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2012年5月

2012年5月26日 (土)

★…韓国の最高裁が個人請求権を認めてもた


 こりゃ、参りましたね。日本と韓国の二国間で結んだ条約で決めたことを24日、韓国の最高裁判所がひっくり返しました。どんな裁判だったのか…。第二次世界大戦当時に徴用された韓国人の元労働者9人が、三菱重工業と新日本製鉄を相手取って損害賠償などを求めた裁判の上告審で、原告側の訴えを認めなかった2審判決を破棄、審理をもう一度、高等裁判所に差し戻したのです。

 日本と韓国は1965年、日韓請求権協定を結ぶことで戦後補償問題を決着させました。しかし、今回の裁判は、それでも(国家間で賠償について了解しているのに)なお個人の請求権が消滅していないという判断を下したのです。高等裁判所でやり直される差し戻しの審理も今回の決定をなぞることになるでしょう。しかし、そんなことが認められると、これから韓国国内で日本企業を相手取った裁判が次々に起こされる可能性大です。これは日韓の間の新たな火種になります。

 原告らは以前、日本の広島地方裁判所、大阪地方裁判所に損害賠償と賃金の未払い分の支払いを求めて提訴しましたが、その時は時効による請求権の消滅などで、どちらも負けています。それで韓国でも提訴したのですが、1、2審で負けて上告、今回の判決になりました。争点となっていた日本での判決の有効性について韓国の最高裁は「植民地支配は不法な強制的占拠」と明示。その上で「日本の判決を受け入れることは強制連行を違憲とした韓国憲法に反する」と判断しました。

 もちろん、日本政府は今回の判決には不満で、藤村修官房長官は25日午前の記者会見で、韓国最高裁が個人の請求権は消滅していないとの判断を下したことについて「日韓間の財産請求権の問題は日韓請求権協定に基づいて、完全かつ最終的に解決済みであるというのがわが国の立場だ」と強調。財産請求権について「協定で非常に明確に書かれている」と日本側の立場を改めて確認しましたが、今後の行方は予断を許しません。


2012年5月25日 (金)

★…次回の「ニウスな夜」に全力投球


 次回の「ニウスな夜」は5月30日(水)と31日 (木)です。もう1週間を切ってしまいました。テーマは参加者の希望で「原発はどうなる」。大飯発電所の再稼働問題を含め、福島第一発電所の修復状況、政府の原発政策の方向性などについて報告するつもりで取材を進めていますが、これもまたテーマが大きいため、かなりの作業です。

 調べれば調べるほど、福島第一の状況がまだ予断を許さない状況であることが解ってきました。福島第一の4号機の燃料プールの写真や影像を見たことがある人はどれくらいいるでしょうか? ビックリです。天井が吹き飛んで吹きさらしで、一見したところ小学校や中学校のプールのような感じで、その水面にゴミが入らないようにシートを被せているだけです。

 そんな状態のところにもう一度、大きな地震がきたら…。そしてそこの水が抜けて、冷やすのが遅れたら、1〜3号機の事故どころではない被害が出ます。しかも被害は、チェルノブイリの10倍のセシウムが放出されるといった次元ではなく、浴びれば即死という放射線量が漏れるので、もう修理にも行けず、1〜3号機もその時点で放置せざるを得なくなるのです。アメリカがいちばん心配しているというのもうなずけます。

 今さらながら、私を含めて参加者みんなで考えてみなければいけない問題であることを痛感しています。そうでした、今回からは開始時間を30分遅らせることになりました。午後7時半からのスタートとなります。それをお間違えなく。希望者はお店まで(0778-51-3557)電話をください。


2012年5月17日 (木)

★…尖閣問題をめぐる中国


 先日の「ニウスな夜」第4夜では「尖閣諸島を巡る日中関係」を取り上げたのですが、気鋭のチャイナ・ウォッチャーとして知られる国際教養大学のウィリー・ラム教授が雑誌『SAPIO』6月6日号で、それに関する中国共産党内の最新動向について記事を書いています。文章を簡単にまとめるとこうです。

