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2012年11月

2012年11月29日 (木)

★…きょうのニュース解説 [ 11月29日 ] 中国の一人っ子政策見直し


 28日付の中国の英字紙「チャイナ・デーリー」が、中国政府が「一人っ子政策」を緩和する可能性があると報じました。中国人民政治協商会議の人口資源環境委員会の張維慶(ちょう・いけい)主任の談話として掲載されています。「チャイナ・デーリー」は中国の新聞としては西側の報道にもっとも似ているとされていますが、それでも規制を受けているのは明白で、中国共産党政府のお墨付きがなければ、この手の記事が載ることはありません。ということは、中国政府が中国のインテリの反応を見るために上げたアドバルーンということです。

 それくらい、中国当局が高齢化に危機感を持っているということです。日本総研環太平洋戦略研究センターの大泉啓一郎主任研究員の研究によれば、2009年の中国の高齢化率は8.5%ですから、もう既に高齢化社会に移行していることを表しています。今後は高齢化率が上昇する一方で、2022〜24年の数字がその時点で、「世界一のスピードで高齢化している日本」と肩を並べるのです。

 経済学上の法則の中に「ルイスのターニングポイント」という言葉があります。「農村から都市に労働力が豊富に供給される間は代わりがいくらでもいるので労働者の賃金は上がらないが、供給が滞るようになった時点から労働者の賃金は上昇する」という考え方なのですが、中国の経済学者ですら中国が今、そこに差し掛かっていると見ています。そうなると、どうなるか。中国の高度成長が終わるのです。

 中国にはもう一つ、大きな問題が存在します。それは「人口ボーナス」の果実を手に入れることが出来ないということです。「人口ボーナス」とは、ある世代の頭数が多いことが経済成長を押し上げることです。その頭数はずっと移行していくので、その世代が生産年齢(15〜64歳)でいる間は、生産と消費を支えて経済が伸びます。日本でいえば、「団塊の世代」がそれですね。

 これを中国に当てはめると、そのピークが2015年頃に来てしまうのです。肝心なのはここからで、その「人口ボーナス」期が終わった時点が個人収入のピークに近いということです。日本のピークは1990年で、「1人当たりのGDP」は2万7000ドルでした。ところが、15年の「中国の1人当たりのGDP」の予測額は5000ドルにも達しません。

 これは何を意味するか。国際通貨基金(IMF)の高所得国の定義は1万2000ドルですから、中国は個人収入のピークを迎えても高所得国になれなかったということです。つまり、これからもずっと低所得国のままの国として存在するということです。あれだけの富を築きながら、一部の特権階級に(共産党幹部のことですが)その富が偏在した結果です。そして、そこに「世界に例がない」高齢化社会が覆い被さる。他人事ながら、中国は大変な時を迎えることになります。そうなると…。私がいつも「中国をそれほど怖がらなくていいんですよ」といっている根拠もここにあります。

★…きょうのニュース解説 [ 11月28日 ] 嘉田知事が「日本未来の党」が設立届け出を提出


 新党「日本未来の党」というダサいネーミングはともかく、この勢力が総選挙の台風の目になる予感です。「国民の生活が第一」、「減税日本・反TPP・脱原発を実現する党」が合流した他、「みどりの風」からも前・衆院議員が参加、そこに社民党から飛び出した阿部知子氏も加わりました。在野からは脱原発の理論的支柱で山口県知事選で健闘した飯田哲也氏も加わりました。そこに菅原文太氏や坂本龍一氏も加わってきます。

 それにしても、いきなり中央政界に躍り出てきた嘉田由紀子知事の嗅覚には脱帽です。「脱原発」が今回の選挙では、実は国論を二分する隠れたテーマです。だからこそ、民主党、国民新党、自民党、公明党が争点にしないようにしてきたわけで、そこに切り込むことで、自陣に飯田氏、菅原氏、坂本氏ら、「脱原発」派のシンボル的な存在を一気に呼び込みました。そして、これからの政治活動を、招来展望のない小沢一郎氏を踏み台にしてやろうというのですから。

