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2012年4月

2012年4月30日 (月)

★…西山公園で、なんでフラメンコ

鯖江最大のお祭りとして知られる「つつじ祭」。その開幕を飾る形で、内田フラメンコ教室の約50人が西山公園の広場で、華麗な踊りを披露しました。うちのお店の弘美ちゃんも教室の生徒で、その仲間の女性たちの中にお店に顔を出してくれる人もたくさんいます。それで、「昔取った杵柄」と、若い頃に使っていた大きなカメラを持って出かけました。

毎年恒例のステージでファンも多いのですが、みんな華やかな衣装で会場はなかなかの雰囲気です。今年は特にギャラリーが多いようで、熱い拍手を浴びながら「セヴィジャーナス」という踊りをさまざまなバリエーションで披露してくれました。一糸乱れずといかないところも、この日ならご愛敬です。途中で会場からの飛び入りの参加者を募って踊るコーナーもあったりして、終わって拍手喝采でした。

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2012年4月28日 (土)

★…このCM、いい感じ

うちの常連に越前市在住の映像作家、QT君がいます。密かに注目しているのですが(先日、彼が作った映像教材のことが福井新聞でも取り上げられました)、今流れているテレビCMがこれまでになくいい出来なのです。福井のテレビCM で、玄関に殺到する子どもの足下を移しているだけなのですが、なんともいえない雰囲気があります。5月に入ると登場する第2弾「階段編」もなかなかの出来映えです → http://fukui-e-style.com/tvcm.html

2012年4月27日 (金)

★…連載:年金の話[3]どうなる官民一元化の行方


きょうもまた年金の話が出ました。年金の話題と言えば先日、厚生年金と国家公務員が入っている共済年金を一元化するための法案が国会に出されたところです。ところがこの法案、多くの識者から「5年前に自民、公明両党が提案した法案の焼き直し」と指摘される代物。しかも、5年前は民主党が反対して自らが潰した法案なのです。ブラッシュアップして出してきたものならまだしも、本当の「焼き直し」を性懲りもなく出してくるなんて…。その一方、実は一元化のスタートを遅らせたことへの反省も感じられません。

最大の問題は、「官民格差の最大の象徴」とされる「職域加算」の廃止が形だけなのです。年金についてはこれまで、「3階建て」と書いてきました。1階部分が「国民年金=基礎年金」、その上の2階部分が「厚生年金」、さらに上に積み上がる「企業年金」が3階部分です。「職域加算」とは、この3階部分のことです。そして、なぜこれが「官民格差の最大の象徴」なのかというと、厚生年金の場合は2階部分までの保険料が16.412%なのに、共済年金の場合は3階部分までの保険料で15.862%と低いからです。つまり、民間よりも安い保険料で、3階部分までの年金を受け取っているからです。

今回の法案では一応、「職域加算」廃止となっています。共済年金の保険料を段階的に上げていき、平成30年に厚生年金との格差を解消するとなっています。しかし、その一方で「廃止後、改めて新しい年金について法律を定める」となっています。これでは結局、「職域加算」が復活してしまいます。

もう一つ、自分たちに都合のいいことをやっています。拠出金の負担について、です。年金の一元化ということは、二つの財布を一つにすることですが、1、2階部分の支出についてぞれぞれ何年分の積立金を持っているかを比べると、厚生年金が4・2年に対して、共済年金は7・8年となっています。今回の統合案では、厚生年金に合わせることになりました。つまり、共済年金の積立金からは4・2年分の拠出しかしないのです。となると…。共済年金は3・6年分の積立金が余ります。なんとそれを、“職域加算の復活”の原資に使おうというのです。

ところが、実は、それは「今の時点で余っている」というだけの話なのです。本当は共済年金の方が、一足先に現役世代の負担率が厚生年金より高くなっているのです。一人分の年金を、厚生年金の場合は約2・4人で負担しているのに対して、共済年金は約1・5人。ですからよほど国家公務員が増えないと(ありえませんね、今後!)共済年金の財布は将来的に苦しくなっていくのです。なのに、そのための蓄えを使ってしまえ、とは。しかもそこには、積立金自体が元々は税金から支出されたものという感覚すらありません。そして、その負担も結局、一元化される厚生年金に回ってくるのです。そんなことは解り切っているはずです、聡明な彼らには。









2012年4月25日 (水)

★…日本の危険度は53位

面白い数字がありました。アメリカのCMAが出した「世界各国破綻確率ランキング」です。CMAは「5年以内に国債がデフォルト(債務不履行)となる確率を算出している分析機関」で、デフォルトに備える保険の一種「CDS」の値に基づいてランキングしています。デフォルトを予想する投資家が多くなればなるほど、破綻確率が上がります。ギリシャは数字が90%を超えていましたが、その3月末時点のランキングから姿を消しました。というのも、事実上のデフォルトとなったからです。

さて、新しいベスト3は、キプロス(63.7%)、ポルトガル(60.5%)、パキスタン(46.4)です。キプロスはギリシャの隣国で関係が深いのですが、2位にポルトガル、10位にスペイン(321)、11位にイタリア(297)という南欧のユーロ圏の大国が入っていることが目を引きます。多くのエコノミストが指摘していますが、ユーロ不安が依然くすぶっている証拠です。

