のうち、福井以北の人は金沢で新幹線に乗り換え、福井以西の人は米原で新幹線に乗り換えと想定しているのでしょう、新しいダイヤにはその考えが色濃く出ています。福井から金沢に向かう新しい特急「ダイナスター」も新設され、朝の時間帯だけでこんなに本数があります。

 

ダイナスター1号(福井6:00→金沢6:50)
 →かがやき502号(金沢7:00→東京9:32)へ接続
ダイナスター3号(福井6:50→金沢7:37)
 →かがやき504号(金沢7:47→東京10:20)へ接続
おはようエクスプレス号(福井7:20→金沢8:10)
ダイナスター5号(福井7:45→金沢8:32)
 →かがやき506号(金沢8:42→東京11:16)へ接続


これに関西、名古屋から走ってくる「サンダーバード」、「しらさぎ」が加わります。一方、福井以西の人は米原へ向かうという想定ですから、鯖江や武生から金沢に向かう直通の特急は「サンダーバード」、「しらさぎ」のみ。一番列車でも、「しらさぎ 51号」が金沢10:03着、サンダーバード1号が金沢9:46着ですから、東京に向かう朝早い新幹線に乗るには、在来線の普通列車か車で福井まで出て行って、金沢行きの特急に乗り換えないといけません。金沢発で鯖江、武生に向かう直通列車も、金沢発20:35の「サンダーバード46号」が最終といった具合なので、福井を軸にした割り切ったダイヤ編成ですね、福井を境に人の流れは大きく変わるでしょう。


今回のダイヤ改正、皆さんにとってはどうでしょう……。私の場合、ミーティングなどで上京する時は、着いてまず仕事仲間と昼食を摂るようにしていることもあり、往きは米原に出て東海道新幹線(金沢周りの早い便に乗ろうとすると、福井と金沢での乗り換えになるので)、帰りは北陸新幹線で金沢まで戻り、「サンダーバード」か「しらさぎ」で鯖江に戻るという感じでしょうか。帰りは小松まで飛行機で戻ることが多かったのですが、これからは乗り換えが減り、金沢で夕食を摂る楽しみが増えるかも、といったところです。







2014年12月15日 (月)

★ … 自民党の躍進で皮肉にも遠のく9条の改正!?

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衆議院選挙が終わりました。475議席のうち、「自民党」が291議席を獲得。「公明党」の35議席と合わせると、与党で衆院定数の3分の2を超える326議席を獲得しました。一方の野党は、「日本共産党」が8議席から21議席と倍増、「民主党」は公示前勢力より11増やして73議席、「維新の党」は1減の41議席と横ばいでしたが、「次世代の党」は20から2議席へ激減、「生活の党」も2議席、「社民党」も2議席、「新党改革」は議席を獲得出来ずに終わりました。


与党が憲法改正の発議に必要な3分の2を確保したからには、安倍内閣が憲法改正に乗り出す……改憲論者の私にとって歓迎すべき動きですが、喜んでばかりいられません。というのも、肝心要の第9条の改正が、公明党の考え方に大きく引っ張られる可能性が高いからです。いや、そんなことはない、という人もいるでしょう。<公明党が反対するなら連立を解消して、第9条の改正などで自民党の改憲案に近い維新の党と連立を組み直せば良い>という人もいるでしょう。考え方ですね。確かに維新の党は、1議席減の41議席で、公明党の35議席を上回ります。


しかし……。それはあくまでも数合わせだけの話です。自民党の議員の多くはいまや公明党の選挙協力なしには当選出来ない状況です。つまり、公明党の存在はもう、3分の2を確保するための“頭数”という存在を通り越して、自民党の議員を支える後援会のようなものです。つまり、数合わせのための連立組み替えイコール自民党政権の崩壊を意味します。いまの自民党議員の多くは「絶対に野党にはなりたくない…」という想いが強いですから、公明党という心強い後援会を手放してまで自分たちの憲法改正を実現しようという議員は多くありません。


今回の選挙後、毎日新聞が面白い記事を載せています。衆院選の全候補者を対象に行ったアンケート調査の結果なのですが(当選した475人のうち468人が回答)、それによると、憲法改正に「賛成」と考える当選者は83%(390人)で、改憲の発議に必要な3分の2(317人)を超えています。自民党と維新の党は「賛成」がともに95%と高く、公明党も環境権などを追加する「加憲」を主張しているため76%が「賛成」です。


しかし、こと9条の改正となると、「賛成」が自民党で83%、維新の党で43%ある一方で、公明党では「反対」が70%に上り、「賛成」は9%しかありません。また、集団的自衛権の行使を容認する憲法解釈変更を閣議決定についても、自民党は「賛成」が89%ありますが、維新の党は「賛成」が43%、「反対」38%と拮抗していて、公明党となると「反対」27%、「賛成」18%と賛否が逆転しています。実際、公明党の主張を取り入れたことで、先日の憲法解釈変更もかなり骨抜きにされました。自民党が勝てば勝つだけ公明党の発言も増していくという、なんたる逆説。9条の改正に暗雲が漂い始めました。