 だいぶ右に振れたとはいえ「日本維新の会」には、石原慎太郎氏、平沼赳夫氏らを応援してきた保守系の人たちの票が集まるとも思えません。加えて、石原氏との連携のために「脱原発」色を弱めたことで、「脱原発」派の票が「日本未来の党」に流れると、「日本維新の会」は当初予想されたほど勝つのが難しくなったような気がします。そして、これで第三極は共倒れの可能性がより高まりました。

 いずれにしろ、「それなりに勝った」後の、嘉田知事の政治家として力量に注目せざるを得なくなりました。 

2012年11月26日 (月)

★…きょうのニュース解説 [ 11月26日 ] カタルーニャ独立派が州議会の約3分の2議席を確保


 深刻な債務危機に見舞われているスペインがまた揺れています。25日に行われたカタルーニャ州の州議会選挙でスペインからの独立を主張する4政党が約3分の2の議席を獲得しました。これが何を意味するかーーカタルーニャ州で分離独立に向けた動きが加速され、住民投票実現などを求める声が高まってくるでしょう。しかし、現行のスペイン憲法はそうした住民投票を禁じていて、中央政府も独立は断固阻止という姿勢なので、下手をするとスペインは分裂、それがまた落ち着きかけたEU(欧州連合)の金融危機を直撃します。

 ではなぜ、中央政府に反旗を翻そうとしているのか…。理由は大きく二つあります。一つは多くの人たちが「州の富が国に奪われている」と感じていること、もう一つは元々のカタルーニャ州の歴史にあります。その前にまず、カタルーニャ州とはどんな州なのか、です。

 カタルーニャ州の州都は、あのガウディが手がけた奇怪な形をした教会「サクラダ・ファミリア」があるバルセロナです。「FCバルサ」の愛称で知られるプロ・サッカーの名門チーム「FCバルセロナ」もこの町にあります。人口は約750万人と、デンマークよりも大きく、17あるスペインの州の中で最も経済的に恵まれた地域で、国内総生産の2割(ポルトガルに匹敵する)を占めるなど、これまでスペイン経済を引っ張ってきました。

 そんな豊かな州なので、カタルーニャ州が中央政府に拠出している額は、スペインの国内総生産の1.5%に相当する年間約160億ユーロ(約1兆7000億円)にもなります。中央政府はそれを再分配しているのですが、州の試算では、州内総生産の約8%相当が州に還元されていません。そうした状況に多くの人が「州の富が国に奪われている」、「自分たちが割を食っている」という不満を抱いているのです。しかも、相次ぐ国の緊縮策で景気も冷え込み、州の失業率は20%を越えている。それやこれやで、中央政府に対して強い不信感を持っています。

 もう一つは、歴史的な背景です。スペインはという国は元々、カスティーリャを軸に(この国の首都がマドリードです)、カタルーニャやアラゴン、グラナダやバレンシアといった複数の国で構成されています。カタルーニャも元々は独立国で、18世紀初めのスペイン継承戦争をきっかけにスペインに組み込まれました。州の公用語も、標準的なスペイン語とは違うカタルーニャ語で、フランコ将軍の独裁政権下で(1935~75年)中央政府からカタルーニャ語とカタルーニャ文化が迫害されたこともあり、中央政府への反感が強く、北部のバスク州と並んで元から独立指向が高いのです。

 もう10年以上前になりますが、三大テノールの一人であるホセ・カレーラスにインタビューした時です。それまでに私はバルセロナには3回行ったことがあり、独立問題がずっと燻っていることは肌で感じていました。彼も生粋のカタルーニャ人です。そこで独立の話に水を向けたのです。もちろん、彼は音楽家ですから、政治的な発言には慎重だろうと期待しないで。ところが、予想に反して、独立は当然であること、そして、いかに独自の文化を持つ国であるかについて熱く語り始めたのです。これにはビックリしました。