イタリアは、ユーロ圏(17カ国)でドイツ、フランスに次いで第3の経済規模を誇りますが、政府債務残高も約1兆9000億ユーロ(200兆円)とギリシャの5倍以上あることから、ギリシャのようにデフォルトとなると、イタリア国債を大量保有する欧米の金融機関全体に影響が及びます。スペインもしかりです。欧州への貸し付けが比較的少ない日本の銀行も、ここまでくると間接的に大きな影響を受けることになります。

そこでイタリアに至っては、先進国としては前例のない国際通貨基金(IMF)と欧州連合(EU)による監視まで受け入れ、政府財政の健全化に邁進しています。ただ、緊縮財政だけで何とかなるのか、というと、そういうわけでもなく、却って景気が悪化し、財政がいっそう苦しくなるという負のスパイラルに陥る可能性も否定できません。その意味では綱渡りが続いているのです。

ところで、肝心の日本は。なんと53位です。他の主要国を見ると、日本より“危険”なのは、31位のフランス、36位のロシア、41位の韓国、43位の中国。一方、“安全”なのは、59位のドイツ、63位のイギリス、67位のアメリカ、といった具合です。これを見ると、世界の投資家がどう思っているか、よく分かります。最近よく耳にする「今にも国際が暴落する」といった説が説得力を持っていないことが解ります。

昨年からのユーロ危機の中、ギリシャ、イタリア、スペインを見ても、緊縮財政一本槍では財政再建が進まないことが証明されつつあります。というのも、GDPが大きくならないと、緊縮財政だけでは財政健全化がなかなか進まないのです。大胆な財政出動という呼び水で景気を喚起して税収を上げる、という“もう一つの正攻法”で財政健全化を進めないと、日本も負のスパイラルから抜け出せなくなってしまいます。


2012年4月24日 (火)

★…大河ドラマ「平清盛」を10倍楽しむ


22日放送の回で清盛の父・忠盛(=中井貴一)が亡くなったNHKの大河ドラマ「平清盛」。スタートから視聴率が悪く、この日の放送も関東地区では今季ワーストタイの11・3%タイと騒がれていますが、個人的には、それほど悪い出来とは思いません。出演者たちの演技も、それぞれのベストに近いのではないか、と思っています。ただ、朝廷を中心に人がたくさん出てくるし、人間関係が込み入っている、それが話を分かり難くしています。お客さんたちの多くもそう言います。そんなドラマを楽しむには…。きょうはその話です。

まずあの複雑な人間関係、歴代の天皇がたくさん出てくるところに特徴があります。なので、そこを押さえると、流れがだいぶ解りやすくなります。というか、 ドラマの縦軸になっているのは、白河天皇から後白河天皇までの朝廷の三代にわたる憎しみ合いです。話を簡単にするため、白河天皇(先々代)→堀川(先代)→鳥羽(当代)→崇徳(長男)→近衛(三男)→後白河(次男)という位置関係に置き換えるとよりわかり易くなります。そして、男たちの憎しみ合いは、1156年の「保元の乱」に繋がります。ドラマには藤原氏、源氏、平氏が出ていますが、彼らこそ朝廷の憎しみ合いに巻き込まれていく存在、 と考えた方が解りやすいかも知れません。

その憎しみの元を作ったのは、白河天皇です(今はもう出ていませんが、伊東四朗の“怪演”が光ってましたね)。彼は、藤原家に牛耳られていた政治を天皇側 に取り返そうと、約200年ぶりに院政を復活させた“大物”。それだけに権力志向で、自分が上皇になって院政をするため、まだ7歳だった子供の善仁親王に譲位します。それが堀河天皇です。そして彼が亡くなると、孫でわずか4歳の宗仁親王を即位させます。これが三上博史が演じている鳥羽天皇です。

ここまでは、まあ、普通の流れです。ところが…。上皇となった白河天皇(=伊東四朗)は、鳥羽天皇(=三上博史)が長じて言うことを聞かなくなると、20 歳で無理矢理退位させるのです。そして曾孫である鳥羽天皇の長男、4歳の顕仁親王を即位させます。これが崇徳天皇(=ARATA)です。しかし、ドラマで 描かれているように、この崇徳天皇(=ARATA)は、形の上では鳥羽天皇の長男なのですが、実は白河天皇の子。白河天皇は自分の孫である鳥羽天皇の “嫁”である璋子(=檀れい)と関係を持ち、彼女との間の子を即位させたことになります。鳥羽天皇にしてみれば、退位させられた上、寝取られた嫁と祖父との間の子に帝位を譲れと強制される…祖父への恨み骨髄ですね。

だから、白河上皇が亡くなると、鳥羽天皇はすぐリベンジに動き、白河天皇と同じことをやります。22歳になった崇徳天皇(=ARATA)を退位させ、二人目の“嫁”である得子(=松雪泰子)を母とする三男の体仁親王を即位させました。これが近衛天皇です。わずか2歳での即位。崇徳天皇(=ARATA)の父への恨み、推して知るべしです。ただ、この近衛天皇、なんと16歳で亡くなってしまい、また後継問題が浮上しました。そこからです、これからドラマで描かれる本当の対立は。