 (1)4月中旬に北京で開かれた中国共産党「中央外事工作指導小組(=グループ)」が開かれ、正規メンバーではない習近平氏、郭伯雄氏、徐才厚氏の3人の軍事委員会副主席が出席、尖閣諸島問題や南沙、西沙問題など、東シナ海や南シナ海の領土・領海問題で「軍事的手段も辞さず」との強硬意見が出された。
 (2)郭、徐の両氏は会議で、石原都知事が打ち出した尖閣諸島の購入計画や、オバマ政権が南シナ海の係争地帯付近の島に海兵隊を駐留させる計画に強く反発。「計画が現実のものとなれば、解放軍は軍艦を派遣し、それらの島々を実効支配すべきだ」と語り、軍事的対抗策を採る必要性を強調した。また、相手国に「中国領」であることを認めさせるため、周辺海域に軍艦や漁業監視船、資源探査船などの艦船を頻繁に派遣し、絶えず威嚇していくことを決めた。
 (3)郭、徐氏は、領土・領海問題について「当面は当該国との共同開発という立場を取り、領有権問題は棚上げする」という1978年当時の最高実力者・トウ小平氏が打ち出した大原則に「当時と現在の情勢は違う」として、「われわれは共同開発には反対はしないが、共同開発の相手国はその島々が『中国に属している』という原則を明確に認めなければならない」と発言した。

 北京の中国筋が明らかにしたところによると…、という文章なので、実際にこういう会議が行われ、こういうことが話し合われたのか、私にはそれ自体の裏が取れませんが、こういう決定があっても不思議ではありません。「ニウスな夜」でも触れたのですが、南シナ海では先月から、中国、フィリピンともに領有権を主張している中沙諸島(マクルスフィールド諸島)の島「黄岩島=スカボロ礁」付近で、中国の監視船がフィリピン軍の軍艦とにらみ合いを続けています。まるでこの会議で決めた通りの動きです。

 ただ、記事を通じて、こういう(中国は戦争も辞さないのだぞという)情報を日本に流すことで、日本政府や世論の反応を見ようとしているのかもしれません。なんと言っても中国人ですから、こういう情報が流れることで、日本側が恐れをなして自ら譲歩してくれたらそれも良し、あるいは強攻策を控えてくれるのならそれも良し、と考えているような気もします(=実際はことを起こしたくないということ)。例えは変ですが、外国為替における金融当局の口先介入のような効果を狙っているというか…。いずれにしろ、今後の中国の動きにはずっと注目です。

 ところで話は変わりますが、次回の「ニウスな夜」は5月30日(水)と31日(木)に決まりました。今回から開始時間を30分遅らせて、午後7時半からスタートします。テーマは参加者の希望で、「原発はどうなる」。大飯発電所の再稼働問題が取りざたされているだけに、原発に関する関心も高いです。ということで、福島第一発電所の修復状況、政府の原発政策の方向性などについて報告します。今、取材中です。





2012年5月13日 (日)

★…ロータリークラブで「女性宮家」

金曜日は午後から、「鯖江ロータリークラブ」で、女性宮家創設を巡る動きについて話をしてきました。ロータリークラブでは毎回、ゲストスピーカーを呼んで「卓話」というのを行っているのだそうです。郷里の先輩たちの前で話をするのは光栄なこと。20数人のメンバーたちが熱心に話を聞いてくれて感激です。店でやっているニュース解説「ニウスな夜」の第一夜で話した内容とほぼ同じですが、その後、政府の有識者へのヒヤリングが始まったこともあり、新しい動きに付いても触れました。

日本の天皇制は「男系天皇制」で続いてきたこと…、そのやり方は世界でも日本にしか残っていないこと…、そのやり方が難しくなってきていること…。女性宮家創設については「女系天皇制」の導入という批判があること…、一方で、それが「男系天皇制」が将来駄目になった時、なんとか天皇制自体を続けていくために導入されようとしていること…。メンバーの中にはお客さんとしてお店に来てくれる人もいて、店ではハチャメチャな人も、話が話だったからか、この日は神妙な面持ちで私の話を聞いてくれました。

2012年5月11日 (金)