 では、そんな想いは実現するのか…。残念ながら、前途は厳しいと言わざるを得ません。というのも、独立するとなると、スペイン政府の債務のうちカタルーニャ州は自分の分を引き受けなければいけませんが、スイスの銀行「UBS」の試算によると、なんとその額は州のそのGDPの78%にもなるというのです。これではあっという間に州の財政は破綻です。

 もう一つは政治的な問題で、EUに加盟できるかどうかです。スペイン政府は既に反対を表明しているので、大きな混乱が擁されます。また、スペインは現在、国債利回りが高水準で推移していることから、国内金融機関の資金調達をECB(欧州中央銀行)に頼っています。スペイン経済のエンジンであるカタルーニャ州が独立するとなると、これまでのような資金供給が受けられなくなり、スペインの金融機関が次々に破たんするでしょう。それが解っていて、EUが独立を認めるか、それも疑問です。そして加盟が実現できないと、国境を越えた人や物の移動などの手続きは煩雑になり、カタルーニャの経済自体が大きなダメージを受けます。そこで世論調査でも、「EUに加盟できなくても独立を支持する」と答えた住民は40%強しかありません。

 カタルーニャ州の独立騒ぎは、いまのユーロ圏の構図そのものです。ドイツなど経済的な基盤の安定した北部ヨーロッパと、それが弱い南部ヨーロッパの対立。北部ヨーロッパも南部ヨーロッパに対して「割を食っている」と思っているのです。ヨーロッパ全体が成長を取り戻せず、負担の押しつけになると、これからこうした動きが出てくる恐れがあります。EUという壮大な実験の前途も多難です。

2012年11月24日 (土)

★…「ニウスな夜」第12夜は「初めて知る中国政治」をやりました


 「ニウスな夜」第12夜を、この21日、22日に行いました。今回のお題は「初めて知る中国政治」です。知っているようで知らない中国の政治体制を、中国に新指導部が誕生したこの次期にもう一度お復習いしつつ、今後の中国政治を占ってみようと思ったのです。1日目に11人、2日目は7人の出席でした。




 今年2012年は世界の主要国で政権が交代するという珍しい節目の年です。3月のロシア大統領選挙を皮切りに、5月のフランス大統領選があり、11月に入ってアメリカ大統領選が行われ、中国で指導部が選出されました。さらにこの後、韓国大統領選挙、そして予定になかった日本の総選挙がこの年を締め括ることになりました。

 さて、中国の新指導部の話です。中国は共産党の一党独裁が続いていますから、共産党の指導部イコール国の指導部ということになります。指導部は5年に一度開かれる党大会で決まるのですが、今回「第18期」の党大会では205人の中央委員が選出されました。中国では、中央とは「ナショナル・レベル」を意味しています。その205人の中から、25人が中央政治局員に選出され、さらにその政治局員の中から7人が(以前は9人でしたが、今回から7人に減りました)常務委員として新指導部を構成します。この7人こそ中国の権力者たちで、俗に「チャイナ・セブン」と呼ばれている面々です。



 当然、中国共産党のトップ「総書記」もこの7人の中から選ばれます。選ばれたのは、よくテレビに登場する習近平(しゅう・きんぺい)氏です。何もなければ、中国では5年後の「第19期」党大会を跨いで、「習近平体制」が2期(=10年ということです)間続くということになります。

 ところで、今回の人事で注目されたのは、中国を動かすこの「チャイナ・セブン」の派閥バランスでした。というのも、中国共産党内には「上海閥」、それに近い「太子党(たいしとう)」、そして「団派(だんぱ)」という3つのグループの間で派閥争いが繰り広げられているとみられているからです。

 「上海閥」とは、前の前の総書記で保守派と言われ、院政を敷きたい江沢民(こう・たくみん)氏に近い人脈、「太子党」はその「上海閥」にも近く、革命を実現させた共産党幹部の二世たちの人脈、そして「団派」は共産党のエリート養成機関「共産主義青年団」出身者たちのことです。「団派」は比較的国際感覚に富み、改革にも前向きとされていて、前の総書記の胡錦濤(こ・きんとう)氏がどれくらい自派の「団派」をこの7人の中に送り込めるか、というのが焦点でした。