この近衛天皇には、子供はいませんでした。普通なら、後継は次男の雅仁親王(=松田翔太)というのが筋です。当時、既に28歳。しかし、彼は評判が悪かっ たのです。ドラマの中でも変な歌を歌っていますよね。そこで「崇徳の子の重仁親王」、「崇徳の弟の雅仁親王(=松田翔太)の子の守仁親王」のどちらかに、 という話が浮上します。長男の子に引き継ぐか、次男の子に引き継ぐか、という選択でした。ただ、鳥羽上皇には、憎み抜いている長男・崇徳の息子に即位さ せるつもりはありません。一方、守仁親王は得子(=松雪泰子)が育てたも同然で、まだ12歳ながら聡明な皇子として評判でした。なので、後継はすんなり決まり そうだったのです。

ところが…。次男の雅仁親王(=松田翔太)が健在なのにどうしてその子を先に天皇にするのか、という異論が周辺から上がります。そこでいったん、雅仁親王 自身が即位しました。これが後白河天皇です。鳥羽天皇と得子のコンビは、すぐに皇位を守仁親王に譲らせる、という考えでした。ここでまたしても、崇徳上皇 (=ARATA)は父から蚊帳の外に置かれるという仕打ちを受けました。自分自身が無理矢理退位させられた上、長男である自分の息子に次の天皇の座が回っ てくると思っていたら、変人と評判の弟が即位してしまったのですから。いよいよ我慢の限界が近づいてきます。

そこに藤原家の内紛が加わって、いよいよ事件に発展していきます。関白・藤原忠通(=堀部亮輔)と、その父である藤原忠実(=國村隼)、弟の藤原頼長(= 山本耕史)との対立です。藤原忠実(=國村隼)は、秀才の誉れ高い弟の頼長を溺愛し、自分の後継者としようとしたことから親子の確執が生まれました。

それらが合わさって、1156年の「保元の乱」に向かいました。天皇家、藤原氏それぞれが、溜まりに溜まっていた深い恨みを持ってぶつかりました。崇徳 (=ARATA)は藤原氏の弟の頼長(=山本耕史)と組み、後白河天皇(=松田翔太)は兄の藤原忠通(=堀部亮輔)と組みました。そして、それぞれが“実 力部隊”としての武士を従えたのですが、その時に源氏、平氏とも一族が分裂しました。源氏は父親の源為義(=小日向文世)が崇徳に、息子の源義朝(=玉木 宏)が後白河に付きます。一方の平氏は、ドラマの中で清盛にいつも辛く当たっている叔父の平忠正(=豊原功補)が崇徳に、そして清盛は後白河に馳せ参じま した。
 
そして結果は…。後白河天皇方の大勝利。崇徳上皇は讃岐に流され、藤原頼長は流れ矢に当たって憤死。平忠正、源為義は斬首となりました。ちなみに、隠岐に 流された後の崇徳はやがて暗殺されて亡くなったとされていますが、その恨みの凄まじさは後々まで語り継がれるほどで、「日本の歴史の中で最大の怨念」と言 われています。この「保元の乱」の後、今度は勝ち組の中で内紛が起き、さらに1159年に「平治の乱」が起きます。今度は平清盛と源義朝(=玉木宏)がぶ つかり、その勝者となった平氏の時代が訪れます。

そんな人間模様の中で、もう一人重要な人物がいます。信西こと高階通憲(=阿部サダヲ)です。親子、兄弟がぶつかり合って自滅していく藤原氏を尻目に、得 子(=松雪泰子)や清盛と組んで存在感を増していった新興貴族で、「保元の乱」の収拾役を務めたのも彼です。第二ラウンドの「平治の乱」で捉えられて殺さ れてしまいますが、一時代を仕切った実力者でした。その役に抜擢されたのですから、阿部サダヲは役者として高く評価されているということになりますね。



2012年4月23日 (月)

★…いきなり「まこもカステラ」


きょうは日曜日、なのに千客万来でした。中でも、きょうのスターは旧・宮崎村(今は越前町です!)老舗和菓子屋「江雲堂」の三代目、淳ちゃん。「まこもカステラ」という新商品を店に届けてくれました。

ちょっと草の香りがするところが初夏に向かっている今をつかまえている感じの商品です。先週19日の福井新聞にも記事が載ったので知っている人もいて、居合わせたみんながそれで盛り上がりました。おまけにこの日行われた地域のお祭りに出したチマキもどっさり持ってきてくれて、みんなで美味しく頂きました。

その分、店の売り上げはさっぱり(!)なのですが、こういう仲間が来てくれて、居合わせたみんなが時間を共有できるというのは贅沢なこと。楽しい一夜でした。

2012年4月21日 (土)

★…ベーシック・インカムという解決策


耳慣れない人も多いと思うのですが、簡単にいうと、「年金、失業手当、子ども手当、生活保護といった国からの給付」を一本化し、国が毎月、一定の金額(=ベーシック・インカム)を現金で配るやり方です。子供から大人まで、お金のある人にもない人にも、個人ひとり一人に無条件で配るところが特徴で、もちろん、使い道は自由です。お金を配る……突然聞くと“奇妙な”仕組みですが、さまざまなメリットがあり、制度疲労が目立つ日本の社会保障制度を立て直すために導入すべきと思っています。

