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2012年4月 2日 (月)

★…福井の鉄道余話[1]日本一を競った「雷鳥」

 お客さんからきょう、「ステーション」という名前を店に付けているくらいなんだから、鉄道のことをもっと書けよ、と言われてしまいました。それを受けて「福井の鉄道」についてのシリーズを立ち上げることにしました。まずは昨年、奇しくも東日本大震災の日にラストランを行って(当日、富山駅、金沢駅の引退セレモニーは中止されましたが)引退した北陸本線の特急「雷鳥」の話です。

 「雷鳥」は私だけでなく、福井の人なら誰もが慣れ親しんだ(乗り親しんだ!)列車です。東京オリンピックが行われた1964年にデビューしてから半世紀近くにわたり、国鉄時代から花形特急として北陸地方と京都、大阪を結んできました。その名は、立山連峰に生息し、富山県の県の鳥である特別天然記念物「ライチョウ」に由来していることはよく知られています。

 国鉄時代の「雷鳥」は、まさに花形列車でした。肌色のボディーに赤い帯の「国鉄特急色」に塗り分けられ、食堂車はもちろん、グリーン車を(それも 2輛連結!)組み込んだ長い編成で北陸路を駆け抜け、国鉄末期の最盛時には平日で18本、休日には20本が走り、東北本線の「ひばり」や「はつかり」、常磐線の「ひたち」と肩を並べる一大勢力を形成します。

 また、「雷鳥」はそのスピードでも、在来線のトップ5に常に入っていました。それまでの米原周りから、高架化されて踏切がない湖西線周りになった 75年からはさらに運転速度が向上。95年に87年のJR発足後初の新型車両となった現行の681系、683系という車両が「サンダーバード」に投入され ると、全区間で130キロ運転が実施されてまたスピードアップしました。ただ、高速化に役立った高架が風に弱かったのです。“比良おろし”で湖西線にたびたび遅れが出るのは、なんとも皮肉な話です。

 おまけの話。「雷鳥」の後を継いだのが、特急「サンダーバード」です。「雷」は英語では「サンダー」、「鳥」は「バード」ですから、誰もが「なあんだ、先代の『雷鳥』を英語読みに変えたのか」と思うでしょう。ところが…。JR西日本の公式説明によれば、<「サンダーバード=ThunderBird」 は、アメリカ先住民スー族の神話に登場し、雷光と雨を起こす巨大な鷲(わし)に似た空想の鳥>で、これに由来した命名だというのです。言われてみれば、確かに「雷鳥」の英語名は「グラウス=Grouse」ですね。

 スピードということで、北陸本線に関係した話をもう一つ。「サンダーバード」車両は、実は160キロ運転ができます。ただ、そのためには特別な6灯式高速信号機などを設置しなければならず、費用対効果が薄いため湖西線では実現していません。ところが、北越急行ほくほく線はそれを完備、同じ681系、683系で金沢~越後湯沢を結んでいる特急「はくたか」は北越急行で160キロ運転を行っています。そして、この「はくたか」こそ、在来線の最高速列車なのです。

 もう一つ、おまけの話を。北陸新幹線の、敦賀から先の路線について、なぜか急に「フリーゲージ・トレイン」の話が浮上してきました。湖西線に潜在的な路線力があります。なんとも不気味な符牒です。








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