 その結果は…。下馬評では汪洋(おう・よう)氏や李源潮(り・げんちょう)氏といった胡錦涛氏に近い改革派の「セブン」入りも取り沙汰されていたのですが、なんと「団派」は、序列2位で首相に就任することになる李克強(り・こくきょう)氏一人だけということになりました。それだけ保守派の排除が難しいということなわけで、そのことを捉えて、チャイナー・ウオッチャーの間では「胡錦濤氏の完敗」といった評価が目立っています。




 ただ、私の考えは少し違います。というのも、枠を政治局員25人に広げてみると(実際には残りの18人ですが)、そこには「団派」の有力者がひしめいていて、見えてくる風景が違ってくるからです。

 「習近平体制」は2期10年続きます。これがこのところの中国の権力継承のルールです。今回、前期5年の顔ぶれが決まったわけですが、7人のうちナンバーワンの習近平氏とナンバーツーの李克強氏以外の5人はその間に「役員定年」を迎え、後期の5年には自動的に引退します。そして、その5人の後任はまず18人から選ばれます。となると、その時点では「団派」が逆転する可能性が高いのです。
 
 習近平氏は就任に当たって、「一部の党幹部の汚職、腐敗、民衆からの離脱、形式主義、官僚主義などの問題は、力を入れて解決しなければならない」と述べて腐敗政治の一掃という重い課題に取り組み姿勢を見せましたが、その腐敗の中核には「太子党」がいるのに、「国民はどの口が言っている」といった思いでしょう。中国ではネット上で早くも、習氏が中国では無能の代名詞である劉備玄徳の息子「劉亜斗」と揶揄されています。

 胡錦濤氏は習近平氏の力を見限っていて、5年の間に放っておいても立ち往生すると踏んでいるのだと思います。胡錦濤氏は今回、江沢民氏が「総書記」引退後も手放さなかった共産党の「中央軍事委員会主席」のポストも手放して完全引退をアピールし、長老の影響力排除を身をもって示しました。5年経てば、86歳の江沢民氏の影響力も落ちる。それらもろもろが5年後の党大会で平仄が揃ってくる、そこで逆転…。胡錦濤氏の動きを、私はそう読んでいます。

 今回の「初めて知る中国政治」で、私の見方を披露した後、自由に質問を受けたのですが、やはり皆さん、「中華人民共和国=共産党の中国」についてはあまり知らない、ということがよく判りました。戦後の中国にとっては国を揺るがせた一大事だった「文化大革命」にしても、日本の教育現場ではほとんど教えられることなく終わってしまっているのです。日本にとって否応なく最大の関係国である中国のことをもっと知る必要を改めて痛感しました。

2012年11月18日 (日)

★…「ニウスな夜」第12夜は「初めて知る中国政治」をやります

 

等身大のニュース解説「ニウスな夜」のご案内です。折々のニュースについて、私が店で資料を使いながら2時間ほど解説をしていますが、早いものでもう第12夜になりました。

これまで「女性宮家」、「橋下旋風」、「尖閣諸島問題」、「原発」、「北陸新幹線」、「年金」、「生活保護」、「竹島問題」、「メタンハイドレート」、「沖縄の逆襲」、「幕末・福井劇場」と続けてきましたが、今回のお題は「初めて知る中国政治」にしました。

日中関係は今、尖閣諸島問題をめぐり、国交正常化以降以後で最悪の状況に陥っています。しかし、我々はこれからも中国と付き合っていかなければなりません。では、その中国のこと、中でも政治体制についてどれくらい知っているでしょう。共産党一党独裁、政治的に閉鎖的な国というイメージがあるだけです。

折から中国では、習近平氏が総書記に就任、新しい指導部が誕生しました。それもあって、今回は“竹のカーテン”の向こうにある中国の政治の基礎知識を改めて確認し、今後の中国の行方を分析していきます。