例えば、ベーシック・インカムが(大阪維新の会の「維新八策」にも採用されていて、彼らが想定しているとされる)月額5万円となれば、家族4人で月に20万円が国から支給されます。福井であれば、「それだけで生活ができそうな」金額が国から支給されるのです。「働かない人」にお金を配るのは道徳に反しないか、「お金をたくさん稼げる人」にも同じお金を配るというのもおかしい…みなさんが最初に思い浮かべるのはそんなことではないでしょうか。

ところが…。これがなかなかの「優れもの」なのです。平成21年度の厚生労働省の社会保障給付費の総額は約99兆8500億円。ここから「医療に必要な部分=医療費など」約30兆8400億円を引くと、ざっと69兆円です。そのお金が年金や失業手当、生活保護などに使われています。まず最大のメリットは、それらの国からの給付を一本化出来ることです。それにより、行政システムを大幅にスリム化できるところです。誰でも解るのは、現行の年金システムを廃止することで年金機構(旧・社会保険庁)が要らなくなることです。生活保護の審査や給付などの実務を行っている行政システムも要らなくなります。他の給付の手間も省けます。ベーシック・インカムが導入されると、年金という概念がなくなるのですから、社会保険料の徴収もなくなります。もちろん、企業の厚生年金の企業負担分もなくなるので、法人税の減税よりも企業にとっては助かります。繰り返しますが、そのための役所、人員も必要なくなります。

国の財政が破綻するといわれるのに、そんなばらまきをやってどうするのか。とんでもない、という人も多いでしょう。もちろん、ベーシック・インカムに姿を変える年金のための資金はみんなで納めないといけません。それを税金一本にして納めるのです。ベーシック・インカムが導入されると、「ベーシック・インカム+働いて得た収入」の合算に課税されます。なんだ…。税金が増えるだけじゃないの、これまで以上に重税に苦しむことになるのか、とため息をつかないでください。これまでとは違い、税金負担以上のお金(ベーシック・インカム)が国から支給されているのです。そして、支給と負担が一本化されることで国民と国とのお金のやりとりがとても見えやすくなるので、 “税金の納め甲斐”も出てきます。 いや、それ以上にメリットがいっぱいあるのです。

現行の年金制度のような年寄りにだけ優しい制度ではなく、若者にも優しい制度であることも大きな魅力です。子供を生めばベーシック・インカムが入ってくるため、少子化(=日本民族の減少)にも歯止めが掛かるでしょう。大学に行くための学費にも使えます。日本の資源は人材、ということをもう一度思い出しましょう。働き始めても、「生活するため」のプレッシャーが減るので、夢を追い続ける人も増えて、そこから革新的なことが生まれるかもしれません。また、働いて生活費を賄えれば、 ベーシック・インカムを貯金しておいて起業しようという人間も出てくるでしょう。それに年金システムで起きている世代間格差がなくなるどころか、年金破綻という不安がなくなります。

働き方も変わります。自分の働き方を選択する幅が大きく拡がるからです。「不当な条件では働きたくない」と低賃金のところやブラック企業では働かない人も出てくるし、反対に「安くても、ベーシック・インカムにプラスされるのだから暮らせる」と低賃金でも働くということを選ぶ人も出てきます。つまり、これまでのように最低賃金を決める必要もなくなります。

なぜ製造業は海外に出て行くのでしょう。安い労働力を求めるからですね。研修生という名目で安い労働力を中国から呼び寄せる必要もなくなります。企業はなぜ、同じ日本人の中でワーキングプアを作り出してまで派遣社員で雇用調整しているのですか。それは正社員を雇うことで生じる負担が(年金の負担や簡単に首に出来ないため)大きかったからですね。でも、ベーシック・インカムが導入されると、もっと弾力的な労働市場が生まれます。導入と同時にある程度のセイフティーネットも完成しますから。

国や多くの自治体が、雇用対策のために公共事業をやり、雇用を作るために企業などに補助金を出すなどして、どれだけのお金をつぎ込んでいるのでしょう。結局、月給20万の労働を作り出すため、込み込みで考えると国が30万円のコストをかけている、というようなことになってませんか。これも国の富の流出です。しかし、ベーシック・インカムというセイフティーネットがあれば、次の仕事が見つかるまでの助成、そういった行政コストも必要なくなります。

働かない人間の存在を社会としてどうするか、という問題は常にありますが、いまや生活保護のための国の支出は年3兆円に迫っていて、最大限受給すると、最低賃金の職場で働いた人の月収を超えるという逆差別すら生んでいます。障害などでベーシック・インカムだけでやっていけない本当の弱者は別の方法で助けるということにすれば、そうした馬鹿げたことはなくなります。働かない人間はこれまでにも常に存在してきたし、今後も社会はそうした人に我慢しなければならないということは変わらないのですから、ここは「ならば」と視点を変える必要があります。

変なところでは、こんなメリットもあります。犯罪者が刑期を終えた後も生活が保障されるので更正する可能性が高まること。刑務所で一人あたりに掛かっている コストは年額300万円。犯罪者が減るのは社会にとっても、財政の面でもいいことですね。「食べるために」また犯罪を起こして入所しようとする人も減ってきて…。