2014年12月 8日 (月)

★ … 鯖江商工会議所の「人の集まるまち委員会」で話をしてきました

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きょうは地元・鯖江商工会議所の「人の集まるまち委員会」で諸先輩方20人ほどを前に話をしてきました。生まれ故郷とはいえ、30年離れていて街に戻ってきた私は、見方を変えれば「余所者」の一人です。話したのは、その「余所者」の視点で考えた街の活性化に向けたさまざまな企画です。介護人材の流出を防ぐと同時に介護マーケットを街に移転させるシニアタウンの誘致、コンサート来場者たち“サンドーム人口”の取り込み、鉄道を観光地化させるための組み立て、西山公園から収入を確得るための具体策などなど。少しはお役に立てたでしょうかねえ………。


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2014年12月 6日 (土)

★ … 「ニウスな夜」第51宵は「やってきた原油安」でした

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3、4日は等身大のニュース解説「ニウスな夜」の第51宵でした。今回のお題は「やってきた原油安」。このところ原油の値段が大きく下がっているのですが、その原油余りの背景には、北米のシェールオイル、シェールガス(頁岩層から取り出せるオイルとガスです)の生産が進んでいることがあります。ちょっと前まで世界最大の石油輸入国だった米国が世界第3位の産油国に浮上(石油の輸入が急減)、来年にも輸出国になるという劇的な変化が石油市場で起きているのです。その米国、サウジアラビアを中心とする中東の産油国はこの原油安をどうしようとしているのか、原油安はこのまま続くのか、今回はそれらを探りました。


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ニューヨーク市場で先月末、原油価格が1バレル66.15ドルを付けました。6月のピーク時は115ドルでしたから、10%以上の急落です。直前に開かれたOPEC(石油輸出国機構)が減産しないと決め、原油余りの状況がつづくことになったからです。北米産の石油生産が伸びている以上、OPEC側が減産しても石油不足を演出して値上げを繋げることが出来ず、逆に米国産にシェアを喰われるだけになる……サウジアラビアなどが反対して、会議では減産は認められませんでした。


とにかく、米国の石油生産の伸びが凄いのです。EIA(米エネルギー省)によると、2000年代後半から生産が急拡大しているシェールオイル生産は14年に日産450万バレルに達し、在来型の原油生産との合計は日産900万バレルで世界3位に急浮上する一方、輸入がほとんどなくなりました。また、11年からは軽質油を使った軽油などの石油製品の欧州向けの輸出まで始まり、62年ぶりに石油製品の純輸出国にもなっています。シェールガスも同様で、いまや全ガス生産の4割を占めています。ガス価格も大きく低下、発電用の燃料が石炭からガスにシフトする中、米国の石炭需要も大きく落ちています。


米国のこの変化で、シェールオイルに近い軽質油の代表選手だったナイジェリア産原油の輸入は、2010年のピーク時には日に120万バレルありましたが、14年7月にはなんとゼロに。また、コロンビア産石炭の輸入も08年のピーク時には年間2400万トンもありましたが、いまでは600万トンに急減。輸入の急減でナイジェリア産原油、コロンビア産石炭は行き場を失って漂流中です。世界中で資源を買い漁っている中国は? という声があるかもしれませんが、中国経済も減速中で、ロシアとの関係強化のために天然ガス輸入の大口契約をまとめたばかり。それらを丸々引き取る余力がありません。


そうした油余り、ガス余りの状況はどこまで続くのでしょう? 実は今回のOPECの会議では、イラン、ベネズエラなどは減産を強く主張しました。当然です、原油価格が下がれば、自国に入ってくるオイルマネーが減ってしまうのですから。イランは1バレル100ドル以上の価格で、国家財政の収支を合わせていると言われています。1バレルあたり1ドル下がるごとに、国庫収入は少なくとも約20億ドル、80ドルへ落ち込むと、約400億ドルもの減収になり、ただでさえ国際社会からの経済制裁で喘いでいるイラン経済は困窮を究めるでしょう。また、ベネズエラは輸出収入の96%が原油輸出です。1バレル当たり1ドル下落するごとに、およそ7億ドルの損失を被ります。夏以降に原油価格が30%下落したことで、2年前に770億ドルだった輸入総額が約430億ドルに落ち込む計算です。原油安が続けば、デフォルト(債務不履行)も懸念される一方、チャベス政権時代からのばらまき政策が続けられなくなることで政情不安に陥る危険性すらあります。


そして、ロシア。ロシア経済も、輸出収入の7割が石油・ガスと、エネルギー輸出に依存しています。イラン同様、原油価格1バレルあたり約100ドルで国家財政が均衡するような組み立てと言われているので、1バレルあたり80ドルへ落ち込むと約400億ドルの減収になり、2兆ドルのGDP(国内総生産)の2%が消えます。合わせて通貨ルーブルも暴落しています。12月1日の外国為替市場では、ロシア経済の悪化を懸念して通貨ルーブルを売る動きが広がり、一時は最安値を更新しました。ウクライナ情勢を巡る欧米からの制裁の強化がロシア経済に悪影響を及ぼすという見方から通貨の下落が続いていたところにこの暴落です。今年初めに比べて、ドルに対して30%以上の値下がりです。資源輸出による収入が減ることに加え、ルーブル安で輸入コストまで上がっていくわけで、ロシア経済は相当なダメージを被ること必至です。