開催は11月21日(水)、22日(木)午後7時半から。21日、22日とも同じ内容で話をしますので(1日15人)、都合の良い日にご参加ください。

会費はコーヒー飲み放題付で1500円、希望者はメールでご連絡ください。また、過去の参加者からの希望で、今回からお酒を飲みながら話を聞くこともオーケーとします。

2012年11月11日 (日)

★…あまりに重厚な横山秀夫の新作「64(ロクヨン)」

 しばらく、小説を「読む」のに首っ引きになっていました。横山秀夫の新作「64(ロクヨン)」です。 「警察小説」の第一人者として知られる横山ですが、「半落ち」や「臨場」といったヒット作を連発した後、急に作品が出なくなり(月刊の小説誌への連載もずっとなくて)、そのうちに消息まで伝わって来なくなって、ひょっとしてと密かに心配していたのです。この本の発売が予告された時には、本当にホッとしたことを思い出します。

 ところが、本が刊行されてから日本経済新聞に載ったインタビュー記事を見てビックリです。やはり、体調を壊していたというのです。それもこの本をどう書くかで悩んでのことだったと。ちょっとした衝撃でした。作品に着手したのは10年前。その後、何度も書き直したのですがそれでも納得できないまま体調を崩し、記憶障害が出たりと、凄まじい葛藤がったあったそうです。そうやって生まれ落ちた作品だけに、とんでもない重量感のある作品でした(本も分厚い!)。正直、あまりに濃厚過ぎて、読み進むうちに息苦しくなってしまうほどでした。こんな「警察小説」を書けるのは、横山秀夫だけでしょう。

 今回の作品の舞台は、横山の出世作「陰の季節」にも登場する「D県警」です。そして、「D県警」と言えば、最年少の40歳で警視に昇進し、組織運営の要である警務課調査官の座に7年間座り続けている二渡(ふたわたり)の存在を忘れるわけにはいきませんが、彼もこの作品にちゃんと出てきて重要な役どころが与えられています。

 主人公は、警視で広報官を務める三上、そしてその警察官人生そのものです。刑事として警察人生を全うしたかった彼は、記者クラブという厄介な存在と向き合わざるを得ない立場にいて苦悩しています。私生活の上でも、一人娘が引きこもりの後、家出して行方不明になります。横山作品の「警察小説」では、キャリアとノンキャリアとの軋轢は約束事ですが、三上もその軋轢の中で藻掻きます。

 一方、物語の横糸は「D県警」にとってぬぐい去れない汚点となっている「ロクヨン」という迷宮化した14年前の誘拐事件です。そして、この事件が今また動き出して、三上の警察官人生としての日常にオーバーラップしてくるのです。そこに二渡の隠密行動まで絡んできて、読む者を横山独特の迷宮の森に誘導していきます。

 細かいストーリーはおくとして、横山の「警察小説」には、解決を求められる軸になる事件に加えて、「警察という組織の力学」、「生身の警察官の慟哭」、「マスコミの在り方」といったことが必ず密接に絡んできます。その意味で、今回の「64」はそうした「横山ワールド」のすべてをぶち込んだ集大成のような作品であり、故にここまで重層的で、同時に精緻で繊細な組み立てにならざるを得なかったのだろうと思いました。それだけの作品なので、読む方にも相応の努力を求めてくるところがあるのでしょう。読み込んだ時の達成感は、半端なものではないはずです。

2012年11月 9日 (金)

★…初の「美肌ランキング」第1位は島根県

 最近、出掛けることが多く、長編小説を読んだり、長い文章を書いているため、なかなかブログのアップが出来ません。遅くなりましたが、これも読んだ時に面白いと思ったニュースの一つです。この8日に発表された「ニッポン美肌県グランプリ」の結果です。日本初の女性の肌の美しさを都道府県別に順位付けだそうです。