さて、最大の問題は財源です。多くのエコノミストが試算しています。例えば、山崎元氏の試算ではこうなります。平成21年度の厚生労働省の社会保障給付費の総額は約99兆8500億円。先にも書きましたが、ここから「医療に必要な部分=医療費など」約30兆8400億円を引くと、ざっと69兆円。それを人口を1億2500万人として割ると、現在の給付総額で、月に一人4万6000円くらいのベーシック・インカムを確保できる計算です。これに行政システムのスリム化にいる節約分が浮いてきますから、「維新八策」が想定している月額5万円という数字も、決して机上の空論でないことが解ります。ちなみに月額の支給額が5万円だと75兆円で、あと6兆円が必要です。消費税は5%で10兆円の増収といわれているので、消費税10%が実現すれば、行政コスト削減の上積みがないとしてその「月額5万円の財源」を確保できるのです。

現在、諸費税を10%に上げる方向で世の中が動いていますが、それだけでは年金問題だけに限っても根本的な手を打てないと政府自体が言っています。というのも、現在の巨大な行政機構には複雑なシステムが並立し、集めたお金があちらこちらに分散して使われる中でなくなってしまうのです。そうした構造を変えるためにもベーシック・インカムは良い仕組みと思います。ただ、行政システムのスリム化という国民にとって良いことは、行政を担っている政治家や官僚や公務員にとっては自分たちの仕事や権限がなくなることを意味します。つまり、最大の障壁が彼らなので、導入への道のりは険しいのです。



2012年4月20日 (金)

★…ニウスな夜「第2夜」


きのうで「ニウスな夜」第2夜が終わりました。希望者が増えたので、今回からは18日と19日の二日間、同じ内容で話をしました。テーマは「どうなる、橋 下旋風」です。第1夜の「女性宮家って何?」をやった直後から宮家創設に関する政府のヒヤリングが始まり、参加者たちの役に立ったことが影響したのでしょ うか、リピーターを中心に、18日は13人、19日は10人が集まりました。田村康夫県議もいて、原発問題などでは県議会の動きなどを話してくれたりと、 中身の濃い2日間でした。

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大阪の橋本市長は目下、政界の台風の目です。ニュースもまさに現在進行形で、資料用のペーパーを作るのが一苦労でした。きょう聞いた話が翌日には古くなっ てしまいわけですから。話をする直前まであちこちから話を聞き、キーボードを叩きました。大阪都構想、大阪市政改革、維新政治塾、維新八策…、話すことも 多岐にわたり、終わってみれば、今回も2時間が過ぎていました。

人に話すためには、自分が勉強しなくてはなりません。「ニウスな夜」のためにあれこれ調べてみると、改めて橋下市長が幅広い支持を受けていることが解ります。それは既得権益を壊してくれることへの期待で、党派色の強いはずの共産党や公明党の支持者の中の、それぞれ20%、40%の人々が支持を集めているといったデータもありました。永田町、既成政党への失望がそのまま彼への期待となっている格好です。もちろん、政治家としての彼の真価は、彼に肩を並べるよ うな政治家が出てきて初めて解るのでしょうが、そんなライバルがいません。今のところ「敵なし」です。

これまでの政治家と違う、ということを何度も感じました。14日には、西川知事が原発の使用済み燃料の電力消費地での受け入れに言及したところ、すぐにレスポンス。西川知事は、向こうがとうてい受け入れられない要求を持ち出すことで原発再稼働への大阪の関与を遠ざけようとしたのでしょうが、その思惑は外れ、「中間貯蔵施設を受け入れることを考えなければいけない。負担を市民府民に示して選択してもらうことが重要」と切り返しました。その発言の瞬間、大阪は立地県「並」の立場を得ました。福井は結局、廃棄物という「人質」を失い、原発再稼働の主導権を奪われた格好です。その切り返しだけでも、これまでの政治家とはまったくタイプが違うことが解ります。

次回のテーマは参加者の希望を聞いて決めるのですが、第3夜のテーマは「尖閣列島をめぐる日中」ということになりました。その土地を東京都が買い取るとい う石原都知事の発言で、これからさまざまな動きが出てくることが予想されるホットなテーマですね。これまたまとめるのが大変なテーマではありますが、中国 の太平洋戦略などにも触れながら、尖閣列島の重要性を改めてみんなで確認したいと思います。次回第3夜は5月9日(水)、10日(木)午後7時からです。 お店は午後6時半には開けます。


2012年4月15日 (日)

★…飛ばなかった北朝鮮のミサイル


北朝鮮の弾道ミサイルの発射実験が失敗に終わりました。専門家たちの多くは「十分な地上実験を繰り返せば防げる初歩的なミスによる失敗」と指摘しています。被害が出なくて本当に良かったと思います。お店にやってくるお客さんたちも、ひょっとしたら日本に飛んでくるかも知れないと緊張していたのですが、とんだ拍子抜けに終わりました。

これまで北朝鮮は「瀬戸際外交」で強かに生き残ってきたと言われてきました。しかし、今回の一連の動きには、恫喝の手綱を細かくコントロールするこれまでのような“キレ”が感じられません。あんな技術レベルなのに実験強行に一直線に進んでしまいました。国際社会でさらなる孤立を招き、米国からの24万トンもの食糧支援もパーにしています。それを天秤にかける…。「見栄の張り方」にもやり方がありはずです。