こうやって見ていくと、今回の原油安は、米国の“敵”にとって大きな打撃を与えることになりますね。まるでソ連軍のアフガニスタン侵攻に対して、レーガン政権が原油安を演出した時と同じ展開です。あの時は米国がサウジに大増産を要請、サウジの協力で原油価格を大幅に下落させ、原油価格は1980年代半ばから90年代末まで1バレル10〜20ドルという低価格で推移しました。それがソ連経済を直撃、ペレストロイカの破綻やエリツィン改革の失敗に繋がってソ連崩壊を呼び込みました。今回の原油安の演出は、対ロシアへの政策としてはもちろん、核開発問題で対立するイランに圧力を掛け、“米国の中庭”中米で反米の急先鋒となってきたベネズエラの政権を転覆させる、一石何鳥の策です。


サウジにしてもメリットがあります。イスラム教スンニ派諸国のリーダーであるサウジにとって最大のライバルは、イスラム教シーア派のリーダーであるイランです。王族は「イランが核を持ったら我々も」と公言しています。もう一つ、彼らにとって目の上のタンコブであるスンニ派の過激派組織「イスラム国」潰しにも役立つこと。イスラム国はいまや、欧米はもちろん、自国のイスラム地域に影響を及ぼして欲しくないロシア、中国、さらにはイスラムの中でもスンニ派、シーア派のどちらかも敵視されています。ところが、彼らは増殖中で、今年になってイラクとシリアにまたがる地域を制圧し、その地域の油田から採れる原油を闇市場で売却して1日100万ドルを稼いでいると言われています。米財務省のデービッド・コーエン次官は先月23日の会見で「イスラム国は国家が支援するテロ組織を除けば、われわれが対峙してきた中で最も資金力のあるテロ組織だろう」と言っているほどです。その資金源を細らせることになるからです。


しかし、原油安が続けばサウジも損害を被るのでは? という声もあるでしょう。確かに価格下落は一段と進む可能性があり、輸出収入も減ります。しかし、サウジの原油生産コストは1バレル15~20ドル、他のOPEC加盟国も30ドル台以下で、まだ余力があります。対して、シェール油田の採算は70ドル前後。下がり過ぎると、困るのは米国のシェール産業なのです。実は原油安は米国にとっても諸刃の剣。つまり、サウジの原油安容認は、アメリカに対する価格戦争、シェール産業を潰しという見方もできるわけで、サウジの方のメリットも大きいのです。そして、そういう事情がある以上、原油安はこれからしばらく続き、米国が音を上げたところで下げ止まるということになりますね。


ところで、原油価格が値下がりしたからといって、日本ではなかなかガソリン価格が下がりません。資源エネルギー庁の調査によると、レギュラーガソリンの全国平均小売価格は、7月14日の1リットル169.9円がピークで、11月25日時点で158.3円まで下がっています。しかし、下落率にすると6.8%。米国のガソリン価格は過去7ヶ月で約25%下がっているのに比べると、日本のガソリン価格の国際的にみても高止まり状況にあります。高値の時に購入した原油在庫で精製したガソリンが売られていること、価格の約4割が税金であること、石油元売やガソリンスタンドの経営状況など、ガソリン価格の決定要因は多岐にわたっていることが背景にあります。


それでも、今回の原油安は、「アベノミクス」にとっては“神風”が吹いたようなものです。「アベノミクス」の作戦を簡単に言えば、(1)金融緩和で円安を人為的に作り出し(2)輸入コスト増で国内物価を押し上げ(3)円安で輸出産業を牽引役に景気を回復させて物価上昇に見合う賃金上昇を実現(4)デフレ・スパイラルから抜け出す、という作戦です。ところが、円安になっても輸出量が伸びないことで国内の下請け企業への発注が増えないため、賃上げが一部でしか進まず、円安によるコスト増だけが国民にのし掛かるというところで足踏み状態に陥っています。そこに原油高が見舞えば……その意味で輸入コストを左右する原油の価格が下がっていることの意味は大きいのです。円安のデメリットを打ち消してくれる効果があるからです。






2014年12月 2日 (火)

★ … 小松をベースにする空自303飛行隊を訪問

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きょうは朝から、小松基地をベースにしている航空自衛隊の303飛行隊の見学会でした。空自ファンの集まり「We love JASDF」という会のお誘いです。いつもながらの徹夜明けでの出撃で、隊員食堂での昼食を挟み、管制塔の内部や戦闘機F15「イーグル」、救難ヘリUH60といった機体を見学しました。案内役の広報・渡辺女史(夫君は303飛行隊のイーグル・ドライバー!)以下、隊員たちはとてもフレンドリー。熱心に説明してくれるので、今回はいつもの「寝落ち」もなく、最後まで熱く楽しめました。


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