 
 調査をしたのは化粧品大手の「ポーラ」。同社の店舗を訪れた16~97歳の女性約8万人を対象に、6分野ーー(1)シミができにくい(2)シワができにくい(3)肌にうるおいがある(4)化粧のりがよい(5)角層細胞が美しい(6)肌によい生活を送っているーーに分けてデータを集め、それに独自の分析を加えて割り出したそうです。

 その結果、総合1位は島根県でした。島根県は4分野でトップ3に食い込む善戦ぶりで、「日照時間が短く紫外線の影響を受けにくいこと」、「水蒸気密度が高く肌のうるおいにとってよい気象条件が揃っていること」、「喫煙率が全国で最も低かったこと」などがプラスに働いた結果だそうです。

 島根出身と言えば、みなさん誰を思い浮かべるでしょう。女優なら田中美佐子や江角マキコ、歌手なら竹内まりや、最近では噂の料理研究家、園山真希絵もいます。アナウンサーの福島敦子、弓子姉妹もそうです。

 詳しくはポーラのホームページ「ニッポン美肌県グランプリ」に譲りますが、福井県は総合44位という成績でした。皆さんの実感はどうでしょうか。

2012年11月 7日 (水)

★…きょうのニュース解説 [ 11月7日 ] なんのための不認可決定、田中文科相


 田中真紀子・文部科学相がまた“独り相撲”で、ずっこけています。

 そもそもは今月2日、秋田公立美術大学(秋田市)、札幌保健医療大学(札幌市)、岡崎女子大学(愛知県岡崎市)の3校について、新設を認めないと突然言い出したことでした。「大学設置・学校法人審議会」はその前日、基準を満たしているとして、他の大学の学部増設と一緒に3校の新設を認める答申を出していました。これまで大臣は答申を尊重するのが慣例でしたから、まさに“ちゃぶ台返し”、異例の事態でした。

 ところが、準備を進めていた大学側が猛反発し、受験生の間に動揺が広がり、マスコミや識者から大臣の判断に対する非難が相次ぐと、一転して“不認可の話はなかったことに”しようと動きます。それ自体、決定が完全なスタンドプレー、フライングだったと認めたようなものですから、その時点で、素直に誤りを認めて決定を撤回、認可を出せば良かったのです。しかし、間違いを認めて面子が潰れるのがとことん嫌なのでしょうね、話をさらにややこしくする方法で事態の収拾を図ろうとしました。

 6日には二度も記者会見を開いて、大学設置の「新たな基準」を設けて再審査を行うことを明らかにしました。その「新たな基準」をして3校がクリアーした形にして開校させれば、面子を潰すことなく事態を収拾できると考えたわけですね。きょう7日の衆議院の文部科学委員会でも、田中大臣は「現時点で不認可という処分はしておらず、早急に新たな審査基準を作り、その仕組みの下で認可するか検討する」と繰り返しました。3大学も新しいルールのもとにエントリーしているのだから、彼らにもチャンスはある、と強調しています。

 しかし、その策も現実的に不可能と悟ったのでしょう、きょう改めて3校を認可するという方向に転じました。当初の決定は何だったのでしょうね…。

 田中大臣は今回、3校を不認可とした理由について、設置基準に合わないからではなく、大学の乱立を招いた設置認可のあり方そのものを見直すため、と説明しました。会見では「大学が全国で約800校ある中、大学教育の質がかなり低下しており、就職ができないことにもつながる」、「認可の判断を審議会に任せていいのか。審査がルーティンワーク化している」と批判しました。その大臣の指摘は自体は間違っていません。

 1990年代の規制緩和を受けて大学の数は増え続け、学校数は20年前の1・5倍の783校になっています。それに伴って私学助成金が膨らんでいるのも事実で、10月に解散を命じられた堀越学園(創造学園大などを運営)のような定員割れが起きる大学も出てきているのも事実です。審議会の委員29人中22人が大学関係者で、内輪で決めている指摘もその通りです。間違いなく、大学設置審査のあり方を根本的に見直す時期に来ているのです。