★…ニウスな夜「第3夜」

きのう、きょうとニウスな夜「第3夜」をやりました。今回も2夜合わせて20人以上になりました。テーマは「尖閣諸島と日中関係」。用意したペーパーだけで20枚を超えましたが、皆さん熱心に話を聞いてくれました。尖閣諸島の置かれている現状についての説明に加え、中国の海洋政策などを解説しました。それにしても、中国の軍備拡張には改めて驚くばかりです。それに比べて、日本の防衛力は…。識者たちからあれこれ出されている尖閣諸島の防衛策についても紹介したのですが、その中では、例の漁船衝突の映像を流した元海上保安官の一色氏の提案はな かなか面白い提案です。尖閣周辺での操業権を台湾に大幅に認めることで(台湾に実をあげるパターン)、まず台湾を味方に付け、中国を牽制するというものです。

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2日とも、最後に私個人の「沖縄ショック」について話しました。前に書いた「朝まで生テレビ」の話です。沖縄の本土復帰40周年が来週に迫っていますが、番組を見ていて、沖縄の人たちは「日本の防衛に沖縄を巻き込むな」と思っていると感じた、という話です。本土の人たちは「沖縄を本土に復帰させてあげた」という意識の中にいますが、彼らはアメリカの軍政下にいるよりも、「日本の支配の下に入った方がまだまし。平和憲法もあるし」と思っていたこと。しかし、思いは裏切られ、基地問題を沖縄にばかり押しつけ、迷惑料だけ払って済ませている「日本の支配」。それに彼らの堪忍袋の緒が切れ掛かっているのです。

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太田元知事をはじめ、沖縄の人たちの発言が今も耳から離れません。言っていることは、大雑把に言うと、こういうことです。日米安保条約が本当に有効で必要というなら、本土が喜んで基地を受け入れるべきだ…。沖縄に基地があるから、軍隊がいるから、中国の攻撃ターゲットになる。アメリカのアジア政策や日本の防衛の都合に沖縄は巻き込まれているだけだ…。米軍と日本の基地と軍隊がなくなれば、沖縄は狙われないし、日本以上に中国、台湾とも仲良くやっていける。これこそが沖縄の安全保障。事実、沖縄はそういう歴史を持っている…。経済的な環境も、日本しか選択肢がなかった時代とは大きく代わり、中国と組む、台湾と組むという選択肢が生まれている。沖縄はアジアの玄関となる可能性を秘めているが、それを邪魔しているのが、基地を押しつけ、沖縄を東アジアの鬼っ子にしている「日本の支配」そのものなのだと…。沖縄の人たちから日本が「見限られつつあるのかもしれない」という私の報告は、「してあげている」という思いから抜け出せない参加者にも、「まさか」と新鮮に映ったのかもしれません。沖縄の離反は、尖閣防衛どころの話ではありませんから。

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私には今、「大日本帝国の総決算」がやってきているのではないか、という感じがあります。日本の植民地政策の第一弾が琉球、第二弾が台湾、第3弾が朝鮮半島、第4弾が満州、第5弾が中国、という歴史を描いたのだとしたら、最初に植民地化された分だけ沖縄がいちばん遅れて「日本からの解放を訴え始めているのではないか」ということです。










2012年5月 8日 (火)

★…沖縄の基地問題


ここまでなのか、さすがにちょっとビックリでした。連休中は忙しかったので、今になって先月末に放送された「朝まで生テレビ」の録画を見たのですが、太田元知事や糸数参議院議員といった論客、地元メディアの論客ら出席したパネリストたちを含め、日本政府に対する凄まじいまでの不信です。

この日のテーマは、沖縄の基地問題でした。番組の途中、会場の視聴者29人に地元のアナウンサーからこういう趣旨の質問がありました。「米軍が沖縄からすべて撤退した後、同じ規模の自衛隊が常駐してその穴を埋めるのに賛成か」。なんとそれに賛成したのはたった一人だけでした。むしろ多数の人が「沖縄には、日本の自衛隊であっても軍隊は要らない」。

この日は中国の脅威などに対する沖縄の重要性についての話もしていたのですが、その中国の前で「丸裸の方がむしろいい」といった趣旨の発言が相次いだのです。それくらいの戦力では所詮守れないのだから軍隊は要らない…、なぜこの島はいつも軍隊抜きで語られないのか…、基地を置かないで欲しいというのが沖縄の気持ちなのだ…。軍事バランスの均衡による防衛論自体がもう古い…、いや凄まじい議論がどんどん吹き出しました。一方は日本を守るために沖縄を軸にした防衛戦略を語り、一方は基地がある故に沖縄の危険は増し、沖縄には自衛隊ともいえども軍隊は要らないという、究極のすれ違いです。