今回、“祝砲”の打ち上げに失敗した彼らは次にどんな手を打ってくるのでしょうか。多くの人が指摘しているように、私も核実験を強行してくると予想しています。これからの彼らの方向性は“強硬”という感じではなく、“より単線的な政策を取ってくる”といった感じになってくると思っています。そこが真の独裁者を失った指導部の限界かも知れません。

北朝鮮の“乱行”についてはずっと、6カ国協議での話し合いが続いています。アメリカ、ロシア、中国にとっても北朝鮮の核保有自体は「悪夢」。なのに協議ではそれぞれの国の思惑が交錯し、時間が浪費される中で核武装が進んでいます。韓国が武力で朝鮮半島を統一なんていうのはいまや非現実的な話です。そういう動きが出れば、中国やロシアは直接アメリカと対峙するような事態は絶対受け入れらないので介入する。一方、アメリカも韓国による武力統一が無理なのだから、あとは北朝鮮が自分たちにとって無害の国にしておきたい。その狭間で北朝鮮という国は存続しています。
韓国にも、統一を果たした時、その核が棚ぼた的に手に入って自動的に核武装できるという思惑が蠢いています。

そして…。重要なことは、北朝鮮が存続する以上、その扱いを巡って外交ゲームを繰り広げることが可能になるという原理が働くことです。いつまでこんな北朝鮮に振り回されるのか。残念ながら、日本が独自に出来ることはあまりありません。何をやろうにも直接行動には限りがあり、アメリカ、中国、ロシア、韓国に協力してもらう、あくまでも他力本願なのです。しかし、そこにはそれぞれの国の思惑が…無力感が漂います。



2012年4月 6日 (金)

★…桜満開、でも鯖江で見かけない花見


きのうは、出光のコンサート・シリーズのミーティングで、東京へ行ってきました。美術展と連動するこのコンサートのプロデューサーをやってもう7年目に入りました。昨年は出演して貰った鯖江の後輩、ソプラノの吉田珠代嬢がコンサートの前日にコンクールの予選を突破、翌日の本戦で優勝するといった嬉しいニュースもありましたが、今年は山口・周南、北海道・苫小牧、愛知・知多、愛媛・松山と4カ所でコンサートがあります。

出かけていった出光の本社は帝国劇場の横、皇居のお堀端にあります(有名な美術館もここにあります)。昼食後、時間が少しあったので、お堀に沿って車で、九段下から千鳥ヶ淵、靖国神社、市ヶ谷まで回って貰いました。東京はきょう「満開宣言」が出ましたが、きのうも桜吹雪が舞い、武道館で専修大学の入学式があったことも手伝ってか、かなりの人手が繰り出していて陽だまりの春爛漫でした。

花見と言えば、普段は会社のみんなで出かけない東京のサラリーマン生活の中でもそれなりに盛り上がるイベントなのですが、福井では自然が当たり前に転がっているからか、ゴザを引き、場所を取りに行ってまでやっているという話をあまり聞きません。まあ、福井でも、あそこであれをしてはいけないとか、そこでは火を使ってはいかえないとか、場所の使用制限は都会並みですから、面倒くさくなってしまっているのかもしれませんが。



2012年4月 4日 (水)

★…連載:年金の話[2]国が運営しているネズミ講


次回の「ニウスな夜」のため、橋下大阪市長率いる「大阪維新の会」のことを調べていると、面白いと思うことがたくさんあります。その多くが、戦後の日本で続いてきたシステムの大改革(彼らのいうグレート・リセット)についてなのですが、その中でも「年金の賦課(ふか)方式をやめる」という考え方には考えさせられます。年金自体、国会の議論の中で出ている話を聞いていると待ったなしです。店で最も聞かれる話でもあるので、年金の話も、少しずつテーマを分けて書いていきます。

まずは、グレート・リセットでも取り上げている「賦課方式」です。国際的にみて、年金制度には積立方式と賦課方式(ふかほうしき)とがあります。積立方式とは文字通り貯金と同じことで、「若い現役時代に払い込んだ金を積み立て、老後にそのお金を受け取る」やり方です。一方、賦課方式とは、「現役の人が払い込んだ金を現在の高齢者に支給していく」やり方です。で、日本はこの「賦課方式」で年金を運用しています。

ところがこの「賦課方式」がくせ者なのです。なぜかというと、大雑把にいうと「巨大なネズミ講」のような仕組みだからです。きょう年金の支払いに必要なお金、それを現役世代から集めたお金でやりくりしているのですから。もちろん、現実的には、毎月集めるお金だけでは足りないので、2004年の法改正で半分を税金で賄い、貯めてあった貯金も切り崩しながらやりくりしています。

となると、現役世代が納めた社会保険料は右から左に消えていくわけですから、自分が年金を貰う頃には、現役時代に自分が納めたお金は政府の金庫の中にはもう残っていません。では、自分の年金はどうなるか。それはまた後輩たちが負担してくれる、ということを続けていくということになっています。