 しかし、それは制度としてどうか、という問題であり、個々の大学の開設とはまったく別の問題です。3校はあくまでも設置基準に合わないから不認可でなければいけないはずです。会見で大臣自ら「設置基準に合わないからではなく」といっている時点で間違っているわけです。その意味で今回の田中大臣の迷走は、制度改革と個別の大学の認可を混同してしまったところから始まったのです。しかも、事務方や政務三役との調整もしなかったというのでは…。人のことを「暴走老人」と言っている場合ではありません。

 しかも、制度改革を実現するためには「新たな基準」がとても大切になるのですが、“不認可の話はなかったことに”するため、それを突貫工事で作らなければならなくなるという事態に追い込まれていました。なぜなら、「新たな基準」をクリアーさせて3校の来春開校を実現させなければならないからです。これでは「新たな基準」に革新的なことを盛り込むことも出来ません。それが解って、全面撤退になったのでしょう。

 もう一つ、今回の3校の不認可は大きな問題を提起しました。3校はいずれも短大や専門学校を4年制大学に移行するケースでしたが、それらが不認可になる一方で、既設大学の16学部、13大学院の増設はすんなり認可されているのです。少子化が進んで学生の取り合いになる時代を迎えているとはいえ、既存の大学があれば事足りるというのでは、教育界の活性化は実現できません。新規参入がなければ、既存の大学の既得権益化が進むだけです。ここにも今回の不認可の決定のちぐはぐさが見て取れるわけです。

 いったい3校を不認可とした大臣の判断はなんだったのでしょう。

2012年11月 4日 (日)

★…大河「平清盛」重盛の名言にしびれました


 きょうの大河ドラマ「平清盛」、重盛と父・清盛の対決の場面は見せました。

 清盛は、後白河法皇側近による平家打倒のクーデター未遂「鹿ケ谷事件」を収拾する最終局面で、ついに法皇を逮捕、幽閉することを決め、自ら軍を率いて出陣しようとします。そこに重盛が鎧を着けないで平服で現れます。そして、清盛に対して、自分が兵を出して法王を護るとまで言って反発する場面です。

 その後、重盛は慟哭して「忠ならんと欲すれば孝ならず。孝ならんと欲すれな忠ならず。重盛の進退ここにきわまれり」という有名な言葉を吐きます。そして、「自分を斬ってから出陣されよ」と続けて父親を強く諌めるのですが、このシーンの窪田正孝が迫真の演技でとても良かったですね。戦前の教育でよく取り上げられていた場面なので、過去いろいろな役者が演じています。ここまで繊細な重盛像を作り上げてきた
窪田ですが、過去の名演に劣らぬ感動ものだったと思います。

 あの場面で、清盛は鎧の上に赤い僧衣を着ていました。赤という色は平氏のシンボルカラーですから、これは演出でしょうが、清盛が僧衣で鎧を隠したという故事から、後に「うわべは取り繕われていても、本音がちらついて見えること」を意味する「衣の下に鎧がちらつく」という諺が生まれたとされています。

 重盛はこの「鹿ケ谷事件」の2年後に42歳で、しかも父親よりも先に亡くなってしまいます。「平氏に非ずんば人に非ず」と言われた時代の中でも偉ぶらず、周囲の人望が厚かった人物と言われています。彼がもう少し長く生きていれば、その後の平氏の運命もまた違っていたでしょう。

 きのうの第43回「忠と孝のはざまで」が終わり、加藤虎ノ介演じる西光、吉沢悠演じる藤原成親という法皇の側近コンビが画面から消えてしまいました。演技派の二人が消えたのは残念ですが、今回の「平清盛」では、若手役者の健闘が目立っているので、まだまだ目が離せません。

 個人的には重盛役の窪田正孝(24歳)をはじめ、法王役の松田翔太(27歳)、平頼盛役の西島隆弘(26歳)、源頼朝役の岡田将生(23歳)、そして平時忠役の森田剛(33歳)の演義が、大河出演を通じて、一皮も二皮も剥けたような気がしています。

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