日本の一員であることが前提ではないというに等しい話に、ジャーナリストの手嶋龍一さんが切り込みました。「そういうことであるならば、将来の独立も議論した方がいいのではないですか?」。すると、沖縄の論客たちにはそれも絵空事ではないのです。沖縄が日本ではなく、中国と組むという選択肢がある…。手嶋さんも番組の中で指摘していましたが、元外交官の佐藤勝さんが常々語っている「沖縄差別への反発する新しい潮流」です。

番組には最初、日米安保体制に置ける沖縄の重要性を語ることで基地問題への理解を求めているような東京方の意図も垣間見えたのですが、「沖縄の基地はそのまま」を前提にした東京からの論客たちは、最後にはちょっと言葉を失った感じでした。この日の議論を聞いていて、普天間の問題解決なんてとても無理だな、と改めて思いました。基地の負担を押しつけるばかりの日本政府から、沖縄の人たちの気持ちがもう離れてしまっているという現実をヒシヒシと感じました。


2012年5月 7日 (月)

★…この不安定な電源、原発の将来は!?

きのうは、自分にびっくりです。体調を壊して(戻した後、呼吸が苦しくなり)救急車で病院に運ばれ、一晩入院となりました。まだぼうっとしていますが、取り敢えず退院させてもらえることになりました。それにしても、病院内に顔見知りが多くてビックリです。食事を持ってきてくれたのは知人の娘さん、もう一人、幼なじみの奥さんも配膳の仕事をしています。

さて、病床で、知人から面白い話を聞きました。「産業界が原発の電気に見切りを付けた」という過激な話です。なぜか。原発が日本に適していないことに、今回の震災で多くの産業人が改めてではなく、「初めて気付いた」というのです。震災ほどの被害を受けなくとも、地震ですぐに止まり、さらに運転の再開まで時間が掛かる、つまり、原発は地震の多い日本に向かない作りで、ということに気付いたのですね。これに定期検査の間の中止も加わる。実は稼働率が低い代物…。核の問題はともかく、電力の不安定性の方が恐ろしいわけです。

原子力安全・保安院の原発運転実績によると、東電は昨年、全出力1万7308メガワットの72%が動いていない状況でした。「福島第一」の1~4号機はもちろん、5〜6号機も停止中。「福島第二」も再開できず、2007年の中越沖地震で停止中の「柏崎刈羽」2~4号機の運転再開もメドが立ちません。大震災もありますが、それだけでこうなっているわけではなく、「4年の間に起きた2度の地震で原発が止まった」状況なのです。

そしてもう一つ、核が低コストなエネルギーでないことが明らかになりました。福島の事故によって生じた被害についての補償だけをとっても、まだどこまで膨らむか解らない状況です。また、地元対策のような費用、さらにはまだ解決策を見つけ出せていない「核のゴミ=放射性廃棄物」の処理と保管といった「これからの作業」のコストなど、今後それらがすべて電気料金に跳ね返ってくるわけですから、産業界から一転して「原発止めて」という声が出てくるのも解ります。

さらにいえば、燃料のウランの埋蔵年数が100年もないというのですから。それでこれまで核燃料サイクルの開発を進めてきたわけですが…。青森の六ヶ所村の再処理工場の稼動は延期につぐ延期、ご存じ「高速増殖炉もんじゅ」は何度も事故を起こし、政府の中に廃炉に向けての動きも出てきました。日本以外でも、どこもうまくいっていない状況です。

「原発を持っている=いつでも核武装できる技術を持っているということ」、だから原発は続けないと、という人もいますが、日本にあるウランはそれこそ、北朝鮮よりも何倍も厳しく、IAEA(国際原子力機関)に監視されていますからね。こっそりと核武装…という状況ではありませんね。昨年から原発について考えさせられてきましたが、原発を取り巻く状況自体…、いや、いや、これは本当に厳しいですね。




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