つまり、この循環が続くためには、後の世代の頭数が増えていくというのが大前提です。ところが現実は? 少子化の中で、後輩の頭数が減っていきます。すると、集まってくるお金も減る…。当然、現役一人あたりの負担がドンドン重くなっていくのです。「肩車型から騎馬戦型に」という話をテレビなどで最近よく聞くと思いますが、今の時点で、現役3人で負担していた一人分の年金を、一人で全部負担しなくてはならなくなっている状況になっている、ということです。

後輩たちは、その負担にどこまで耐えられるでしょうか。やがて月給の半分が(1)税金、(2)社会保険料、(3)健康保険料などで国に納める(みんな、取られると感じてますが!)という時代になるとしたら…。しかも、払っているお金自体が自分の年金の原資ですらなく、他人にわたる年金のための負担となると…。自分の年金は誰が負担してくれるのか…。

厚生労働省が先日発表した数字では、2010年度の国民年金保険料の未納率が40%を超え、過去最悪を更新している状況です。もうみんな、年金を見限ってしまっているのです。「年金は要らないから保険料も払わない。死ぬまで自分で稼ぐ」という人が増えてきているのでしょう。ただ、それで終わらないところが、この「賦課方式」のつらいところです。

なぜか。そう、払わないといけない保険料は「自分の年金のためのお金ではなく、自分の親が貰っている年金の原資だから」です。保険料とは名ばかりで、実際はもう税金のようなものになってしまっているのです。そして、それが入ってこなくなったら、きょう支払う年金に事欠くようなことにもなりかねません。

国民年金の場合(厚生年金の基礎部分=1階部分もこれですから全員に関係しています)、保険料の積立金を切り崩していると書きましたが、2004年4月の衆議院厚生労働委員会で、
安倍晋三議員が国民年金について、現状のままだと積立金は2017年度に枯渇するという見通しを述べて衝撃を呼びました。それから10年ほどになりますが、年金問題は本当に待ったなしです。

2012年4月 3日 (火)

★…「サントラの花道」から[1]作曲家のピーク


 毎週日曜日の午後1時半から、地元の「たんなん夢レディオ」というFM局で(79.1MH)、「サントラの花道」という1時間物のラジオ番組をやっています。毎回、ひとりの作曲家にスポットを当てながら、結果として、映画音楽の名曲を紹介していく番組です。3月のジェリー・ゴールドスミス(1929〜2004)に続いて、きのう、そして次回8日の放送では、ゴールドスミス亡き後のハリウッド音楽界の大巨匠ジョン・ウイリアムズ(1932〜)という作曲家を取り上げていて、番組の方もまさに佳境といったところです。

 多い人になると100本以上の映画の音楽を書いているので、番組ではもちろんその一部しか紹介できないのですが、それでも、そういう形で音楽を聞いて、その人の作風らしきものを感じることが出来ます。また毎週、収録までに紹介する曲を選び、そして番組で話すことを調べる、という作業を繰り返していますが、その作業の中で、その人の創作のピークが浮き彫りになってきます。アカデミー賞の作曲賞を取るような名作の前後の時期には、やはりいい曲が集まっていたりと、これがまた人間らしくて面白いのです。

 ところが、ゴールドスミス、ウイリアムズには、そうしたピークがない珍しい作曲家です。今回の番組は彼の出世作となった「ジョーズ」の音楽でスタートしました。その後、彼の名声を確立した「スター・ウオーズ」、そして「レイダース」、「スーパーマン」、「ET」…と続いたのですが、どれも名作揃い。そういうアベレージヒッターなので、アカデミー賞のノミネートもなんと47回と、現役の映画人の中で最多を誇り、作曲賞は4回・編曲賞を1回受賞しています。今年のアカデミー賞でも、「タイタンの冒険」、そして「戦火の馬」でノミネートされていて、80歳を迎えてなお、その健在ぶりを示しました。

 番組の中でいつも言っているのですが、そういうことが出来たのも、やはり素晴らしい監督の出会い(=素晴らしい作品との出会い)が大きいのではないか、と思います。彼の場合も、スティーブン・スピルバーグの作品の音楽をほとんどを手がけているのです。次回の放送では1990年代以降の作品、「シンドラーのリスト」や「プライベート・ライアン」などを紹介します。ぜひ一度、番組を聞いてみてください。「たんなん夢レディオ」の電波が届かない方は、同じ時間にUstreamでも放送しているので、スマートホンやパソコンで聞いてもらえます。

 

2012年4月 2日 (月)

★…福井の鉄道余話[1]日本一を競った「雷鳥」

 お客さんからきょう、「ステーション」という名前を店に付けているくらいなんだから、鉄道のことをもっと書けよ、と言われてしまいました。それを受けて「福井の鉄道」についてのシリーズを立ち上げることにしました。まずは昨年、奇しくも東日本大震災の日にラストランを行って(当日、富山駅、金沢駅の引退セレモニーは中止されましたが)引退した北陸本線の特急「雷鳥」の話です。

 「雷鳥」は私だけでなく、福井の人なら誰もが慣れ親しんだ(乗り親しんだ!)列車です。東京オリンピックが行われた1964年にデビューしてから半世紀近くにわたり、国鉄時代から花形特急として北陸地方と京都、大阪を結んできました。その名は、立山連峰に生息し、富山県の県の鳥である特別天然記念物「ライチョウ」に由来していることはよく知られています。

 国鉄時代の「雷鳥」は、まさに花形列車でした。肌色のボディーに赤い帯の「国鉄特急色」に塗り分けられ、食堂車はもちろん、グリーン車を(それも 2輛連結!)組み込んだ長い編成で北陸路を駆け抜け、国鉄末期の最盛時には平日で18本、休日には20本が走り、東北本線の「ひばり」や「はつかり」、常磐線の「ひたち」と肩を並べる一大勢力を形成します。

 また、「雷鳥」はそのスピードでも、在来線のトップ5に常に入っていました。それまでの米原周りから、高架化されて踏切がない湖西線周りになった 75年からはさらに運転速度が向上。95年に87年のJR発足後初の新型車両となった現行の681系、683系という車両が「サンダーバード」に投入され ると、全区間で130キロ運転が実施されてまたスピードアップしました。ただ、高速化に役立った高架が風に弱かったのです。“比良おろし”で湖西線にたびたび遅れが出るのは、なんとも皮肉な話です。

 おまけの話。「雷鳥」の後を継いだのが、特急「サンダーバード」です。「雷」は英語では「サンダー」、「鳥」は「バード」ですから、誰もが「なあんだ、先代の『雷鳥』を英語読みに変えたのか」と思うでしょう。ところが…。JR西日本の公式説明によれば、<「サンダーバード=ThunderBird」 は、アメリカ先住民スー族の神話に登場し、雷光と雨を起こす巨大な鷲(わし)に似た空想の鳥>で、これに由来した命名だというのです。言われてみれば、確かに「雷鳥」の英語名は「グラウス=Grouse」ですね。

 スピードということで、北陸本線に関係した話をもう一つ。「サンダーバード」車両は、実は160キロ運転ができます。ただ、そのためには特別な6灯式高速信号機などを設置しなければならず、費用対効果が薄いため湖西線では実現していません。ところが、北越急行ほくほく線はそれを完備、同じ681系、683系で金沢~越後湯沢を結んでいる特急「はくたか」は北越急行で160キロ運転を行っています。そして、この「はくたか」こそ、在来線の最高速列車なのです。

 もう一つ、おまけの話を。北陸新幹線の、敦賀から先の路線について、なぜか急に「フリーゲージ・トレイン」の話が浮上してきました。湖西線に潜在的な路線力があります。なんとも不気味な符牒です。








2012年4月 1日 (日)

★…中間小説誌もやります

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 「中間小説誌=ちゅうかんしょうせつし」といっても、ピンとこない人がほとんどだと思います。「中間小説誌」とは言葉通り、「中間小説」を掲載している雑誌、という意味なんですが、ほとんどの人がまずは「中間小説って何?」という感じでしょうね。「中間小説」とは「純文学と大衆小説の中間的な小説」という位置付けの小説なのですが、その線引きが意味をなさない現代においては死語に近い言葉です。

 その定義はともかく、いまは多くの小説がそれらに連載されてから単行本として刊行されています。つまり、新作を一足早く読めるところが魅力で、それを読むのも私の趣味の一つです。サイズ的には月刊「文藝春秋」と同じ。具体的には、『オール讀物』、『小説新潮』、『小説現代』、『小説宝石』、『小説NON』、それに『読楽=旧・問題小説』といった月刊誌。私は毎月、その6誌を読んでいます(入浴のお供で、骨折中も左足を湯船の上に上げて読んでました!)。

 もちろん、「次が読みたくて仕方がない」という連載はそれほど多くありません。宮部みゆきの『火車』、横山秀夫の『半落ち』あたりは「次号の発売が本当に待ち遠しかった」と思った作品で、やはり刊行されてからの評価も抜群でした。最近では、『下町ロケット』で直木賞を獲った池井戸潤の『鋼のアリス=小説新潮連載』あたりでしょうか。加賀恭一郎刑事が登場する『新参者』シリーズも、毎回読み切りの形で掲載されていて楽しみにしています。

 さて、その「中間小説誌」をめぐっての話題を二つ。一つは『小説新潮』4月号(今月号)の特集です。ちょっと変わっていて、尾崎豊の直筆ノートの一部の肉筆原稿をそのまま取り込んで特集を組んでいるのです。これから完全版の単行本「NOTEs」が発売されるようで、それに先立っての「ちょい見せ」という感じですが、それでも赤裸々なメモは読み応えがあります。

 もう一つの話題は、福井に関係した話で、『小説現代』3月号(前号)に面白い小説がありました。福井在住の作家・雀野日名子の「しあわせのヤマイモ」という短編です。都会の夫婦がある県に引っ越してきて…。書いてはありませんが、誰が読んでもその県は「福井県」で、その県民性が(といっても働き者の女性たちのことですが)実によく書けているなあ、と感心しました。その女性たちの楽しみ…そのオチも。

 『小説新潮』の方は、裏表紙の広告がなんとコクヨの「キャンパス・ノート」の広告です。尾崎豊が使っていたノートの中にコクヨのものがあったということに引っかけて広告取りに動いたのではないでしょうか。かつて雑誌を作っていた経験者としては、特集の企画が浮上した時点で広告の担当者に“厳しい指令”が下ったのでないかと、思わずニヤリとしてしまいました。




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